くだらな日記(2002年3月)


最新日記へ


3月26日(火)
 「スイスのロビンソン」(ウィース作、宇多五郎訳:岩波文庫)を読む。
 題名の通り、ロビンソン・クルーソーのように無人島に不時着したスイス人一家の物語。だが苦難を乗り越えたロビンソン・クルーソーに比べると、このスイス人一家はかなり幸福である。
 まず環境が違う。この一家が流れ着いた無人島はどこにあるのだろうか。クァッガ(絶滅したシマウマの仲間)やフラミンゴやダチョウやホロホロ鳥がいるからアフリカかと思いきや、ニュージーランドのインコがいたり北米の七面鳥がいたりアマゾンのカピバラやペッカリーやボアがいたりインドの水牛や狼やクジャクがいたりシベリアのジャコウジカやアラスカの熊がいたりヨーロッパのシャコや鳩がいたりする。しまいには象、カバ、サイ、ライオン、虎まで登場する。地理的な分布を度外視するとしても、これだけの動物を支えるためには、どうみてもこの無人島は大陸なみに大きくなくてはなるまい。
 植物に至っては南米のジャガイモやパイナップルやマニオク、アジアのサトウキビや麻やバナナ、モルッカのニクズク、ペルシアの亜麻やイチジク、アフリカのカカオがごっちゃに自生している。綿、メロン、ヒョウタンはまあアジア、アフリカ共通だからいいか。
 それにしても、雨季と乾季がありヤシや竹が生えているから熱帯かと思えば、海にはニシンや鮭やチョウザメ、アシカやオットセイやアザラシやセイウチやラッコなど寒帯の魚や動物がいる。おまけに船から持ち込んだトウモロコシや小麦や米やエンドウ豆やそら豆はどれもよく実り、豚や山羊やニワトリや牛もよく繁殖している。どういう島なんだここは。
 考えられる可能性はひとつしかない。神のみ業である。神様が創造の日の最後にひときわ丹誠こめて美しくすばらしい島をこしらえ、世界中からありとあらゆる役に立つ動植物のよりぬきを選んでそこに放したのだ。海に浮かぶエデンの園だ。
 そしてまた、このスイス人一家も無人島に負けず劣らずすばらしい。父親は立派で勇気があって統率力があるうえ、銃の扱い、家の建て方、家畜の馴らしかた、毛皮のはぎかた、ロウソクやゴムやイカダや燻製や塩漬けの作り方から、マニオクでパンをこしらえる方法からヒョウタンで器を作る方法から酒の醸しかたから弓矢の作り方まで、知らないことがない。まさにスーパーお父さんである。この本から推測するに、少なくとも動物学と植物学と農学と鉱物学と民族学の博士号を持ち、十年の軍務経験をもちボーイスカウトの団長を勤め、船大工と漁師と猟師と鷹匠の経験もあるのではないか。
 お母さんもこのスーパーお父さんの嫁にふさわしく、優しく働き者で気が回り、編み物と料理と野良仕事に天才的な能力を示す。息子たちはみんなそろって勇敢にして素直、頭が良くて親切であり、十代と二十代を女っ気なしで過ごしながら性に悩むことはまったくない。いやはや、まさにスーパー一家である。
 考えられる可能性はひとつしかない。やはりこの一家も、このすばらしい島に住まわせるため、神様が特別に丹誠こめてこしらえた一家だったのだ。無人島のアダムとイブとアベル、カインのいないアダム一家だ。
 これまで風評から、この本は真面目な家庭読み物だとばかり思っていたのだが、こんなにも痛快なトンデモ物語だとは思わなかった。少年ケニアや密林王ターザンよりも凄い。ぜひ読んでください。ぜったい面白いです。あまりの無茶苦茶さに爆笑します。オチもちゃんとあるし。
 同じような孤島の物語というと、対照的なゴールディング「蠅の王」が思い出される。こちらは孤島で狂っていく人間関係をリアリズムで書いたもの。文学的評価では圧倒的に「蠅の王」が上だが、一般の知名度では文句なしに「スイスのロビンソン」の勝ちだ。これはなぜか。やはり「スイスのロビンソン」が痛快トンデモ物語、ご都合主義に徹したからだと思う。
 亀井俊介「サーカスが来た!」では、フェモニア・クーパーのインディアン小説と、エドワード・S・エリスの「セス・ジョーンズ」を比較している。インディアンの生活に詳しくリアリズムを追求したクーパーに比べ、インディアンどころかキャンプの経験すらないエリスの小説がなぜ大ベストセラーになったか。厳しい試練がなく、主人公は悩まず苦悩せず、ひたすら事態は自動的にいい方向に転がってゆく、その安直なご都合主義の痛快さに読者は拍手したのだ。「スイスのロビンソン」の成功も、これと同じ理由だと思う。ちなみに作者のウィースも、スイスとドイツ以外に出かけた経験はなく、哲学教授兼詩人であって博物学の知識はあまりなかったらしい。
 ついでに言うと、食生活も本家のロビンソン・クルーソーとかなり違う。保守的なイギリス人らしく、ロビンソン・クルーソーは船から持ち込んだ小麦で作ったパン、山羊の肉、山羊の乳、乳から作ったバターやチーズ、野生の干しぶどう、といった故国の料理に固執している。それに比べるとスイス人一家ははるかに冒険的で、ザリガニやヤシガニや牡蠣などの海産物、マニオクのパン、ウミガメの卵とウミガメのスープ、蒸しフラミンゴ、カシワの実、熊の掌、しまいには犬の死骸にたかっていた蟹まで食べている。すごいぞスイス人。ブラボースイス人。

 AlterLiveにコラムを書きました。「センバツの『枠』について考える」。三木高校ばんざい。前橋高校のショートばんざい。


3月25日(月)
 テレビ朝日でラーメンの話をやっていた。
 「一回目はしょっぱすぎると思うが、二回目でおいしいと感じ、三回目からハマる」ってのは、要するに味覚が破壊されることだな。
 そんなラーメン食べてると、大崎さんみたいに禿げちゃうぞ。まあラーメン好きはハゲかデブか、あるいはその両方ってのは定説なんだけど。

 昨日は駒場でお花見。
 ちらし寿司を持参したが、しだれ桜は散りかかり、八重桜はまだ咲かず、中途半端でした。まあ酒が飲めたからいいけど。


3月23日(土)
 ヤマトでへろへろ。
 二日で「宇宙戦艦ヤマト一挙放映」などという企画につきあってしまったせいで睡眠不足。いや、ぜんぶ見てはいないけど。昨晩は途中で挫折して寝たし、今晩ははじめ寝ていたし。
 それにしてもあらためて見返してみると、展開が早すぎてまるでダイジェスト版のようなことにも驚いたが、沖田艦長のいいかげんさにもびっくり。
 ふつう名将と呼ばれるような人は、ふだんは酒飲んで寝ていても、危機緊急の際には的確な指示を与えているものなのだが、沖田艦長ときたら、絶体絶命のピンチになると「古代、船の運命をおまえに預ける」などといって指揮権を放り投げてしまい、勝手にひとりで心臓が痛いふりをしている。あれではとうてい、連合艦隊司令長官にはなれまい。豊田副武よりも下、いや嶋田繁太郎より下の三等大将だ。まあ、相手のドメルが総統の指示を無視することもできぬヘタレだから助かったが。
 ガミラス星のデスラー総統は、総統と言うからには大統領とか首相の役職を兼ねているのでしょうな。ということは以前にはデスラー総理とかデスラー大統領とかだったのでしょうか。選挙カーに乗って「デスラー、デスラーをよろしく!」とにこやかに握手して廻ったり、記者団に囲まれて「シュルツ君の証人喚問については、党内部でじゅうぶんに論議したうえで」などと語るデスラーを想像するとほほえましい。
 それにしても「さらば宇宙戦艦ヤマト」でデスラーの副官をしてた人の名前はなんだったっけ。なんか髭をはやして実直な人だったと思うのだが。


3月22日(金)
 バラずし週間はじまる。
 花見の弁当と言えばこれしか思いつかないワンパターン。とはいうものの、ほぼ二年作っていないので忘れかけている。まあいいか、今週の日曜と来週の土曜、二回作ればなんとかなるか。
 というわけで明日の総合制作にむけて、今日のうちにめんどくさそうな伊達巻きを作っておく。これは初制作なんだよな。以前は錦糸卵でごまかしてたから。
 まずは卵焼き器を入手。銅がいちばんとは知っているが、デパートで見たらあまりに高い。五千円くらいする。けっきょく、近所の百円ショップで小型のを購入。みんなビンボが悪いんや。
 材料も今回は手抜きで、白身魚をおろしてすり身にするのではなく、はんぺんを使用。みんなビンボ(以下略)
 はんぺんをフードプロセッサにかけ、砂糖、塩、酒を投入し、卵を加える。魚焼き網の上に卵焼き器をのせ(火力を弱くするため)、弱火にしてタネを投入。蓋をしてじんわりと焼くと、だんだんと膨らんでくる。なるほど、蓋が必要なわけだ。
 八分ほど焼けたところでひっくり返し、裏面も焼く。ほんとうは焼き色がつかないほうが上品なのだそうだが、若干の焼き色がついてしまった。ま、市販の伊達巻き程度の焼き色だから、これで許してもらおう。
 裏も焼けたところですだれに移し、熱いうちに巻き上げる。このとき、あらかじめ包丁目を入れておくのが割れないコツらしい。
 あら熱がとれたら切ってみる。ああ、なんとなくそれっぽくできたよ。ちゃんとふんわりしてるし。でも甘くなるのを警戒しすぎて、ちょっと砂糖が足りなかったかな。まあでもこれなら、なんとか使える。市販のに比べると、むちゃくちゃ安上がりだし。


3月20日(水)
 WOWWOWもやってくれるなあ。
「24日の放送は『プロボクシング・ハメド復活戦』としてナジーム・ハメド対マヌエル・カルボの試合を中継する予定でしたが、ハメドの復帰が延期になりましたため、映画『Fカップのゆううつ』を放映します」
 なんでこんなに違う番組にするんだ。

 新日本プロレスに激動の噂。なんでも、ことし退社した永島元取締役と、まだ怪我療養中で契約を交わしていない長州力とが組んで新団体を立ち上げるらしい。新団体参加予定者は、新日本から佐々木、飯塚、越中、鈴木など長州人脈、全日本から川田、天龍、嵐、荒谷などアンチ武藤派、潰れたFMWから大仁田、冬木、黒田、佐々木、金村、おなじく潰れたリングスから前田。高田道場も全面協力し、高田や桜庭もリングに上がるとか。あと角界の人気力士にも声をかけているらしい。武双山か? 
 六月に新団体設立とか。旗揚げ戦のカードは「長州・佐々木VS前田・高田」の師弟タッグ遺恨試合、「桜庭VS飯塚」の格闘技戦、「川田・大仁田VS天龍・冬木」などを予定している。順調にいけば夏にもTBSで地上波放送開始だそうだが、さてどうなるやら。実現すればSWS以来の大激震になることは間違いないのだが。


3月17日(日)
 貧乏性なもので、安い素材で高級料理が作れるという、いわゆるコピー食品に絶大な興味がある。
 たとえば偽北京ダック。これは東海林さだおの料理本にあったものだが、鶏皮を買ってきてこれに蜂蜜を塗り、オーブンで焼くと北京ダックもどきになるという。試してみたが、家にオーブンがなくて魚グリルで焼いたためか、店のようにパリっとしなくて失敗。鶏皮とネギ、味噌をくるむ皮(中華風のクレープみたいなもの)も作るのがめんどくさいのでその後チャレンジしていない。今思うのだが、炭火で焼いたらひょっとしたらパリっとするかも。
 魚柄仁之助が新聞に書いていた偽偽キャビアも試してみた。ややこしい名前だが、あの、偽キャビアってのがありますね。黒くて小粒の、トビコみたいな奴で、よくパーティのオードブルでクラッカーに載っているやつ。あれの偽物です。とんぶりを塩漬けにして一日置き、これをオリーブオイルであえると偽キャビアみたいになる、と書いていたのですが、作ってみたらオリーブオイルのかかったしょっぱいとんぶりの味がした。当たり前か。
 きょう食べたのは偽からすみと偽キャビア。たらこをガーゼでくるみ、田舎味噌につけて二日ほどおくと、色がちょっと飴色がかってきて、ねっとりした歯触りはからすみに似てくる。気のせいか味もからすみに似てきたような気がする。これは荻昌弘の本から。
 たらこがあるならイクラもね、と思って一緒に作ったのが偽キャビア。イクラを同じようにガーゼでくるみ、田舎味噌につけて二日。鼈甲色になり、水が抜けてねっとりした歯触り。キャビアに似ていないこともないかも、という感じになってきた。これで味が似てくれば言うことないのだが、そこまで世の中は甘くない。ねっとりしたイクラの味がしました。

 AlterLiveにコラムを書きました。「ボールパークで弁当を」。赤星弁当はホントに出しそうだ。星野監督弁当はやっぱり激辛風味でしょうか。田淵弁当にはウドを使ってほしい。


3月16日(土)
 また罪人になってしまった。
 散髪はすべてフロービーというバキューム式バリカンでやっているのだが、これで髪を切っているとちゅう、歯の動きが止まってしまった。殴ったり蹴ったりしても動かない。モーター音はしているのだが、歯が動かない。
 困った。右側の髪を切っている途中で止まったため、右と左の髪の長さがひじょうにアンバランスだ。またもや片鬢庄助だ。片鬢のことは以前にも書いたと思うが、どこに書いたか忘れてしまった。とにかく罪人に対する刑罰なのだ。みっともないことおびただしい。
 もうこうなったら。二度と再生できないのを覚悟で分解してみた。自慢じゃないが、私が機械を分解して元通りに組み立てられる可能性はほぼ20%なのだ。
 さいわい単純な造りだった。開けてみたら原因がわかった。シャフトが折れているため、モーターの回転が歯に伝わらないのだ。
 珍しく故障の原因が分かったので上機嫌になったが、しかしこれをどうしよう。
 やむなく、片鬢のまま外に出て、瞬間接着剤を買ってきた。これで折れたシャフトを接着し、再起動。おお、ちゃんと動く。すごいぞ修理成功だ。
 しかし右側の髪を切りはじめてすぐ、またもや動作停止。また分解してみた。ああ、またシャフトが折れている。やはり接着剤ではダメか。
 こんなことなら左側も切っておくんだった。ああ、また片鬢で外出しなければならない。床屋に行かねばならない。とほほ。
 てゆーか、床屋に行ってなんと弁解しようか。変な髪って言われたらどうしよう。

 岡山からノビルとフキノトウを送ってきた。近所で取れたものだという。さっそくちょっとゆがき、芥子酢味噌であえてみた。フキノトウの苦みとノビルのぴりっとくる辛さに、芥子のつんとくる辛さと酢味噌のねっとりした甘辛がよく合う。日本酒にも合う。うまいが、苦みとぴり辛とつん辛とで口の中がなかなか狂おしい。
 あしたはノビルの葉とフキノトウを天ぷらにしてみよう。


3月15日(金)
 だから死刑反対だってば。
 人は過ちを犯す。死刑にしてもし冤罪であることが後でわかったら、どう償うつもりなのか。
 だいいちいまの刑法では刑は復讐でなく教育なんだってば。そのへんのところを勘違いしている連中多すぎ。理想論だと言われようと、そこはそうなってるんだから。復讐がしたければ、いまの刑法を根本から考え直すべき。それをやりもせず死刑だけ賛成ってのはお手軽すぎ。
 「被害者の気持ちにもなってみろ」という、これまた陳腐でお手軽な言葉があるけど、もうアホか馬鹿かと。そう簡単に人の身になれてたまるか。おまえら、お茶の間で煎餅かじって快哉が叫びたいだけちゃうんかと。
 テキスト庵に参加してない人間が風聞帳であれこれ言うのははばかられるので、ここでうじうじと独り言。


3月14日(木)
 モトを取ろうという空しい情熱によって、またWOWWOWの話。
 ときどき朝に「親指シリーズ」というのをやっています。要するに有名大衆大ヒット映画の要約版パロディを、指人形でやるというくだらない企画なのですが。「ここは飛び降りるところだけど、私はイヤよ」だとか「ルーク……おまえの……ママよ!」などの楽屋落ちパロディギャグも実にくだらなくて、つい見てしまうのです。
 これまで「親指タイタニック」と「親指スターウォーズ」を見ました。そのうち日本のアニメなども親指にするかもしれません。「Thumbと千尋の指隠し」なんてのはどうでしょうか。もちろん、ツメナシというのが登場します。

 そういえば「ハイジ」の再放送もときどき見るのですが、いま見るとハイジって、えらく大人に媚びるような笑い方をしますね。このへんがロリコン人間をひきつけた理由か。


3月13日(水)
 すべての香川県人を敵に回すことを覚悟で。
 香川、というより讃岐といったほうがしっくりくるのだけれど、あそこの人って、うどんの自慢をしますよね。うどんしか自慢するものがないからかもしれませんが。
 いや自慢するのはいいのですが、讃岐の人のうどん自慢って、恥じらいがないんですよね。他の四十六都道府県の人間は、お国自慢ってのはちょっと恥じらいながらするものだ、という近代的自我が発生しているので、やや控えめにするのですよ。もちろん、「長崎のちゃんぽんを食わずに麺類を語るな」とか「網走のバフンウニを食ったことがない奴は、ウニを食ったことがない奴だ」などと声高に語る奴はどこにでも少しずついますが、クズはどこにでもいるってことで。
 しかし香川だけは、全県民ためらいなしにうどんを賛美しますな。他のうどんは贋物だと、声高に語りますな。照れもせず、恥じらいもなく。
 そういう香川県人のメンタリティが、私にはどうにもわからない。いや皮肉じゃなくて。真面目に。


3月12日(火)
 役所へ申告のついでに、「ニューラーメンショップ ドモン」へ行ってみる。
 戸田の駅から西へ五分ほど歩いたところ。店内にはカウンター席が十五くらいと、露天のテーブルがふたつ。おっさんとおばはんと青年ふたりの四人で切り回している。
 店主らしいおっさんが麺とスープとジョークの役、おばはんはチャーシューの役、バイトらしい青年Aがネギの役、もう一人のバイト青年Bはドンブリと配布の役、と役割分担がきっちりしている。おっさんのジョークというと、「はい、定番の小ふたつね、では少々お待ちを」「へい、定番の中、九百万円ね」というようなものだけれど。
 おっさんは迷っていると定番(ネギチャーシューメン)を勧めてくるので、素直にそれに従う。すべてのラーメンに、サイズは大中小の三つある。このところ薬と酒で胃がやられているので、小にしておく。
 大きめの丼に、まずこまぎれに煮込んだ背脂をザル一杯すくってちゃっちゃっと落とす。それから白湯を注ぎ、最後に醤油味のスープ。そして太めでやや縮れた麺を投入。ザク切りにして味付けしたネギを大量に投入し、ロースらしいチャーシューを六枚ほどのっけて出来上がり。小とはいっても、ふつうのラーメン屋なら中と同じ分量。中はふつうの大盛り。大は特盛り。
 スープはとにかく濃厚にしてぎとぎと。でも塩辛くはない。チャーシューは柔らかく煮込んであり、脂身もちょうどいい具合。ネギがとにかく多い。生ネギを食べ過ぎて、ちょっと涙が出てくる。
 あまりのネギの多さと脂のきつさに胃がやられ、あとで熱を出してしまいました。けれどこれは胃が弱かったからです。胃がちゃんとしている人、お腹がすいている人、濃厚なラーメンが好きな人、にはお薦めのお店です。


3月11日(月)
 AlterLiveにコラムを書きました。「前座相撲改革案」。最近は「貴乃花 や」の文字を見ないと相撲を見たような気になれません。

 鈴木宗男証人喚問のニュースを見ていて、久しぶりに「露探」という言葉を思い出してしまった。

 サーバから連絡があった。25Mのサイト容量をオーバーしてしまったとのこと。ちょっと整理しなければならない。しばらく更新していないコーナーを圧縮してしまったり、過去日記の画像や写真を消したりするかもしれませんが、なにとぞよろしく。


3月10日(日)
 最近気になってしょうがないそっくりさん。
 WWFのロックが所ジョージに見えてしかたがない。
 ゴージャス松野が景山民夫に見えてしかたがない。

 さしさわりがあることを書いてしまいそうなのであまり触れたくないのですが、パラリンピック。なんか視力障害のバイアスロンの日本選手が、視力が回復したため重度の認定から軽度の認定に格下げされてしまい、そのため優勝を逃したそうなのですが。
「あーっ、悔しい! あれさえなければ」
 というのはいかがなものか。回復して悔しがるのはこの人くらいです。


3月9日(土)
設問:次のギャグと芸人を正しく結べ。
 ・「イヤーン、イヤーン、イヤーン」     ・東京凡太
 ・「兄貴ィ!」               ・佐々木健介
 ・「ヘンなのー、ヘンだよもぅ」       ・レッツゴー三匹
 ・「びっくりしたなぁもぅ」         ・ザ・ぼんち
 ・「小野田さーん! 横井さーん!」     ・怪物ランド
 ・「カマッ! キリッ!」          ・ルーキー新一
 ・「いざキャバクラ」            ・関根勤
 ・「夢見るぞ」               ・コント赤信号
 ・「納得行かない、ヴァー」         ・大村崑
 ・「夢もチボーもないよ」          ・てんぷくトリオ
 ・「三波春夫でございます」         ・B&B
 ・「嬉しいとメガネが落ちるんです」     ・つぼかわ
 ・「そーなんですよ」            ・くた


3月6日(水)
 ちょっと馬鹿すぎ。
 近畿地方で北米原産のクロエリセイタカシギが発見された。調べによると、この鳥は奈良市の上村淳之が放鳥したものだという。上村は日本画家だが、あきれたことに日本鳥類保護連盟の奈良研究所長であるともいう。上村いわく、「飼っていたら繁殖して五百羽をこえたので実験的に放鳥した」とのこと(朝日新聞記事より)。
 あんた、やってることがブラックバスをほいほいと放流して廻る馬鹿バサーと同じだよ。実験的って、ただ増えすぎて困ったんで捨てただけやろ。グリンピースもそうだけど、日本の動物愛護団体はどうしてこんなにレベルが低いのか。あんたら生物学も自然環境もわきまえず、ただ可愛がりたいだけとちゃうんか。犬にリボンつけたり服着せたりして虐待して喜んでるおばちゃん連中と一緒やないか。その犬が迷惑するだけで自然環境には迷惑かけていないおばちゃん連中の方がよっぽどマシやで。
 ええか、飼っている動物が手に余ってきたら放すな。殺せ。叩き殺せ。食ってしまえ。そのほうがよっぽどその動物のためだ。そして無計画に飼いだして手に余ってしまったおのれの無能を恥じよ。死ぬほど恥じよ。


3月5日(火)
 まだなんとなく朦朧。きょうは歯医者で奥歯を砕いたので、化膿止めの抗生物質と花粉症の薬、そしてスプレーの薬漬け。夕方、痛みがひどくなったので頓服を飲むとさらに朦朧。頓服はなあ、むかし二錠飲んだら二日間心神喪失状態になったことがあるからなあ。しかし征露丸で万病が治る野蛮人ではないが、薬に慣れない体質だこと。

 WOWWOWに加入したとたんにリングスが潰れ、いちばんのお目当てがなくなってしまった。くやしいので映画をよく見る。きょうは「ミスタア・ロバーツ」。アメリカが気違いじみてなかった古きよき時代に多く作られていた軍隊喜劇なのだが、日本の映画みたいに最後の戦死の知らせで泣かせるのではなく、そこからもう一コマあって陽気に終わるところがいいやね。


3月4日(月)
 朝、苦しくて目が覚める。おもいっきり鼻が詰まっている。口で呼吸しているため喉がひりついている。熱っぽくてだるい。鼻スプレーでようやく鼻を通し、ビールで薬をのみくだす。酔いでいい気持ちになり、ふたたび就寝。昼、またも苦しくて目が覚める。おもいっきり鼻が詰まっている。口で呼吸しているため喉がひりついている。熱っぽくてだるい。鼻スプレーでようやく鼻を通し、ビールで薬をのみくだす。ついでにスナック菓子で空腹をまぎらす。酔いでいい気持ちになり、ふたたび就寝。夜、またも苦しくて目が覚める。おもいっきり鼻が詰まっている。口で呼吸しているため喉がひりついている。熱っぽくてだるい。鼻スプレーでようやく鼻を通し、ビールで薬をのみくだす。台所でメシを作って食う。酔いでいい気持ちになり、ふたたび就寝。
 恋人よこれが私の休日の暮らしです。恋人って。ちゅらら。


3月2日(土)
 茨城県の人は戦争には弱いけど戦争に生き残る能力は随一だと思います。というのは最近の新聞記事からです。
 なんでも茨城県沿岸にクジラの死体が打ち上げられたそうなのです。クジラの死体は勝手に食べてはいけません。土葬か火葬にすることに定められています。これはクジラの人権を重視してのことではなく、ましてや自然保護に鑑みてでもなく、死因のわからない動物は、どんなウィルスやら寄生虫やらがとっついているかわからないからです。わけもわからず打ち上げられた鯨を食べるくらいなら、道路で轢き殺されている狸を食う方がよっぽど安全です。
 ところが茨城県の人にはこの理が通じなかったらしく、勝手に食ってしまったようなのですね。それも、数十キロの肉片を自動車に乗せて持ち帰る奴あれば、その場で鍋にしてかっくらう奴もあり。
 いやぁ感服しました。茨城県の人には、政府とか国家とかのキマリというものがまるで眼中にない。やはり徳川御三家の水戸の城下という誇りからなのでしょうか。いや皮肉でなく、すばらしいことです。小泉内閣の駄目行政を乗り越えて生き残るのは茨城県民しかおるまい。


最新日記へ戻る