花火が好き〜豊田市おいでん祭り花火

花火は必ず風上で見ましょう。

豊田市で行われる「おいでん祭り」は各地で行われるよさこいソーラン踊りと同じようなグループ演舞と、最終日7月最終日曜日の花火で構成されています。

踊りにはとんと興味がありませんが、1万数千発、熟練の花火師の手で上げられる花火大会は、打ち上げ構成と演出において上質かつ圧巻です。名古屋から見に行ける花火大会のうちでは、8月第1土曜日開催の、岐阜市長良川花火、愛知県岡崎市の花火と並ぶ一押しの大会です。
新潮社から出版されている「
花火大会に行こう」という本の中でも、全国ベスト10に入っていました。

自宅のある名古屋市港区からは、市バスと地下鉄鶴舞線(名鉄が乗り入れている)経由か、名鉄本選を知立乗り換えで豊田市へかのルートとなります。いずれのルートも1時間以上かかります。愛知県が広いのか、名鉄が遅すぎるのかはさておき、電車賃だけで片道800円ちかい交通費がかかるのは、京都・神戸へも500円で行ける大阪などから比べると驚きであります。

まだ空が濃紺を残す開始される直後の何発かが、空の残照ゆえに花火が立体的(球形に見える)で素晴らしい。
有料席のある正面や河川敷・堤防は日の高いうちに埋まるので、少し南に下って(夏は南東風が多い)鑑賞する。折りたたみ椅子と食べ物は必需であります。
夏でもありビールが飲みたいところではありますが、花火会場のトイレ事情は最悪なのでやめます。

今やこれ無しには花火大会が成立しない、スターマイン。色と形のデザインが勝負。カンバスに絵の具をぶちまけるように豪快に 登って滝のように降る.

 

やっぱり大玉。
なんといっても花火はバーン!という空気を震わすでっかい音と、空いっぱいに広がる大きさと、シャープな色変わり。10号(いわゆる尺玉)は、花火大会のスターです。しかし蝶チョも好い。

   

3箇所の打ち上げ地点から、煙の流れ具合を見ながらあげるところがなかなかよろしい。いいかげんな花火大会では派手なスターマインを多用しますが、煙に隠れて見えないことが善くあります。豊田おいでん祭りではスターマインが連続したあとは、10号(尺玉)のあげて煙の晴れるのを待つという計算をちゃんとしています。
最後には200メートル以上のナイヤガラで終わりです。しかし亭主は「ナイヤガラはじじいの連れションみたいで面白くない」という持論の持ち主で、最後まで見ることはありません。

 残念なことに、おいでん祭り花火は打ち上げ数が、最盛期の17000発から徐々に減り、今や13000を切るほどになりました。「世界のトヨタ自動車」がケチなためだと亭主は疑っています。
花火は、景気の悪いときこそ盛大にあげるべきだ、そのくらいの遊び心というか気っ風は、日本一儲かっているトヨタ自動車にはもっていて欲しいと思うものであります。

 そう今ひとつの問題は、重大から20段前半の女性たちの浴衣の着こなしはもう少しちゃんとして欲しい。
左の写真がだいたい標準で、これでも相当着崩れて、もはや「和テイストの木綿の夏服」としか思えないのだけれども、、もっとひどくて2013年に見て驚いたのが右。
昔の遊郭の格子戸の中にいる「遊女」、胸元が乳の谷間まで開いているものもあるのです。男性の手が胸元に滑り込んで来るのを待っているとしかいいようがありません。
帰りにみんなが集まる最寄り駅である名鉄豊田市駅ではふんだんに見られますから、興味のある方はご鑑賞を。
名古屋の伝統染色「鳴海有松絞り」があることを思えば実に情けない限りであります。
それから、浴衣に海外物の大きなバッグは似合いませんが現代女性は平気なようです。小物も和装にしていただきたい。

さて、東海地方を飛び出して茨城県霞ヶ浦のほとり土浦全国花火競技会へ