「蜘蛛女のキス」最終上演内容感想

 

注意
あまりに思い入れが深かったために、感想がかなり偏ってます(^^;)
それから、宮川さんのファンでもあるので、そのへんもちょっと偏ってるかも(笑) 
どうぞ、ご了承ください m(__)m

 

オーバーチュア

遠くから聞こえてくる、蜘蛛女の(麻実さん)声が聞こえてくる、そして、モリーナ(市村さん)が見える、一気に広がる鉄格子、1ヶ月ぶりにして最後に見る光景。いつもこのプロローグを観るとトリハダ立ってたのですが、この日のトリハダはまた違ったものでした。出演者の皆さんの気迫が客席までビリビリ伝わってきて、なんとこの時点から涙してしまいました(;_;)
そしてヴァレンティン(宮川さん)が看守に連行されてきたとき、またまた心拍数アップ。宮川さんのヴァレンティンも最後かあ・・・・と思うとまたまたジーンとしてしまいました。というわけで、今回はもう、
はじめから私のテンションも尋常じゃなかったですね(^^;)

オーロラ

ああ、あの美しい麻実さんのダンスももう観れないのですね・・・なんて感傷に浸ろうかと思ったのですが、それ以上に見ごたえたっぷりのダンスを見せてくれたので思わず観いってしまいました。あの長い足は本当にかっこいい! でも一つハプニング・・オーロラに囚人の一人がカメラを構えるシーンがあるのですが、今回はなぜかフラッシュが光らなかった(^^;) 何時もあの眩しい光に「おお!」となってたんだけどなあ。カメラも緊張していたのでしょうか(笑) でも、囚人四人衆と麻実さんのダンスシーンはとても素晴らしかったです!!
オーロラが去った後のモリーナとヴァレンティン(この時彼は苦しんでるだけなのですが)のシーンはさっきの華やかさとは打って変わってとても物悲しい。今回は最後ということで、市村さんずいぶんセリフをためて(間を持たせて)しゃべってました。だからなおさら、
「友達になろうね」の言葉が悲しくてまたまたウルウルしてしまいました。

塀の外1

いつもテンションの高い囚人達ですが、今回のテンションはそれ以上!みんな各々自分の好きな物を叫ぶところなんか特に迫力でした。

貴族の血〜引くぞライン

相変わらず、ヴァレンティンをからかうモリーナがとてもかわいい。ヴァレンティンに「動くな!」と怒鳴られた後、自分で自分の口にチャックをしめるのですが今回はその間の息止めがやけに長かったなあ。思わず市村さんのこと心配しちゃいました(^^;) ←モリーナが「ドクンドクン」と心臓をバクバクさせる仕草に妙な信憑性を感じた(笑)
「飾り付け」 のナンバーはやっぱり聞いていて楽しいです。ああ、これがもう聴けないなんて悲しすぎる。いつもは一緒にリズム取りながら聞いている私ですが、この日はなんだか複雑な心境で観ちゃったせいか楽しめませんでした(;_;) ただ、その後ヴァレンティンが「サンキューベリマッチ」とモリーナの真似するんですけど、それがやけに似ていてちょっと気が緩みました(^^;)今回のがいちばん似てた気がするぞ、宮川さん(笑)
「引くぞ、ライン」 ああ、思えば宮川さんのこの歌で私はこの作品に引き込まれたんですよねえ。あの迫力は、宮川さんにしか表現できないと思います。この歌も、今回が聞き納めかあ。。。。
その後なぜか涙ぐんじゃったのが、モリーナがヴァレンティンの描いた線上を綱渡りするシーン。ここは涙するどころかむしろ笑わなければならないところなのですが、笑えなかったんですよねえ。そういえば、会場もあまり受けなかったなあ(?)
あと、モリーナが「戦いは全人類が自由になるまで続く」と言った革命家を茶化すところがあるのですが、市村さん、今回は随分長いバージョンでやってました(^^;)
なかなか撃たれてから倒れない(笑) この行動から、市村さんも今回はテンション高いぞ!と思ってしまいました。

DEAR ONE (ディア・ワン)

ここはもう、モリーナのお母さんが出てきた瞬間から涙出ました。いつも優しい声で出てくる大方さんなのですが、今回の声の響きはいつも以上にとっても温かい。モリーナを想う気持ちがひしひしと伝わってきてジーンときました。マルタの麻生さんの声も以前聞いた時よりも穏やかな感じでとてもよかったです。そして市村さんと宮川さんの声が重なって・・・・。ふたりとも、とっても寂しそうな顔しているのでなおさら涙誘いました。「月日が行くうち、いつか・・・」の盛り上がりのところではすでに爆涙しておりました、わたし(T_T) とってもきれいないいナンバーだったのに、もう聴けないなんて本当に残念です。

塀の外2

ここで嬉しいことが! いつもは牢屋から穴ほって逃げ出した囚人が鉄格子を上っていってマシンガンで撃たれて死ぬ、といったシーンだったのですが、ついに別バージョンを観ることができたのです!! このツアーバージョンになってから初めてお目見えしたものらしいのですが(劇場の関係とかがあるらしい) 私が今まで観てきたのは全部、鉄格子バージョン。仙台の劇場もけっこう広かったので、「別バージョンじゃないだろうな」と思っていたのですが、何とも最後の最後になって運良く目撃することになりました。
別バージョンとは、脱走した囚人が鉄格子に上るのではなく(はじめからないのです)、刑務所の
塀の前で八方塞となりふらふらと逃げ惑っているというものでした。そのあと、笠原さんの看守エステバンのライトに照らされてマシンガンに撃たれて倒れてしまうのですが、そのあと、そこに他の囚人数人が彼の元に駆け寄ってきます。これがなんだかとっても痛々しい。そして、最後は蜘蛛女の膝元までタタタと寄っていき、蜘蛛女は彼の頭に手を乗せて片手でグッとつかむポーズを取るのです。これがなかなかカッコよかった!
鉄格子がないぶん、後ろのほうがとてもクリアに見えて感動。
宮川さんの、あのすばらしい腕立て伏せと懸垂がはっきり見えたし(本当に素晴らしかったんですよ、これが)、その後ろの囚人達が、脱走した囚人を応援している様子もはっきり見えました。
この別バージョンが観れただけでも、仙台まで行ったかいがあるというものです(^O^)

WHERE YOU ARE (今いるところ)

このナンバーに入る前のモリーナとヴァレンティンの遣り合うところも、とっても好きだったんです。特に宮川さん、囚人の叫び声に脅える表情はとても痛々しい。ヴァレンティンの震えがここまで伝わってくるようでした。よかったなあ、ほんと、宮川さん。
さて、いつも素晴らしいと思っていたこのナンバー。今回も、
とっても素敵なラストダンスを見せてくれました! 観ているだけで、手足が動きたくなっちゃうんですよね(^^)今回はラストということで、両隣も人がいなかったし結構動いてました、私(笑)。だって、麻実さんがノリノリで「ハッ!」とか掛け声かけられるとこっちもついつい乗ってしまいたくなるんですもの(^^;) 「牢屋にいる時は夢見るのがいちばん」 と言ってますけど、あの暗い場面をここまで明るくできるなんて本当に夢見てるみたいでした。今回の拍手はまたいつもよりも多くて「客席の人たちもテンション上がったな」と思うと嬉しかったです。ああ、このダンスシーンももう観られないのか。みんな息が合っていてとってもよかったのに・・・・。

塀の外3 (マルタ)

囚人でいっぱいになった牢のなかでマルタを想って歌うヴァレンティン。私のすごいお気に入り・・・というか、一番泣き所のナンバーだったのですが、今回は特別。中にいる囚人達のテンションもすごく高かったのですが、宮川さんはなかでもいちばん素晴らしかった!!目にいっぱい涙を溜めていたのです!! 私の席は前から18番目でちょっと遠目だったのですが、はっきり分かりました。これを目撃してしまっては、もう・・・・・。 ただでさえ、ここはいつも涙ぐみながら見ていたというのに、ヴァレンティンがあまりにもかわいそう(この表現はあまり適切でないけど)でマルタを想う気持ちが痛いほど伝わってきて、ぼろ泣き状態でした(T_T)涙ながらに歌う宮川さんは本当に素晴らしかった!!!今思い出すだけでも、胸がいっぱいになっちゃいますね。市村さんも、ずっと牢の中でうなだれたままだったなあ。このふたりのコントラストが本当に悲しくていつも以上に泣いてしまいました。

尋問の場

所長さん、またいつもに増して恐かったです(^^;) 囚人を拷問にかける時、いつもは聞こえてこないバケツをたたく音が、今回はなんだかよく聞こえてきたような・・・(^^;) それにしても、この場面の蜘蛛の巣といい、麻実さんの蜘蛛っぷりといい、本当に見ごたえありました。ここまで巧く見せられる作品て、そんなにないと思うんですよね。返す返すも本当に残念。

聖なるイエス

今回がラスとだからでしょうか・・・・皆すっごいテンション高かった! とくに、囚人フェンテス(フレンテス・・とも聞こえるが)、拷問されたヴァレンティンをみてバーッとお尻出すのはいつも通りなのですが、なんと、ズボンをおろしたまま前を向いたのです(@_@)!! 思わず「おいおい、アブナイゾ!」 とびっくりして身を乗り出してしまいました(爆)無事に見えずに終わったのですが(アタリマエダ(笑)) 、連れ回し役のエステバン笠原さんとマルコス遠藤さんはさぞかし驚いただろうなあ。しかも、彼はセリフもかなり興奮気味でいつもと口調を変えた言い方してました。いいなあ、テンションの高い役者さん!おかげですっごい見応えあるシーンとなりました。

起こそう奇跡

いつもはあまり涙しないこのナンバーですが、今回が最後だと思うとなんだかいつもと違う深い意味に感じられてしまって落涙してしまいました(;_;) 麻実さんのオーロラがいつもに増して美しい・・・あのドレス着たオーロラが一番好きだったんですよねえ。麻生さんとのナンバーもきれいに決まってました。あああ、本当に、「起こそう、奇跡」って感じですよ。これで終わりなんて悲しすぎる・・・・。

ガブリエルの手紙 / 最初の女

はじめに食事が運ばれてくる時、看守のマルコスがモリーナに「ほれ、モリーナ(^^;)」みたいなことを言いながら渡しているのが聞こえてしまいました(笑)いつも、何か言いながら食事を渡してたのかなあ?聞こえちゃった時はなんだかラッキーでしたね。
ガブリエルの津田さん、
今回がいちばんガブリエルっぽかった(^^;)です。いつもはただ冷たい人だなあ・・といった感想しか持たなかったのですが、ちょっと角が取れたというか。。。でもやっぱり冷たいことは冷たいんですけどね。モリーナが映画に誘って断られるところはいつも以上にとても悲しかったです。あの時の市村さんの寂しそうな顔がより一層悲しく見えたんですよねえ。
宮川ヴァレンティンの「最初の女」はやっぱりいい!あの歌声を聞けるのも最後かあ・・・・。津田さんと重なるところも
今回はほぼ完璧でした。

モルヒネ・タンゴ & 恥じたりしない

モルヒネ・タンゴは、はじめあまり好きなナンバーじゃなかったのですが、何度も見るとやはり愛着が湧いてしまいますね。ここでは、男の看護婦さん達(笑)の怪しい行動にチェックといったところでしょうか(^^;)最後ということで、なんだかいつもよりも怪しく見えてしまったのは私だけなのだろうか・・(^^;;)
大方お母さんの「恥じたりしない」は本当に素晴らしい! 特に今回はお母さんの温かい雰囲気が舞台全体を包み込んでるように感じました。モリーナに「普通じゃないが、恥はしない。息子は私の誇りだと」と歌うシーンは今回最高に泣けました。モリーナを大切に想う気持ちが切々と伝わってきましたね。大好きでした、大方さんのお母さん。その間、ヴァレンティンもじっと、モリーナのベッドをみつめているのですが今回はいつもよりも長く見つめていたように思います(気のせいかな?)。
蜘蛛女とモリーナの対峙シーンはやっぱり見応えあります。「まだ今じゃない」と去っていく
麻実さんは本当にカッコよかった!

彼女は女

このナンバーに入る前のモリーナとヴァレンティンの会話が好きだったんです。ヴァレンティンが徐々に心を開いてモリーナに真実を話し始めるのですが、その時の宮川さん、とっても自然でした。モリーナになら話してみようかな、という微妙な心の動きが今回とてもよく表われていたんです。はじめ、マルタのことを語ろうとする時にちょっと間を置いていたのもよかった! それから、ひどい差し込みで倒れる時も本当に苦しそうだったし、モリーナに後始末をしてもらっている時に悔しくて惨めでたまらないというヴァレンティンの心情が痛いほど伝わってきました。あの場面で数人笑いが出るんですけど、やっぱり私は笑えないです。特に今回は観ているのが辛かったほど。だからよけい、市村さんのモリーナの優しさが浮き彫りになって生きてきてました。
「彼女は女」。。。モリーナがいくらヴァレンティンのことを想ってもそれが通じない寂しさ、切なさがひしひしとこちらにまで伝わってきて涙してしまいました。特に今回の市村さん、本当にとっても悲しそうな顔していたのでなおさら・・(;_;)自分が男であること、それゆえに彼に振り向いてもらうことはないという絶望感が痛いほどこちらに響いて来てました。
やはり、市村さんは巧い!

LET'S MAKE LOVE (レッツ・メイク・ラブ)

あああああ・・・・このナンバー、すっごく好きだったのにぃぃぃぃ!これが最後なのぉぉぉぉ!(壊)
観ているだけで、気分はラテンだったこのナンバー。両隣がいないのをいいことに、
わたしも麻実さん達と踊ってる気分で手足を動かしてました(笑) 「ワッツ・メイク・ラーブ」の「ラーブ」の部分が今回特に甘ったるくてグッド!麻実さんはもちろん、アンサンブルの皆さんのダンスももう最高潮のノリノリでしたね。市村さんも最後混じる時は思いっきりはしゃぎまくってましたし(^^) 思わず体が動く、極楽鳥。まさに、血湧き肉踊るとはこのこと!もう見られないのかあ。。と思うと、はしゃぎつつもなんだか寂しい気分になってしまいました。

いい時代が(聖ペテルブルグの炎)

考えてみれば、これが麻実オーロラ最後の舞台だったんですよね。だから、タチアーナ(麻実さん)が最後の歌を歌っているところというのが妙に信憑性を帯びてしまって・・・・それに、あの見事なまでの舞台照明も見納め。今回、モリーナのオーロラの話にヴァレンティンが入り込んでいく様子がすごいリアリティに見えました。オーロラがアナトールを見つけて駆け出した時なんか、もう表情が完全に映画の世界に入り込んでましたから。今回の宮川さんは本当にイケテタと思います(^^)
タチアーナが銃に撃たれて死ぬところでは、モリーナの言葉通り私も涙しました。いつもはちょっと目をウルウル程度だったのですが、今回は特に
タチアーナの死がこの芝居の終息を意味しているように見えてしまったり、宮川さんが悲しく「われらにも来る」と歌うのが身にしみてしまって、気がついたらぽろぽろ泣いてました(;_;)

DAY AFTER THAT (その次の日)

あああああ・・・・・・ 宮川ヴァレンティンの見せ所のこのすばらしいナンバーも今回が最後なんてええええ(壊) 本当に好きだったのに・・・。 今回が歌い収めとあって、すっごい気迫のこもったものでした! サビに入る前の、自分の素性を語っている時なんか、今までの中で一番感情こもってたんじゃないかなあ。「だが、ある日聴いた。男の演説と歌声を」 からはもう、爆涙状態(T_T)。客席の椅子にその歌の迫力で押されたという感じで身動きできませんでしたね(大袈裟かもしれないですが、特に思い入れの深かったナンバーだけにいつも動けないんです)。「必ず勝つぞ!」 とか、「その次の日には」とか、もう涙流しながら一緒に口動かしてましたし。心臓が痛くなるくらい迫力あるこのナンバーが本当に好きでした。それもやっぱり、宮川さんあってこそなのでしょうね。
宮川さんもこれが最後ということで、思い残すことなく歌いきっていたと思います。その証拠に、次のセリフでは声がかすれてましたから。。。
全力で歌ってくれた宮川さんに感謝。

MAMA ITs ME (ママ、僕よ)

市村さん、本当にお母さんと話しているがごとくとっても優しいんですよ。「ふたりでみよう映画。きれいなもの買おう」 の言葉なんか、聴いているだけでジーンときてしまうほど。特に今回は大方さんのお母さんがとっても温かくていい感じだったので、モリーナが話している間中、ずっと彼女の姿が目に浮かんでしまいました。モリーナの、「幸せはママ、どこにある、わかんないね」 という歌が今回は特に悲しく、寂しく聞こえましたね。

彼のためなら

それにしても、今回のヴァレンティンのご機嫌度はかなり高かったですねえ(笑) ホントにワイン飲んでたんじゃないだろうか、宮川さん(^^;;) あまりにもご機嫌だったので、逆にモリーナの複雑な心情が強く伝わってきてみていてとても痛々しかったです。 今回のモリーナの言葉には、特別な重みを感じました。「長いお別れって苦手だから。というか、どんなお別れも苦手だから」 ・・・・ これはまさに、今の私のこの作品に対する思いと同じだったので、このセリフを聞いた時にまたまた思わず落涙してしまいました。
蜘蛛女、モリーナ、ヴァレンティンの「彼のためなら」のナンバーはとっても素晴らしかった。モリーナの想い、ヴァレンティンの心の内、そしてそれを操るがごとくの蜘蛛女・・・聞いていて本当にゾクゾクしました。このナンバーももう聞けないのかあ。。。。。

蜘蛛女のキス

あの、客席まではみ出す蜘蛛の巣に、一度でいいから引っ掛かってみたかった・・・でも今回は劇場の関係か、あまり後ろのほうまで蜘蛛の巣が届いていないようでした。麻実れい、やっぱりすごい女優さんだ!!と改めて認識させられましたね。本当に彼女のこのナンバーはすごいんです! まるで本物の蜘蛛女。。。まさに私は、彼女の蜘蛛の糸に完全に引っ掛かった獲物状態でした。本当に一度でいいから、引っかかってみたかったなあ。。。蜘蛛の巣に(本物は嫌だけど(笑))。

その後

モリーナとヴァレンティンの最後の時間。宮川ヴァレンティン、モリーナに電話をかけることを断られた時のが今回とってもよかったと思います。「・・・・わかった・・」と座り込むヴァレンティンに「わかってない、わかりっこない」とモリーナが言いますが、本当にモリーナにそう思わせるような感じだったのです。だからこのシーンはいつも以上にとっても切なかったですね。モリーナとヴァレンティンのラストキス。。。はじめて観た時はちょっと驚いたけど、今見てみると、こんなに切なくて悲しいキスはないよなあ、としみじみ感じてしまいました。
最後にモリーナが赤いスカーフをヴァレンティンの首にかけるのですが、いつもは市村さん、ちょっと気取ってスカーフを回してから首にかけていたのに今回は
宮川さんの首に直接かけて巻いてました。いつごろから変わったのかな? そんな細かいことが気になってしまったのですが、でも、そのあとヴァレンティンがしばらく赤いスカーフを握って見詰めている姿があまりにも切なくて涙してました。

塀の外4(ラッキーモリーナ) 〜 モリーナの死

ああああ・・・もうすぐ終わっちゃうんだぁぁぁぁ・・・・と思うと、なんだかまともに観てられなかったです。でも、気になるシーンもあって・・・ モリーナのオホモダチ(藤浦さん)。初期の頃は髪飾りがシンプルだったのですが、今回は最後ということがあってかどうか知りませんが(笑) 今まで使用していた髪飾りをすべて髪の毛にさしてたんです(笑)しかも、動くと飾りがゆらゆらゆれてカチャカチャ頭の上で騒いでいるんです(^^;;) いやぁ、めちゃくちゃはじけてたなあ、今回は。あれをさすのにずいぶん時間がかかったのでは、と余計な心配をしてしまいました(笑)
笑っていたのはこのシーンだけで、お母さんと最後にモリーナが会話するシーンはその先が読めているだけにとっても悲しかったです。
「しなきゃならないことをおし!」というお母さんの言葉。。。なんて強い母親なんだろう、と改めて感じてしまいました。ふたりが最後に抱き合うところでは思わず落涙してしまいましたね。
そして、モリーナの死の場面ですが、ここは見ているこちらの
胸が張り裂けそうになるほど辛いんです。特に今回最後だという思いも重なって・・・ 。 モリーナが撃たれた後、ヴァレンティンが悲痛な叫びをあげますがこれがまた、なんというか、、、、 本当にこちらが締め付けられてるように辛かったですね。

映画でだけ

モリーナが撃たれて、映画館がそこに見事に作られる・・・・もうここは、あの舞台照明を観ただけでボロボロと次から次へと涙が零れてきてしまいました(T_T) ああ、これが最後のシーン・・・終わっちゃう・・・・考えるだけでももうだめでした、わたし(^^;)
でも、観てるとこは観てまして(笑)映画館に案内された
遠藤マルコスが、思いっきりはしゃいでジャンプして入ってきたとか(逆に笠原さんがものすごく地味に見えた(^^;))、マルタとガブリエルがいつも以上に仲良く入って来てたように見えたとか、市村さんもテンションが高くて一瞬着替えに入るのが遅れかけてたとか・・・(笑)
蜘蛛女の麻実さんが登場するシーンはやっぱり迫力が違いますね。一気に目を引きます。
それからもう一つ目に付いたのが、モリーナに「あなたとの出会いが人生を変えた」といわれた時に、宮川ヴァレンティン、恥ずかしがってるのはいつも通りなのですが、なぜか
執拗に「それは、お母さんのことだよ」とでも言うようにさかんに大方さんを前に出そうとしてました(笑) これはちょっと笑っちゃいましたね(^^;) そういえば、所長さんの「ブラボー!すばらしい!」もやけに力が入ってたなあ(笑)
と、結構楽しんでみていたのですが、モリーナと蜘蛛女のラスとタンゴになってからは自分の心の中でカウントダウンしながら、
あああ、終わらないでええええ!と叫んでました。そして、モリーナと蜘蛛女のラストキス・・・ここでいっきにまたまた涙が大放出(T_T)(T_T)(T_T)
幕が下りた後も、ちょっと拍手が出遅れちゃうほど放心状態に陥ってました(^^;)

 

と、いう感じで、仙台ラスト公演が終了しました。こんなに涙流しながら観たのははじめてかも。。。
わたしにとっては、本当に本当に大切な大好きな作品だっただけに終わってしまったのはとても寂しいものがあります。最高の演出、最高の音楽、そして最高のキャスト・・・・ こんな衝撃的な舞台、もう観られないんじゃないかなあ。
でも、皆さん最後の最後まで気を抜くことなく突っ走ってくださって、本当に感謝してます。
最高の素晴らしい千秋楽舞台をありがとうございました、と言い
たいですね。
でもなあ・・・本当に終わりなのかなあ・・・・やっぱりさみしい・・・・。