8月11日/8月19日 14時30分開演
「ジーザス・クライスト・スーパースター」ジャポネスクバージョン 四季劇場・秋

出演者: 柳瀬大輔、吉原光夫、井上智恵(11日)/金志賢(19日)、高井治、村俊英、大塚俊(11日)/ジョンユホン(19日)、下村尊則 ほか

あらすじ

エルサレムバージョン参照

6年前、初めて観たジーザスがこのジャポネスクバージョンだったんですが、当時はもうとにかく驚きの連続で終始口あんぐり状態(笑)。その興奮のジャポネスクがついに復活する!というので張り切ってチケット2枚確保してしまいました(^-^ゞ あのときはジャポネスク観たあとにエルサレムだったので、なんかエルサレムの方が迫力不足かも・・・なんて思ったりしちゃったんですよねぇ。この当時の感想は98年観劇記の中にありますのでよろしければどうぞ(笑)。
そんな思い出深いジーザスジャポネスクバージョンですが、今回はある程度知ったうえで(しかもエルサレム後に)観たので
6年前とはまた違った感動を味わうことが出来ました。なんかこう、じっくりと『和』の雰囲気のよさを堪能したというか・・・ちまたではエルサレムの方が人気があるようですが実は私はジャポネスクのほうが全体的に好みだったりするのです♪たしかに、舞台は無機質な感じだしメイクも俳優さん本人の顔が分らないような歌舞伎メイクなので抵抗ある人も多いかもしれないのですが、私はそれがかえって日本独特の雰囲気の素晴らしさを感じてすごく好きなんですよ〜(^-^)。歌舞伎のように黒子さんがいて、場面場面で大八車が色々な舞台の形を想像していく様は本当に素晴らしい!!歌舞伎メイクにどことなく『和』を感じさせる衣装も好きだなぁ〜。そんな中で私が一番ジャポネスクに惹かれるのが音楽です。基本的にはエルサレムと全く同じ楽曲なのですが(同じ作者の作品だから、ま、当たり前か 笑)アレンジに尺八が入っていたりしてすごくカッコいいんですよ〜〜(^o^) あんなにロックしてる音楽なのに『和』の楽器がすごくマッチしてるんです。それはもう、聞いていてとっても心地がいいというか・・・このあたりはエルサレムよりも私はノリノリになってしまうんですよね(笑)。6年前はただただビックリしっぱなしで1度きりの観劇(楽だったし・・・)で終わってしまったのですが、今回はこういった『和の心』を存分に味わう余裕があってとても有意義な観劇でした(^-^) ちなみに、当たり前ではありますがストーリーはエルサレムと全く同じです(^-^ゞ
それにしてもジャポネスクの舞台美術って無機質なように見えて、実は
かなりすごいんですよねぇ。大八車を四方八方に動かすことによって場面が全く変わってしまう。しかし、あの大八車の斜度!!角度にすれば約60度かそれ以上に見えるんですが・・・よくあの上に俳優さんが立っていられると思って(^-^;;; しかも走り回ったりゴロゴロ転がったり(←ユダ 笑)・・・エルサレムの舞台もかなり斜度があるようですが、それ以上にジャポネスクの斜度は観ているこちらがかなり恐いくらいです。足の裏・・・どうなってるのか気になる(笑)。

さて、今回のジャポネスク版のユダは芝さんが他のお芝居のお稽古に忙しいということで(南十字星)
吉原光夫さんが演じられました。某所ではかなり評判が悪かったようなので(苦笑)最初は『え〜・・・大丈夫?』なんて思ってしまったのですが(エルサレムの芝ユダがすごく素敵だったし)、私的にはそんなに問題ありとか思いませんでした(かなり失礼かも 爆)。たしかに表現方法がまだちょっと未熟かなぁと感じるところはありましたが、声質も芝さんと似ていたし、それに自分の感情を素直にぶつけているところなんか、なかなか感動的でした(^-^)。ただ一つ違和感があったといえば体型ですかね(笑)。今まで芝さんのユダしか見たことがなかった私には、吉原さんのスラッと細くて高いユダはなんとなく別人を見ているような気がしてしまいました(^-^;;;
ジーザスの
柳瀬さんは外見的には断然ジャポネスクのほうが美しくて素敵で好きですっっ♪♪白塗りの顔にストレートヘアーがものすごく似合うんですよっ柳瀬さんっっっ!!私がジャポネスクを支持するのはこういったところにも訳があるんですよねぇ(笑)。友達とも『ヤナぴーは絶対ジャポネスクのストレートヘアーがベストだよねっっ』と大盛り上がりしてしまいました(笑)←※ヤナピーとは私と友人が失礼ながら勝手につけたニックネーム(^-^;; 一般的な呼び名ではないのであしからず・・・(爆)
この美しい柳瀬ジーザスと感情がかなり表に出ている吉原ユダの後半の言い争うシーンは
2度とも私涙しちゃいました(T_T)。ジーザスはユダが裏切っているのを知りながら彼を自由にさせてやるのですが、このときのシーン、もうお互いに腹の内に思っていることをストレートにすべてぶつけ合ってて…本当はお互いをすごく想い合っているのに分かり合うことが出来なくて・・・って・・・とにかくものすごく痛くて切なかったです(T_T)。吉原さんの荒削りな部分が良い方向に出たシーンだったかな。柳瀬ジーザスがうずくまって肩を震わせてるのがなおさら悲しく見えてしまった(T_T)。何度観ても思い出しても泣けるシーンです…。そしてユダはジーザスが痛めつけられている姿に耐えかね自殺するのですが、ここの演出がジャポネスク特有のものになっていて。エルサレムでは舞台中央に穴があいて底にユダが沈んでいくのですが、ジャポネスクでは大八車のものすごい斜度を舞台向こう側に滑り落ちていくんですね〜。吉原ユダの絶叫がいつまでも響いていて・・・なんか余計物悲しさを感じてしまったかも(;_;)。
もうひとつのジャポネスク特有の演出が最後の
ユダがソウルガールと歌うスーパースター。エルサレムでは舞台の上手と下手にユダ達が出てきて歌うのですが、ジャポネスクはさらに派手で天上につるされたゴンドラの中で歌うんですねぇ。ソウルガールなんかかなりジャポネスクな服装なんですがなぜかハゲでインパクト大有り(笑)。ただ一つこのシーンの難点は2階席後ろの方だと見えないらしいということなんですよ。こけら落としのとき、そのことが書いてなかったのでけっこう文句が出たのを思い出します(苦笑)。噂によると足しか見えなかったりひどいときには姿が見えず、ユダが吊るされて出ていることすら知らない場合もあるとか(爆)。これはちょっといけませんなぁ・・・。今回はどうだったのかなぁ。
インパクトといえば、ジャポネスクで一番の華はなんといっても
下村ヘロデ!下村さん、この時期別のお芝居も入ってて出れないだろうなぁと思っていたのですが…私はマチネ観劇が多かったせいで2度とも観れたんですよ!あの美しさと芸風は下村さんじゃなきゃダメですっっ!エルサレムのときもその美しさに息を呑みましたが、ジャポネスクの着物といいメイクといい身のこなしといい・・・まさに芸術品のような下村ヘロデ!バンザイっっ(笑) 両日とも一番といっていいほどの盛大な拍手を浴びていた下村ヘロデ様なのでした〜♪ そして、もう一人ものすごいインパクトだったのがカヤパの高井治さん!なんと見事なスキンヘッド姿になっており(エルサレムでは髪があったような・・・笑)、ホッそい丸メガネを着用(^-^;; 腰に巻かれた横綱級の綱がかえって貫禄をアップさせており、まるで仁王様のようないでたちでした(笑)。小林司祭は相変わらずカッコよかったりしたんですが、なんか可愛く見えちゃうくらいで(^-^;; いや〜〜あのカヤパには本当に驚きましたぁぁ!ジャポネスクは悪役がとっても華やかで見所満載・・・楽しめました。
マリアは11日が
井上智恵さん、19日が金志賢さんだったのですが、個人的には井上さんがやっぱり好きでした。井上さんといえば柳瀬さんと同期入団だし、私は勝手に「柳瀬さんと密かにいい仲なんじゃ・・・」なんてずっと微笑ましく思ってたりしたので(余計なお世話 爆)ふたりのシーンはけっこう好きなんですよ。息もぴったりだし、並んでいるととても絵になる!劇団四季で一番好きなコンビがこの二人なので、期間限定のこのカップル拝めて幸せでした〜(^o^) 逆に金さんはちょっと個人的には苦手かなぁ・・・。金さんのマリアは母性的な面が強く出すぎていてなんか厳しい母親・・・みたいな雰囲気(^-^;; マリアっぽいといえばぽいのですが・・・ちょっと怖いんだよねぇ(苦笑)。まぁ、これは好みなんですけど。
そういえば、19日のキャスト・・・なんかほとんど
中国や韓国の俳優さんばかりだったなぁ〜。国際化といった面ではいいと思うけど、ちょっと多すぎるというか・・・ここは日本なんだし日本の俳優さんにもっとチャンスをあげて欲しいかなぁなんて思ってしまった(^-^; シモンも大塚さんからジョン・ユホンさんになっていたのですが、歌い方や迫力といった面ではやはり大塚さんのほうが素晴らしいです。大塚シモンは本当に毎度毎度ゾクゾクさせられっぱなしだったんで、やはりあのレベルまで持っていってもらわないと・・・。ただ、白塗りメイクがとてもよくお似合いで、けっこうなイケメンさんでした(^-^)←最近イケメンに弱い(爆)

ジャポネスクはまたしばらくお蔵入りしてしまうみたいですが、また近いうちに再演して欲しいですっ!柳瀬さんの和風ジーザス最高なんだもん〜〜♪