劇団四季ミュージカル
オペラ座の怪人
四季劇場・海
  

  

あらすじと作品の詳細はコチラです。
過去の作品感想も掲載中!

1月27日 13時30分開演
キャスト

オペラ座の怪人:高井治  クリスティーヌ:佐渡寧子  ラウル:石丸幹二
メグ・ジリー:荒井香織  カルロッタ:種子島美樹  マダム・ジリー:秋山知子
アンドレ:林和夫  フィルマン:青木朗  ピアンジ:半場俊一郎
レイエ:立岡晃  ルフェーブル:深見正博  ブケー:寺田真実
ついに大好きなミュージカル『オペラ座の怪人』が私の観劇可能地域に帰ってきてくれました〜(^o^)/。前回観たのはなんと99年だというからあれからずいぶん月日が経ってしまったんだなぁと改めて実感してしまいます。この間には悲しい出来事もありました…一番残念なのがムシュー・レイエでとっても素敵な演技が光っていた井関一さんがお亡くなりになったこと(涙)。もう一度彼のレイエが観たかったな…。それから、前回熱狂して通っていた赤坂ミュージカル劇場が今はその面影すら残されていないこと(涙)。月日が流れるのはなんとも寂しいもんですなぁ…と最初にちょっと感傷に浸ってみました(スミマセン)。
さてさて、久しぶりの東京公演ということで客席も満席状態。ロビーの混み具合がすごかったです!売店コーナーにはパンフレットのほかにオリジナルグッズとしてファントムの仮面をつけたカワイイぬいぐるみもありました♪ぬいぐるみ好きの私は思わず心が動いてしまいそうになったのですがここはぐっと我慢して(笑)パンフレットのみを購入。今回のパンフには珍しく
バックステージ写真も掲載されててけっこうお得感(^-^)。

オペラ座の怪人は私のミュージカルへの興味を一気に促進させた作品。もう
身体全体がオークションが始まった瞬間から舞台に溶け込んでいくのが分ったほど乗っけから大興奮して観てしまいました(笑)。シャンデリアにバチッと光がともって上がっていくシーンはもう鳥肌ものですよ!!そして端々にかかっていた黒い隠れ蓑みたいなのがサーッと捌けていって一気にハンニバルのシーンに転換する・・・いや〜やっぱりハロルド・プリンスは天才演出家だと改めて実感!クリスティーヌがカルロッタの代役で『think of me』を歌うところもいいですねぇ〜。ただ、久しぶりに観てびっくりしたのがクリスティーヌが歌い終わった後拍手を受けるシーンでマエストロが客席に向かって出てくるんですけど、そのマエストロの指揮台の下にデカイ人の顔があったんですが・・・あれは何!!??(爆)。今まで私が気付かなかっただけなのか!?なんだか晒し首のようでめちゃくちゃ恐かったんですけど…(苦笑)。ここで一瞬違った意味でゾクゾクしてしまった私(笑)。 
ラウルとの再会の後にクリスティーヌが
怪人に誘われてミラーに吸い込まれていくシーンはやっぱり大感動です!ファントムが『♪私がいるのだ〜その中に〜♪』と鏡の奥にスーッと現れるんですけど、あれ、何度観ても感動しまくりです(T_T) すごく美しい…。そしてメインの地下ボート。このボートに乗るまでにダミーのファントム&クリスティーヌが出てくるんですが、遠目ではどこのシーンが本物なのか見分けつかないんですよね。私は何度も観劇していたので見当ついてるんですけど(^-^; そのあたりの見せ方も上手いと思います。クリスティーヌに愛情を注ぐだけ注いできたのに彼女の好奇心でマスクを剥がされてしまうシーン、ここで怪人の悲しみが客席に伝えられるわけですが何度観ても胸が痛みますわ、このシーン…。クリスティーヌを罵りまくるんだけど彼女に一番見られたくない姿を見せてしまったことで震えてる姿がなんとも言えなく切ない(T_T)。
そしてしばらくしてクリスティーヌは地上へ返されるのですが、ここで道具係のブケーが怪人をバカにする唄を歌います。ブケーっていままで
すごい年をとった老人のイメージが強かったし今まで観てきたキャストもそんな感じだったんですけど、今回はなんだか異様に声が若い(笑)。ブケーっていったいいくつくらいの設定なんだろうか(^-^;; 最近からブケーは一気に若返ったとか(笑)。それにしても殺されてしまったブケーのシーン・・・なんだか遠目から見てもものすごくくたびれた人形にしか見えなかったんですが(爆)。以前観たときはもう少し人間らしい形をしていたような気がするんですけど・・・もはや使いまわしも限界でしょうか(^-^;;;。もう少し美術さん頑張って〜。あと、『イル・ムート』シーンで怪人が舞台上から魔法の仕掛けを出すシーン、私の座席からはギリギリその姿が見えたんですけど、あれ、もう1列後だったら見えないよなぁ。声しか聞こえないって感じ。だからはじめて見る人はもしかしたらあのシーンで怪人が実際に現れているということ知らないかもしれません。赤坂は遠かったけど見えたんだよね(^-^;。
屋上でのラウルとクリスティーヌの
『ALL T ASK OF YOU』はやっぱり名曲です!!私はもともとこのミュージカルは怪人側として観ているんですけどこのシーンだけはラウルとクリスティーヌの歌声に酔いしれてしまいます。なんか自分の中でもすごく盛り上っちゃって擬似恋愛しているような感覚になるっていうのかなぁ…。ロイドウェバーの歌恐るべし!そしてそのあとそれを盗み見ていたファントムが『裏切られた』とか細い声で歌うのもすっっごく切ない(T_T)。これを観ちゃうとやっぱり私はどうしても怪人の立場に立ってみてしまうんだよなぁ。その後の怒りのシャンデリア落としは久しぶりに観た今でもビックリです!!
2幕ではシャンデリアも上昇済みで
(これ休憩時間にヌーッと上がってくんですよ。トイレに行かなければ観れる 笑)オペラ座の新年行事仮面舞踏会が始まります。私はこのシーンも大好きで、気分はもう自分も仮装大賞(笑)。声にはださねどもなんか一緒に歌ってる気分になります。で、ガーゴイルのファントム登場なんですが、ここでもダミーが登場(笑)。しかし、あの仮面つけて歌うのってすごく大変だといつも思うんだよなぁ。その仕組みが知りたい(笑)。怪人から渡されたオペラ『ドン・ファンの勝利』を練習するシーンはけっこう楽しくて好き♪ 特にムシュー・レイエとピアンジのやりとりが可愛いんです(^-^)。立岡さんのレイエがなんだか今回特に可愛らしかったなぁ〜。墓場シーンでのクリスティーヌの独唱もすごくジーーンときます(T_T)。で、さらにその歌が終わった後に囁きかけてくるファントムの声も涙が出るほど胸に来る…。あそこで『♪ここへおいで、私の愛しいクリスティーヌ』なんて囁き声が聞こえたらクリスティーヌじゃなくても私だって墓場に吸い込まれちゃうよ(^-^;;。墓場に吸い込まれそうになっているときラウルが救出にやってきますが、いつもここではラウル邪魔だよ〜な気分になる私(笑)。でも、そのあとのファントムの火の玉攻撃が・・・ちょっと火力落ちました??(爆)。なんだかものすごく情けない出方だったんですが(^-^;;;; しかも石丸ラウル、かなり火の玉に飛び込んでってまして本気で『火がつかないように』と心配してしまった。でも、あの火力では大丈夫か(爆)。この火の玉シーンはちょっと迫力不足なんだよなぁ〜。ここでものすごい迫力だとびっくり唖然してしまったのが99年の青山ファントムの時(笑)。あれは本当にすごかった…(笑)。気になる方は私の過去のオペラ座の怪人コーナー感想をどうぞ(笑)。
『ドン・ファンの勝利』では怪人がピアンジと入れ替わるところが鍵。全身黒い布かぶって登場するので最初は分らないようになっているんですが声が違うから客にはすぐ分っちゃうんだよね(笑)。ただ、ピアンジの半場さんも怪人の高井さんもオペラ畑だから声が似てるので今回はけっこう上手く化けてたかも。入れ替わったファントムが
クリスティーヌに触れようとして思わず目が合いそうになって顔をそむけるシーンは何度観てもウルッときます(T_T)。そして彼女に途中から気付かれて最後には客に正体を暴かれてしまう…。ここの最後のフレーズ『♪クリスティーヌ、君が全て(「て」まで言わせてもらえない 涙)』ラウルとクリスティーヌが歌った愛の歌の旋律になってるのでなおさら泣けます(T_T)。そして再び地下へ連れ去られたクリスティーヌに悲しみを一気にぶつける怪人が悲しすぎる…。助けに入ったラウルの首を絞める(いつも思うんですが、この縄がどこからどうやって現れてるのか謎 苦笑)怪人が究極の選択をクリスティーヌに迫るシーンは痛々しすぎて本当に辛い(T_T)。そしてクリスティーヌの怪人への証へとつながっていくのですが、赤坂では『♪今見せてあげる、女の心』になっていてビックリした思い出があるのですが(苦笑)、今回は『♪今見せてあげる、私の心』に戻っていてホッと一安心。やっぱりここは『女』よりも『私』であってほしいです。今出ている新しいCDは『女の心』なんだよねぇ(苦笑)。このあとの一連の怪人の行動はたぶん何回、何十回観ても涙なくして観られません、私…。超ネタバレになるのでここまでにしますが(これでも十分ネタバレすぎ 爆)、未だ観たことのない方はぜひこの感動を劇場で感じてください!

さてキャストですが、今回は前回の赤坂バージョンと同じキャストだったのが
ピアンジの半場さんとアンドレの林さんとカルロッタの種子島さんだけだったんですよ。ピアンジに至っては半場さん意外ほとんどお目にかかったことないですからねぇ確か(笑) でもかわいいから好きなんですけど♪ カルロッタの種子島さんは赤坂で観たときよりも貫禄が出てきていてよかったと思います。ただ迫力の面からいえばやっぱり河合さんかなぁ・・・。あとは全て初キャスト!
高井さんのファントム、一時期は微妙だったとの意見も聞いていたのですが素晴らしかったですよ!歌声も素敵だし、感情を爆発されるところなんか鳥肌もので最後の『お願いだ〜!』には涙が止まりませんでした。クリスティーヌは佐渡さん。可愛らしさという点ではちょっと…ではありますが、美しい歌声といい包み込むような大きさといい、私はけっこう好きでした。美人のクリスティーヌって感じかな。デビュー作がラウルだったという石丸さん、意外ではありますが私はこれが初めての石丸ラウル!いや〜カッコよかった!!あのラウルだったらクリスティーヌが惹かれても許しちゃうかなぁ。私も一瞬そっちに行きそうになったし(爆)。たぶん次は観られないと思うのでここで出会えてよかったと思います。メグの荒井さん、なかなか可愛らしくて好感が持てました。悲鳴の部分に迫力ありです(笑)。マダム・ジリー、西島さん以外の方初めてかもしれない!秋山さんのマダム・ジリーは厳しいんだけどなんだか『優しさ』といった面も所々でフッと見せてくれる素敵なキャラクターでした。他の皆さんもとても素敵でした〜(^o^)。あ、アンサンブルに小林克人さんが入ってたんですけど・・・またラウル復帰してくれないかな(^-^)。


5月6日 13時30分開演
キャスト

オペラ座の怪人:高井治  クリスティーヌ:佐渡寧子  ラウル:佐野正幸
メグ・ジリー:松元美樹  カルロッタ:種子島美樹  マダム・ジリー:西島美子
アンドレ:林和夫  フィルマン:青木朗  ピアンジ:半場俊一郎
レイエ:長裕二  ルフェーブル:岡本隆生  ブケー:寺田真実
1月以来のご無沙汰となってしまった四季バージョンの『オペラ座の怪人』。それまでの約3ヵ月半は映画で食いつないでいた私ですが(爆)、予想以上に激しく映画のほうにのめりこんでリピートしてしまったため今回観るまでは「舞台を受け入れられなかったらどうしよう」といった不安がありました(^-^;。もうすっかり頭に「英語セリフ」が入り込んでしまっていて日本語が英語変換されるんじゃないかとか(爆)変なこと考えていたんですが、終わってみれば舞台の『オペラ座の怪人』も愛しまくってました、私!やっぱり舞台の『オペラ座の怪人』も素晴らしかったです!今回改めて思ったのはやはり映画と舞台は別物だって事ですね。全体的の流れは曲も同じなので一緒なのですが、演出が違います。特にファントムの魅せ方。とても人間的だった映画版に対し、舞台は謎めいていてさらに紳士的な雰囲気が強いです。こういった比較も面白いものです(^-^)。どちらがいいとか言うことは不思議と今回あまり沸いてきませんでしたから、私はやっぱり『オペラ座の怪人』という作品が好きなんだなあと…。
劇場ロビーはすごい人の熱気に溢れていました。前回も初日があけて間もない頃だったのでかなり多くの人がいたのですが、今回は
さらに熱狂的な雰囲気が漂っているように感じました(笑)。特に土産物売り場は大盛況で、ストラップやぬいぐるみなどが飛ぶように売れておりました(^-^; やっぱり映画効果はかなり効いているみたいですね。映画の公開で『オペラ座の怪人』に興味を持った人がこんなに大勢劇場に足を運んでくれているのだから、四季側もあまり映画を批判するようなことしちゃだめだよ(苦笑)。まぁ、今月号のアルプではその反省(もしくは批判?爆)からか批評を載せずにグッズ説明に終始してましたけどね(^-^;;。ちなみにオペラ座の怪人バージョンのクマのぬいぐるみはかなり惹かれるものがあります(笑)←ぬいぐるみ好きなので(^-^ゞ。お金に余裕ができたら買いたいかも!

映画と比較してどちらがいいか悪いかということはあまり考えなかったと最初に書きましたが、けっこう気になったのが
『オーケストラの音楽』でした。今まではこの編成のオケで十分ゾクゾク感動していたんですが、あまりにも映画を見すぎたせいか…最初の音楽がすごい軽い音に感じてしまったんです(苦笑)。映画のオケは100人体制だったらしいですからねぇ・・・ハッキリ言ってボリュームが違うのは当然なのですが、今回改めて映画の音楽の迫力のすごさを思い知らされた気がしました(^-^;。まぁ、話が進んでいくうちに気にならなくはなったんですけどね。あと、舞台のオケってすごいテンポが速めだったんですねぇ!これも映画のリズムに慣れていた所以だと思うのですが、歌のテンポがなんだかすごい流れるように早く感じてしまいました。ただそれは悪いとかそういう感じはしなくて、逆に新鮮だったかな。映画も終焉を迎えるのでこれからはこの舞台バージョンのテンポに慣れなければ!そうそう、流れという点では映画版の老ラウルの回想やファントムの幼少期のシーンがない分舞台のほうがスムーズに進んでますね。メグが仮面を取って終わるラストも舞台はこれでいいんだと改めて思えました。映画での老ラウルの後日談もすごく好きなシーンではあるのですが、舞台はあの締めくくりが一番シックリきていると思います。ちなみに私は両バージョンとも均等に好きです!
あともうひとつ比較してしまったのが
ピアンジの存在です。映画版ではほとんど目立たないキャラに成り果ててしまったピアンジですが、舞台版ではやっぱりかなり存在感があるキャラなんですよ!それが嬉しかったなぁ。常にカルロッタのことを気にかけていて、彼女を彼なりの大きな愛で包んでいるのが分るんですよ。映画を見るまではあまりピアンジのそういった行動に注目したことはなかったのですが、かえって映画が目立たない存在だった分ピアンジに注目するようになってしまいました(笑)。もしかして、私はかなりピアンジのことが好きなんじゃないだろうか!?(笑)。ハンニバルの象にもさっそうと乗っていて(映画では焦ってて乗れなくて落ちちゃうんですよ 苦笑)、なんか久しぶりにかっこいいピアンジを見たような気がしました(^-^;。
舞台美術に関しては映画の色使いの美しさにもすごく感動したのですが、舞台版のほうが好きかなぁと思うようなところも何点かありました。ファントムが初めてクリスティーヌをボートに乗せて来るシーン、これはやっぱり
舞台版の美しさのほうが好きですね。なんといっても舞台下から競りあがる無数のろうそくがとっても幻想的だし、背景の色使いもめちゃくちゃきれいです。それからマスカレード。映画のキラキラ金箔が落ちてくる映像美にもとっても感動したのですが、舞台のあのハッキリとした色使いもやっぱり好きですねぇ。猿のオルゴール人形に変装した人や怪人マスクをした人など、視覚的にとっても楽しめます。まぁ、階段脇のマネキンはちょっと気になるんですけどね(苦笑)。
映画と舞台を比較して観たのはこのくらいかな。・・・って結局かなり比較しちゃってんじゃん(爆)。あ、あともうひとつ…ブケーの首吊り死体人形… ちょっと以前に見たときから
さらにくたびれているように見えたんですけど(爆)。あれ、もう少しリアルに作れないんですかねぇ(-_-;; これは映画と比較する以前の問題ですよ(苦笑)。

ちょっとシーンごとの感想を。
オープニングのシャンデリアが頭上に登っていくシーンはやっぱり
舞台でしか味わえない臨場感と感動がありますね!オケの音が軽く感じてしまったことはそうなんですけど(^-^; あのシーンみるだけでやっぱりゾクゾクします。そして舞台にかぶせられていた黒布がサーッと取り払われてオペラ座の雰囲気に変わっていくあの演出もすごく好きです!う〜ん、ハロルド・プリンスはやっぱりいい演出をしてくれる!その後の『ハンニバル』。なんか久々に完全版な『ハンニバル』聞いた気がします(笑)←映画では途切れ途切れ状態だったんで(^-^;。踊り子だったクリスティーヌは映画では優秀なダンサーとして描かれていますが、舞台では本当にポーッとしちゃうことがしばしばな夢見る女の子でした。ここからして映画と舞台では違うんですよね。マダムジリーに「しっかりしなさいっ」と怒られてしまうのがわかっちゃう(笑)。で、気がついたんですが、クリスティーヌは『ハンニバル』の練習が終わった後に舞台袖にいったんはけてしまうんですねぇ。今回初めて気付きました(^-^;。再び登場するのはカルロッタが怒って帰ってしまった後。メグの「クリスティーヌ・ダーエがいいと思いますわ」と言う直前くらいに戻ってきてました。
『Think of me』は実は私は映画を見るまでは
ラウルに向けた歌だと思って見ていたことが多いんですよ。それが映画を見てからすっかりそのイメージが変わり、この歌はファントムに向けて歌っているんだと思うようになりまして・・・そう思いながら今回彼女の歌を日本語として聴いてみると・・・かなり感動いたしました!それにしても佐渡さんの声量ってすごいですね…。映画版に慣れていたのでなおさら迫力に感じられた気がします(笑)。で、ラウル・・・今回結構ラウルのほうにも注目して観たんですが、クリスティーヌだ!って気付くまでの過程がすごい面白かった(笑)。何度もオペラグラス見てて「あれ?クリスティーヌ?いや、まさかね」みたいな感じになっていってクリスティーヌが近くに来てオペラグラスを覗いて初めて「あ!」って気付いて興奮してるんですよね(^-^; もう少し早く気付けよってかんじもしないでもありませんけど(^-^;なんか可愛かった♪
『the mirror』はやっぱり何度見ても好きです。鏡の向こうにファントムの姿が映る瞬間とか実際に生で観るとドキドキしますね。ただ、
『わーたしのーたかーらものに♪』は映画版のほうが怒りの表現がすごかったかも。舞台版って改めてみるとけっこうファントムが何をするにも紳士的なんですよね。どちらがいいという訳でもありませんが、こうして比較する楽しみができたのは収穫かも。隠れ家にクリスティーヌを連れてきて、何度か自分からクリスに接近しようとしてそれができないもどかしい舞台版ファントム(笑)。そのヘタレぶりが観ていてなんだか切ないです。クリスティーヌのダミーに関しては舞台版のほうがかなり不気味度が増してますね(笑)。ダミーの役者さんが演じているしクリスティーヌが触れようとした瞬間にババッと手を広げてくるところなんかまるでドッキリカメラ状態で(笑)クリスが気絶するのがよく分ります(^-^;。で、最初はヘタレながらも紳士的なファントムがキレちゃうのが仮面をとられるシーン。映画ではクリスが近づいてくるのを自覚してますが舞台では全く自覚していないので(^-^; 仮面を取られた時のショックというのは計り知れないものがあります。高井ファントムの場合は取られた瞬間に逆上するとき、オルガンに目を落としたまま「待て!!」と諌めるリアクションを取ってて興味深かったです。なんか、ものすごく怒りの感情があるんだけど最初にそれを出すことができずに内に溜め込んだようなかんじでした。かといって静かかといえばそうではなく、クリスティーヌに向き直るとものすごい逆切れっぷりで「地獄へ行け!呪われろ!」は悲しき絶叫状態。徐々にテンションを上げていくって感じでしたね。そして最後は結局また感情を押し込めちゃうような・・・なんだかものすごく哀れに見えましたよ(;_;)。
今回の観劇で
一番ゾクゾクきたのが「プリマ・ドンナ」のナンバーでした。やっぱりこの7重奏葉は生で聞くと迫力が違います!映画では映らなかった感情とかも舞台では見ることが出来るので臨場感とかはこちらのほうが来ると思います。映画しか知らなかったお客さんはかなりこのシーンに感動したのではないでしょうか。拍手の数もいつもより多めに感じられました。そして「イル・ムート」。なんか久々に一連の作品の流れを見た気がしました(笑)。ファントムがブケーを殺すまでの「イル・ムート」を改めて観てみるとかなり怪し面白舞台ですよね(笑)。メイクはだんぜん舞台版のほうが濃いし怖いです(爆)。「ALL I ASK OF YOU」のあとのファントムが乗っている銅像。映画では隠れながら観ている姿が映っているのですが(笑)舞台ではクリスティーヌとラウルが捌けてから登場するのでファントムの神出鬼没性がすごい出ているなぁと改めて感動してしまった(^-^; 舞台版ではこの謎めいたところが魅力なんですよね〜。映画を見た人は舞台をはじめて観てどう感じているのか気になるとこでもあるんですが・・・
『墓場』でのシーンは完全に映画の影響を受けつつ今回観たせいか、
十字架から出てきたファントムとクリスティーヌが『エンジェル・オブ・ミュージック』を歌うシーンにものすごく感動してしまいました!今まではここのシーンでの二人の絆って言うのをあまり強く感じたことはなかったんですが、『♪エンジェル・オブ・ミュージック』と二人の声が合わさった瞬間、あの時確かに二人の気持ちは通じ合っている!と感じてしまったんですよ。二人の魂が結ばれているように強く感じたのはこの日が初めてだったかなぁ。『ドン・ファンの勝利』の演出は・・・すみません、ここはかなり映画と比較させていただきますが・・・私は舞台のほうが断然好みです(笑)。つーか、映画はこのシーンに出てくるダンサーたちがめちゃくちゃエロいんですよ(苦笑)。舞台版のほうがオペラとしてもすごく自然だしファントムとクリスティーヌに感情移入しやすいです。映画と違って最初は姿を隠して登場するファントムにクリスティーヌが気付くシーンも緊迫していて好きですが、この時彼女はものすごく怯えているので映画では「つながっている」と感じた2人の関係はこの時点では感じることができませんね。ただ、クリスティーヌに「♪ALL I ASK OF YOU」の一節を歌いながら指輪をはめるシーンはとても感動的でした(T_T)。もう切実なんですよ、この時点のファントム・・・切ない〜。このファントムの仮面をはがすときのクリスティーヌの心情や如何に!?って感じですよ、まったく(苦笑)。なんかイマイチ分らないんですよね、舞台版でのこの時のクリスティーヌの気持ちが。映画はかなり分りやすく描いていたんですが・・・。
隠れ家のシーンはかなり泣けました・・・やっぱり(T_T)。高井さんのファントムは映画でのファントムよりも威嚇している時の感情を顕にしないんですが、ファントムを責めるクリスティーヌから目をそむけて
「♪もはや、もどれない」と呟く姿がものすごく哀愁漂っていて・・・本当に戻ることができないのは自分自身なんだって自覚しているような寂しさを感じて泣けました(;_;)。なんか、自分自身が耐え難いほど辛いくせにやせ我慢にやせ我慢を重ねて必死に耐えているんですよね…。そんなファントムにクリスティーヌがキスをする瞬間、彼はもうなすがままの状態になってて2度目のキスのときに最後の最後で抱きしめそうになる手が震えている姿があまりにも哀れで涙が出ました・・・。そして、最後の「行け!行ってくれ!お願いだ!」は抑えていた感情の爆発・・・とても痛々しく胸に響きました・・・。指輪を返したクリスティーヌを見送ったあとの「MUSIC OF THE NIGHT」の絶唱の声の伸びは本当にファントムの心情の全てが凝縮されているようで感動的でした。やっぱり舞台のファントムもいい!

ファントム役の高井さん、映画を見慣れていたせいか多少表情の乏しさも感じて物足りないと思うこともあったのですが感情を爆発させるところや歌の声の伸びはとても素晴らしかったと思います。クリスティーヌの佐渡さん、迫力の歌声は本当に素晴らしかった!以前に見たときよりも伸びがあったんじゃないかな。ただ、もうすこし頼りなさげに演じても良かったかも(^-^;。ラウルの佐野さん、お久しぶりでございました(笑)。なんか赤坂のときに見たときは「濃い」イメージしかなかったんですが今回なかなか生き生きしたラウルを演じていて「濃さ」があまり気になりませんでした(笑)。カツゼツがちと気になりましたが(^-^; 結構好きなラウルかも。メグの松元さん、ハスキーなお声が可愛い方でしたが、歌唱力はもう少しかな。西島さんのマダム・ジリーもお久しぶりだったのですが、さすがの大貫禄でございました!マダム・ジリーの厳しさ・・・やっぱりあの迫力は西島さんしか出せないかも(^-^;。カルロッタの種子島さん、本当にこの方貫禄でましたよね。赤坂で見たときの初々しさは今はもう感じられません。素晴らしかったです!

今回ちと映画版と比較したりしたので長くなりました(^-^;


5月12日 13時30分開演
キャスト

オペラ座の怪人:高井治  クリスティーヌ:佐渡寧子  ラウル:佐野正幸
メグ・ジリー:松元美樹  カルロッタ:種子島美樹  マダム・ジリー:西島美子
アンドレ:林和夫  フィルマン:青木朗  ピアンジ:半場俊一郎
レイエ:深見正博  ルフェーブル:岡本隆生  ブケー:岡智
映画の楽を翌日に控えての3度目の四季『オペラ座の怪人』観劇でした(^-^;。相変わらず学生の集団観劇が入っていたのですが、今回の学生さんたちはけっこう微妙な感じで(^-^;;; 開演直前や2幕頭のアンクラクトあたりまでものすごい騒がしくてちょっと落ち着かなかったです…。まぁ、私の近くではなかったからいいんですけどね。ただ、舞台そのものにはけっこう見入ってくれていたので良かったです。拍手のタイミングも非常に微妙な感じで(苦笑)、いつもは起こっていたシーンでパラパラ…みたいな(^-^;;;;。なんか観劇慣れしていない人が多かったのかも。一番ビックリしたのは開演したのに堂々とホームビデオで舞台を撮影していた人がいたこと!携帯いじくってるのは見たことあるけど(この日もいて係の人がすぐに注意に入ってました 苦笑)、何の罪の意識もなくビデオ掲げている客を観たのは初めて(苦笑)。もちろんすぐに係りの人が駆けつけてましたけど・・・舞台観劇に来る際にはそれなりのマナーも頭に入れて観に来ていただきたいです。
今回はS席で良い席がもう残っていなかったため
1FA席で観たので、座席的にはかなーり端っこだったのですが・・・私の隣はガラーっと一列ほとんどが空席状態・・・も、勿体ない!!もうよほど動いて真ん中よりに座ろうと思いましたが(爆)小心者だったのでさすがにできませんでした…(値段違うしね…)。ただ、A席とはいっても中盤より後ろよりの見切れ席だったのでなかなか観やすかったですよ〜。あれはかなりオススメできるかも!ただ難点は見切れ席なので当然見えない場面も出てきます(苦笑)。私の場合は上手の端っこ席だったので、ファントム登場の『ミラー』シーンが、声のみという状態でした(苦笑)。かろうじてクリスティーヌを鏡の中に連れて行くときの高井ファントムの色っぽい手先は見えたんですけど(^-^;・・・それだけがちょっとしくじったかなと。ギリギリ見えるかなぁとは思っていたのですがやはりダメでした(爆)。今度A席選ぶときは下手側にしたほうがいいかなぁ。でも、ラストのキスシーンが見えなくなったりするのはイヤだしなぁ・・・うーん、難しいところ。

前の週も観に行っていたのでキャスト的にはほとんど変化なしだったのですが、私が一番嬉しかったのは
ブケーに岡智さんが配役されていたこと!過去2回観劇した時はアンサンブル出演していてほとんど岡さんの出ているシーンの判別ができなかったのですが(^-^; ついに今回役がつきましたねぇ!岡さんは東宝ミュージカルでよくお見かけしていた俳優さんなので四季に入ったことはとても驚いたのですが、なかなか上手い役者さんだと思うので今回役付で出演されていたのは嬉しかったです。どうやら岡さん、オペラ座の怪人に出演したいがために四季の入団受けたようですね。今井さんもそうだったなぁ…。で、岡さんのブケーなんですけど、ひときわ注目してみたせいか(笑)かなりカッコよかったです!!なんかいつものブケーとは違った間合いといいますか、歌い方とかよかったですよ(^-^)。この調子で頑張っていただきたいです。
音楽についてですが、前回はあまりにも映画の影響を引きずりながら見てしまったので音が響いてこないようにかんじてしまったのですが、今回は
オープニングからズシリと胸に響いてきましたよ!!なんだか久々に味わう生の迫力の心地よさでした(^o^)。たまに危ない音とかもあるんですけど(^-^; それでもやっぱり生演奏はいいです。それから1週間ぶりの観劇だったおかげで舞台のテンポがスッと受け入れられました。なので、前回よりもけっこう舞台バージョンに体がなじんできたのかもしれません。地下のボートでのろうそくもとてもキレイだし、舞台全体を彩るライティングも最高です♪ ナンバーもやっぱり何度聞いても素晴らしいものぞろいなのですが、映画を見てから特に感情移入してみるようになった『Think of me』は以前よりもずっと切なく胸に響いてきます。ファントムに向けて歌われていると思うと結末を知っているだけになんだか居た堪れない気持ちになっちゃうんですよね…。しかも幻で地下でクリスティーヌの歌を聴いているファントムが見えるような気がしちゃうし(笑)・・・あ、まだけっこう私映画が抜けきれていないようです(^-^;。それから墓場でのクリスティーヌとファントムの『Angel of music』シーン。ここも以前にも増して切なく感じるようになってしまいました。ラウルが現れなければクリスティーヌとファントムはあの場で結ばれたんじゃないか…という想いが強くて(;_;)。我に返ったクリスティーヌはラウルとともに立ち去ってしまいますけど、その前までは確かに魂が結ばれていた二人だったんだと思うんですよ。だからなおさらファントムの『行くな!!』の絶叫は切なく響きます…。どんどんクリスティーヌへの想いが募っていって、『ドン・ファンの勝利』の舞台で彼女と共演。黒いマントをかぶっているので正体を隠していながらも、クリスティーヌが自分のそばに近づくと怯えたようにスッと身を引いてしまうのも悲しいです…。特に高井さんのファントムは内に秘めて秘めてというタイプなので観ていて痛々しい(;_;)。映画ほどストレートには伝わってこないけれども、クリスティーヌを愛する気持ちはとても深いんですよ。なのでラストでクリスティーヌを解放したあとのファントムの悲しみが余計に辛かったりしますね…。この日は指輪を返しに来た佐渡クリスとかなり長い間見つめあっていてとても感動的でした。

ファントムの高井さん、毎度毎度あの感情爆発時のシャウトが胸に迫ります!高井ファントムってうつむいて内にぐっと感情を込めて我慢しているっていうシーンが多いですね。私はそのうつむき加減がかなりツボ(笑)。特にラストの『行ってくれ!!』の絶叫後にオルゴールのそばで身をかがめて悲しみに沈んでいる姿が忘れられません…。それにしても高井さん、喉の調子は大丈夫なのでしょうか。毎回あの絶叫を繰り返しているかと思うとちょっと心配(苦笑)。たしか「ミラー」のシーンでちょっと声が揺れたような気が…(^-^;。そのあとは大丈夫でしたけどね。そういえば前回観劇の時、「ミュージックオブザナイト」で後ろに歩いてて鏡に躓きそうになってたこともあったなぁ(笑)。それだけファントムはエネルギーのいるキャラクターだということですね。クリスティーヌの佐渡さんは前回よりもいくぶん『強さ』の部分が弱くなってきているような気が…。そのほうがクリスティーヌの不安定さが出ていていいと思いますよ。映画を見たあとに佐渡さんクリスを観ると『独りで生きていけそう』って思えちゃうんで(爆)。しかし歌声は素晴らしいです、相変わらず!手の動きもキレイだし…。ラウルの佐野さんは今回も絶好調ですね。本当に赤坂で見たとき以上に若々しく見えるあのラウルは拍手物ですよ!ハッキリ言ってもうファントムを演じてもいい年頃に来ていると思うのですが(笑)←というか、やっていただきたい! 初めて佐野ラウルを観た方の中には『一番若く見える』という印象をもたれているらしいですよ。これはある意味すごいこと!メグの松元さん、仕草とかはとても可愛いんだけどちょっと歌が弱いかなぁ…。ちょっとメグの音程と余り合っていないようです。
次の観劇にはまた違うキャストで観てみたいぞ!


6月9日 18時30分開演
キャスト

オペラ座の怪人:高井治  クリスティーヌ:沼尾みゆき  ラウル:内海雅智
メグ・ジリー:荒井香織  カルロッタ:種子島美樹  マダム・ジリー:西島美子
アンドレ:林和夫  フィルマン:小林克人  ピアンジ:半場俊一郎
レイエ:田代隆秀  ルフェーブル:鈴木周  ブケー:岡智
最近チケットは観劇の1ヶ月前くらいに購入する為、さすがに1FS席が取れなくなってきたどころか昼間の公演も取れなくなってしまいました(苦笑)。ということで、今回からしばらくはソワレ観劇になりそうです。座席は・・・おそらく大学時代の95年に初めて『オペラ座の怪人』を日生劇場で観て以来の2階席でした!あれからもう10年・・・ということで2階席はまさに『初めて』に等しいくらいの新鮮さがありました。

まず2階席から観て発見したことをいくつか…。2階席なのでオーケストラボックスがよく見えます(^-^)。そのため指揮者の方もよく見えて歌いだしのタイミングとかすごく分かりやすかったです。で、その指揮者なんですが・・・シャンデリアが上るオーバーチュアまで
下のほうに避難しているんですね〜。今さらながらの発見(^-^; ではありますがあのまま指揮台上って最初から演奏すればシャンデリア直撃ですからね・・・そりゃ当然だ(笑)。ハンニバルになってからひょっこり頭がのぞいてました。ちなみに1幕ラストのシャンデリア落ちのときも非難してます(^-^;。それからシャンデリア関連で今まで気に留めてなかったんですが・・・冒頭で上っていくときちゃんと後ろから人が押してるんですね〜。上からだとそれがすごくよく分かりました。それから2幕のマスカレードで赤ファントムが現れるシーン。いつも「どうやって上に来るのかなぁ」と思っていたのですがその謎も解明されました。『スペクタクルの夜♪』のフレーズと共にエレベーターみたいなのでガーッと上がってくるんですね(笑)。思わず「ガッテン」してしまいました(^-^;;。 なんか数見てる割には知らないことも多かったなと・・・2階席でけっこう勉強になりました。
全体の感じですが、2階席だとやはり1階席とは見える世界が違って大変興味深かったです。
シャンデリアは自分の目線のところに昇ってくるし、『イル・ムート』のときの神出鬼没ファントムもすぐそこに見えて楽しかった♪いつも上空見上げていたエンジェル像で『オールアイアスクオブユー』のリプライズを歌う高井ファントムも今回は私のちょうど目線あたりだったのでファントムの怒りと悲しみが直に伝わってきたように思います。ただ、2階S席とは言いつつも一番上手端っこだったのでちょっと見切れもありました(涙)5番のボックス席がほとんど見えなかった…。なのでラウルの観劇姿はほとんど目撃できずじまいでした(苦笑)。あう〜・・・S席料金だったんだけどなぁ・・・。それと1階席で見慣れていたせいかやはりちょっと距離感を感じてしまいました・・・。2階席からの観劇も色々興味深かったけど、私はやっぱり1階席のほうが好きかなぁ。

今回のキャストですが・・・私にとってはかなり
嬉しい配役が!! 最近いい評判を聞いていた沼尾クリスティーヌ、若くてちょっとイケメンな内海ラウル、キレイで可愛い声が特徴の荒井メグ・・・そして、そして、ずっとずっと役復帰を願っていた小林克人さんがついにフィルマンで登場!! ばんざーい、ばんざーい(^o^)/  99年の赤坂でラウルを観て以来の小林ファンだった私はめちゃくちゃ嬉しかったですよ♪ いやね、本当はラウルで出演してほしいと願っていたんだけど・・・でも、フィルマンでも全然OKだよ〜! ということで、観劇前からかなり個人的に盛り上っていた私(笑)。この日のキャストはけっこうイケメンぞろいで美味しかったのかも!もう心の中で『イケメン座の怪人』などふざけたことを思ってしまいました(^-^;;;
高井ファントム、相変わらず素敵な歌声は健在。ミラーのシーンでちょっとグラついた以外は完璧ですね。いつもあのシャウトで喉を壊さないか余計な心配をしてしまうんですけど、今回クリスティーヌに仮面を最初に取られてしまうシーンでなんとなく押さえ気味だったような気がしました。高井さんなりに長丁場の叫びということで気を遣ってたのかな(笑)。でも、それがまたすごく切なく響いていい感じでした。この日のお相手は沼尾クリスティーヌだったわけですが、沼尾さんは佐渡さんとは違ったタイプだった故か高井ファントムの接し方も以前とは全然違ってましたね。沼尾さんは初見のクリスティーヌだったんですけど、本当に「夢見る少女」って感じで最初の方は特にポーーッとしてるんですよ(笑)。いつもどこか違うところをて見入る感じ。佐渡クリスが地に足がついたような感じだったので(苦笑)、個人的には沼尾さんのクリスティーヌのほうが好きですね。もうファントムの声を聞いただけでスーッと素直に流れて行っちゃう、ファントムにとっては本当に可愛くて愛しくて仕方ないクリスティーヌなんですよ。佐渡クリスとはどちらかというと対等な関係だったのに対し、沼尾クリスに対しての高井ファントムは「ヘタレ」っぽい(笑)。だからなおさら2人の距離が離れれば離れほど切なく見えます・・・。ラストシーンでクリスティーヌがファントムに指輪を私に来るとき、2人の間に情愛が通じたのを感じ涙してしまいました(;_;)。
内海ラウルも初見だったのですが、今まで見たラウルの中では一番の若手さんって感じでなかなかカッコよかったです(^-^)。演技的にはまだ発展途上の部分もあるけど、ファントムから『愚かな若者』と呼ばれてしっくりくるような(笑)・・・若さゆえの未熟が見え隠れする妙にリアリティあるラウルで私は好きでしたよ(^-^)。そうそう、マスカレードではちゃんと沼尾クリスをリフトしていました!佐渡クリスはたしかリフトされてなかったと思うので(私が見たときはされてなかったので)久々に『オーッ!』と感動してしまった(笑)。沼尾さんとのバランスも非常によかったと思います。メグは久しぶりの荒井さんだったのですが、可愛いですし歌がやっぱりお上手!観ていて安心感がありますね。ブケーの岡さんも相変わらずブケーとは思えないようなイケメンぶり(笑)。それだけにあの首吊り人形が妙に虚しく感じられる今日この頃・・・(爆)。
そして
林アンドレとお待ちかねの小林フィルマン!今までずっと『細身で小さなアンドレ』&『ガッチリどっしりしたフィルマン』といった凸凹コンビだったのですが、スラッとしたイケメンの小林さんがフィルマンを演じたことで新しいコンビが生まれました!あんな素敵なフィルマン初めて見たよ。実は私・・・この日の観劇のほとんどは小林フィルマンに釘付け状態でした(爆)。カッコイイし歌声も素敵だし・・・正直フィルマンにしておくのが勿体ないくらい(^-^;。台詞回しが妙に劇団四季調が強くてもいいんですっっ(笑)。いつまで観られるのかな・・・。林アンドレとの相性も良さそうだし、長い期間キャスティングされててほしいです。


6月29日 18時30分開演
キャスト

オペラ座の怪人:高井治  クリスティーヌ:沼尾みゆき  ラウル:佐野正幸
メグ・ジリー:松元美樹  カルロッタ:種子島美樹  マダム・ジリー:秋山知子
アンドレ:林和夫  フィルマン:小林克人  ピアンジ:半場俊一郎
レイエ:田代隆秀  ルフェーブル:鈴木周  ブケー:岡智
この日の感想をまず一言・・・いや〜・・・感動したっっ!!! いえね、いつも感動してるんですよ。でもこの日はなぜか私の心の琴線に触れまくりの舞台でして、かなり早い時期からウルウルきてしまったんです(T_T)。ドンファンからラストにかけてなんか涙がとめどなく流れてくるって感じで・・・久しぶりだったなぁ、オペラ座であんなに感涙したの!なぜか全体の流れの中に映画バージョンと同じ核が感じられたんですよね。映画と舞台が私の中でシンクロしたっていうのかなぁ・・・それが私の中では相当にツボでした。
この日は1階A席で観劇だったのですが、
すぐ隣がS席という(笑)かなり美味しい位置でほとんど見切れとか感じませんでした。まぁこの前と同じく上手端っこだったので2幕の5番ボックス席にファントムが姿をチラッと現すところがマントしか見えなかったくらい(笑)かな。あそこは別に見えなくても支障ないので、ほぼ1階S席気分で堪能することが出来ました。あの位置はかなりイイかも!それからこの日は客席の雰囲気もよく、各ナンバーに大きな拍手も起こってましたし(ほとんど無い日もあります 苦笑。ちなみに私はラストまで拍手しない派なんですけどね 爆)、笑いどころでの反応も良かったです。カーテンコールの時にはスタンディングオベイションも数多く見られとても感動的でした!今まで観劇した中で(海劇場で)一番客席と舞台の一体感を感じたかも・・・!沼尾さんが感激の笑顔を浮かべているのがとても印象的でした。

映画を見てからいまいちオケの音に迫力不足を感じていたのですが、この日は
いきなりズドッと心に響いてきたので不覚にもここからウルっときてしまいました(;_;)。もしかしてあの席ってけっこうオケの響きがよく聞こえるのかな・・・。
ハンニバルの練習中に登場した
小林フィルマンにまたまた目が潤む私(爆)。この前はちょっと遠かったので今回はかなり近い小林さん・・・
カッチョええ〜〜(壊)!!
やっぱり目が追ってしまいました(^-^;;。このハンニバルシーンで今回印象的だったのがカルロッタが
『私このオペラに出るのやめますわ』と言って立ち去ってしまうところでした。何が印象的だったかというとカルロッタのセリフのあとのアンサンブルの反応・・・「え!?」って言うタイミングがものすごい絶妙だったんです(笑)。あれはドンピシャでしたよ〜!思わず心の中で拍手してしまった。ちょっと舞台に近いとこういったアンサンブルたちの声が聞こえてきて楽しめますね。
クリスティーヌの『Think of me』シーンでは
佐野ラウルに注目。佐野ラウル、クリスティーヌだと気付く前はもう絶えず後ろの支配人に語りかけまくりで落ち着きがない(笑)。そしてクリスティーヌだと確信した瞬間の「ブラーバー!」の興奮状態がすごい笑えるんですよ〜。ボックスから落ちるんじゃないかというくらいの熱血ぶり(笑)。まぁあんな人が近くにいたら迷惑ですけどね(^-^;;。でもはじめの頃はこんなに落ち着きがなかったラウルがクリスティーヌと距離を縮めていくに従ってたくましい青年になって行きます。このあたりのもって行き方はさすが佐野さんだなぁと。
さて、ファントムとクリスティーヌの関係性ですが・・・これが今回の観劇で
一番私の泣きのツボにはまったところでした。ミラーで初めて2人が触れ合うシーン、クリスティーヌは本当に無垢な心でファントムに従っているしファントムもそんなクリスティーヌをこの上ない優しさで導いている。『Music of the night』のナンバーでの高井ファントムは素直に従ってくる沼尾クリスティーヌ「ラブラブ」状態になってしまっているのがすごい伝わってきましたよ(笑)。恐らくこの時点で「誰にも渡したくない!」って気持ちが沸点まで到達したのかなぁと・・・。それだけにクリスティーヌから仮面を外された時のショックの大きさというものがいつも以上に感じられました。特にクリスティーヌに顔を隠しながら近づきフッと手を離して『クリスティーヌ』と言いながらもすぐに顔を背けてしまうシーン・・・いつもはクリスティーヌに顔を一瞬でも見せる素振りをする高井ファントムがこの日はほとんどそれを見せる仕草をしないまま背いてしまったんです(;_;)。ハッキリした拒絶を受けるのをものすごく恐れていることが痛いほど伝わってきて涙出ましたね、ほんと(T_T)。やっぱり高井ファントムと沼尾クリスティーヌは相性がいいのかなぁ。
屋上シーンでの
沼尾クリス佐野ラウルコンビも非常にいい感じでした。前回は内海ラウルと同世代的コンビが印象的だったのですが、佐野ラウルは沼尾クリスにとって・・・とても頼れる優しいお兄さん的恋人。実は内海ラウルとのコンビがけっこう気に入っていたので佐野ラウルと沼尾クリスの組合せはどうかなぁと心配していたのですが(苦笑)、蓋を開けてみればすごいシックリきていてナイスコンビといった感じ!夢見る少女でちょっと頼りない部分のある沼尾クリスをしっかり支えてくれそうな佐野ラウルはお似合いのカップルに見えました。それだけに、ラストのエンジェル像での高井ファントムの悲しみはいかばかりか!!あまり表に感情を表さない高井ファントムですが、内に秘める悲しみや怒りはいつも以上に感じられてまたもやウルウルさせられました・・・(;_;)。
マスカレードで沼尾クリスは今回も佐野ラウルにリフトしてもらってました。やっぱりこのシーンはラウルのクリスをリフトするととても見栄えがいい!アンサンブルの動きも良かったです。ラウルとクリスが指輪について問答しているシーンでは階段のところで
新年の挨拶が熱心に交わされておりました(笑)。今回はなぜかこういった後ろの声というのがよく聞こえてきた気がして楽しめました。赤ファントム登場シーンでは思わず映画の一場面が頭の中でシンクロ!クリスティーヌを呼んで指輪のチェーンをちぎるところなのですが、あそこで映画で見たジェラルドファントムの「お願いだから戻ってきてほしい」という切実な雰囲気と今回の高井赤ファントムが重なって見えてしまったんです・・・。舞台バージョンはあのシーンは映画よりもずっと短いんですけど、なんだか赤ファントムの心の声が聞こえたような気がしたんだよなぁ・・・。ここも泣けたシーンのひとつ(;_;)。そして墓場のシーン、私ファントムが十字架から出てきただけで今回涙が出て仕方なかったですよ(T_T)。もう心底クリスティーヌを求めてる・・・。『私はおまえを一生大切にするよ、だからお願いだから戻ってきておくれ』っていうような心の声が聞こえてきてしまったんですよね。ラウルが現れるまでのあの短い間、クリスティーヌとファントムは強い何かで結ばれていたと確実に感じられて・・・切なくて本当に泣けた(T_T)。
そして
「ドン・ファンの勝利」からラストにかけてはもう涙がとめどなく出てくる状態(T_T)。ここまでくる流れの中でファントムの痛いほどのクリスティーヌへの愛を感じていたせいか、黒いベールに隠れている時のヘタレ気味なファントムが切なくて仕方ない。正体を悟ったクリスティーヌがマスクの表情を観客に晒したあと2人の間にはとても悲しい空気が流れているのですが、クリスティーヌに指輪をはめるファントムはとてもとても優しくて、クリスティーヌもそこで今までとは違うファントムへの感情が生まれたような表情を一瞬見せたんですね。沼尾クリスはファントムのことを憎んでいないんですよ・・・ただ彼女はちょっと幼くて夢と現実のギャップについていけない。沼尾クリスにはそういった映画バージョンのクリスティーヌと同じような雰囲気を感じました。地下室での攻防での沼尾クリスが徐々にファントムの心の痛みを受け止めていく表情がまた泣けますっっ(T_T)。玉座に座って威圧的な言葉をかけながらも顔を背けて苦しそうなファントムの気持ちを悟って涙ウルウルの顔になっていくんですよ・・・。沼尾クリスが高井ファントムに最初のキスをしたあと本当に愛しい人を抱きしめるがごとくの抱擁をした瞬間、私の涙もMAX状態に〜〜(T_T)。ものすごく感動的でした、沼尾クリスのあの抱擁!!!あれでファントムの心は救われたんだと思いましたね。救われた代わりにそこにはクリスティーヌとの別れが待っているわけで・・・いつも以上に高井ファントムの『行ってくれ、お願いだ!』の絶叫が痛々しく胸に響いて涙が止まりませんでした〜(T_T)。そして戻ってきたクリスとファントムの2人の間には・・・あの時確実に通じ合うものがありました!クリスが返した指輪は彼女の気持ちだと思えたし、『アイラブユー』の告白のあと見つめあっている時間がとても愛に溢れたものだと思えたんですよ・・・。沼尾クリスは去り際にとても悲しげな表情をしてるからなおさら泣けます・・・。そしてラウルとクリスを見送る高井ファントムの悲しい背中・・・愛しくて仕方なかったものを手放した時の辛さが滲み出ておりましたよ・・・(T_T)。
あ〜・・・本当に久々に泣きまくった(^-^ゞ。

他のキャストさん達についても一言。
メグは松元さんになってましたが以前よりもちょっと歌声に安定感が出てきたかも(^-^)。マダム・ジリーはお久しぶりの秋山さん。秋山さんのマダム・ジリーは厳しい中にも母性が感じられてとても好きです!お目当ての小林克人さん演じるフィルマン・・・近くで見れば見るほど素敵です♪最初のほうのムスーッとしたところもカッコイイし、逆に「プリマ・ドンナ」や2幕のオフィスシーンで林アンドレとともに場を収拾するのにアタフタしている姿も大好き(^-^)。もうしばらく小林フィルマンでありますように・・・(ラウル復帰も大歓迎 笑)。あと、アンサンブルでカルロッタのお付役だった平野さんが抜けられました。平野さんとは違ったスラッとした若い女優さんだったのでちょっとビックリ(笑)。