最近、交友関係が増えた。でも、顔も知らない人が多い。いわゆるオンラインでの友人だからである。Internetを始めてから何故か社外の人脈が出来た。まず、大学の同窓会の集まり。これは、たまたま同窓会誌の編集委員が私の中学・高校・大学を通じての友人だったことがきっかけで、最初は数人でメールのやり取りをする程度だったのが、今やメンバーが増えすぎて私設の会議室を持てるように大学当局に交渉をお願いしたほどである。そこでの友人(友人と言うには恐れ多いことは後述)は大概が年上であり、停年後に人との繋がりを求めている方が多いのに驚いた。そして、その経歴たるやそうそうたるもので、とても私など足元に及ばない。よく、Internetなんて所詮はまだお遊びだ、という声も聞くがとんでもない、この先輩諸氏は使いこなしていたのだった。そして、次に出身高校のホームページなんてのも見つけてしまった。これは卒業生が自主的に有志を募って開設したもののようだが、平成卒の若い仲間が一気に増えてしまった。まだ誰とも顔は会わせていないが。そんなこんなで、Internetの利用での輪の広がりは止まりそうもない。●無理矢理つなげたパソ通と化学既に、世界中の皆がこの大きな波に飲み込まれようとしている。今後の差はサーフボードを持って波に乗れるか、ボード無しに潮に流されるかということになろうか。
不思議な交友というのは存在して、パソ通でボード上で知り合っていなが ら、パソ通ではなくて直接会う仲になったり、時候の挨拶だけになったり、 忘れた頃に結婚の報告なんかがあったりする。うれしいものである。●短い話今、考えると化学なんかの道選ばなければよかったなんて考えたりもする が、仕事は仕事、趣味は趣味で割り切った方が良いのかもしれない。今の社 会生活では化学は既に生活の一部に入り込んでいて、あまり恩恵というもの を感じない。むしろ悪者でさえある。それよりかはソフト・サービスなんて いう肉体的・精神的に辛い職業の方が受けはいい。直接我々の身体に影響が ないからではないかとさえ思ってしまう。
良かれ、と思って作った物質もやがて副作用が見つかり、廃棄の段階で環 境汚染があったりすれば、ほら見ろ、こんなもの要らなかったのだ、と批判 を受ける・・・元は自然界にある元素の組み合わせであってもだ・・・核融 合などとても受入れられるはずがない。元々無かった元素なんかとてもじゃ 無いけど付き合えない、なんて思っている人はパソ通でも新たな友人が出来 ないんだろうな、なんて考えてしまう今日このごろ、明日からはもう9月だ。 (8/31記す)
あっ! ・・・話を忘れた^^;●フィクション−1
オレンジシートの薦め
世の中にはシルバーシートというものはあるが、オレンジシートというものが普及していない。オレンジシートというものを知らない人に教えておくが、それは健常者が座ってもいい「特別な」シートである。ちゃんと、奇数号車の端に設置されているから安心だ。
世にルールというものがある。オレンジシートには若者が座ってもいいことになっている。だから、そこに座ることは構わない、しかし、シルバーシートに座るにはルールがある。全車両を見て回って全部オレンジシートが塞がっている場合にのみシルバーシートに座ることが許可される。もし、オレンジシートに空席がありながらシルバーシートに座ろうものなら罰金を即取られる。山手線の場合全車両の席を確認して回るのは容易なことでは無い、目白−池袋間では尚更であろう。
「タメさんは今日はお休みかのう」「いや、さっき鴬谷で降りなさったよ、なんでも鍼に行くとかで・・・次の周には乗って来るんじゃなかろうか」「ところで、重造さんは何周目かのう?」「私はまだ4周過ぎたところじゃ。しかし、こうやって満員電車の中で寝転がってミニスカートから出る足眺めるのも楽しいものじゃのう。ほっほっほっ^^」「老人は朝が早くて時間潰すのが大変じゃけん、こりゃ老後の楽しみとして最高だわなあ」「そろそろ、フデさんが乗って来るころじゃろかのう・・・」
と、今日も灰色の座席だけガラ空きの「満員電車」が走っている。●フィクション−2
我が痛勤
65階建てのマンションに住むとなるとそれなりの覚悟が必要だ。携帯子機あるいはPHSも必要だ。
設計上、エレベーターは住民の必要とする量だけ用意されている・・・されているはずだった。しかし、そこには市場経済が立派に存在した。需要と供給の関係である。
朝、ラッシュ時にエレベーターに乗れたとしましょう。47階だと運良く乗れることはあります。しかし、下の階だとそうはいきません。20階くらいだとまず普通の時間は満員になります。しかし、通過と言う設定が出来ないので毎階、毎階停止してドアが開いてそして閉まるのです。その時どうしても乗りたい人は叫び声を上げることになります。「1500円!」エレベーターの中の人が「よし!」と叫べば交渉成立。乗りたい人は1500円を声の主に支払って入れ替わることになります。一発で交渉が決まればいいのですが、もつれることがしばし。「1500円」「こっちは1350円だ」「いや、1000円でいいぞ」と交渉が続くこともあれば、「1500円」閉まりそうになるドアを手で押さえて「じゃあ、2000円出すからお願い!」と、必死の乗りたい人も出る。この交渉は高い階ほど熾烈で高額の争いとなり、しばし長引く。30分程度の交渉もざらだから、階下の出口に到着するまでには、文字通り日が暮れてしまう。マンションの前のビジネスホテルに一泊して次の日の出勤となる。
こうなると、夫婦での共同作業も必要となり、予め、奥さんを先にエレベーターに陣取らせてからPHSで連絡をいれてその階まで階段で降りて交代するなんてことも出てくる。
・・・と、ここまで書いて来たが、賢明な読者はすぐさま矛盾に気づかれたこと思う。このエレベーター一日かかって下まで行って戻るだけでは、とてもじゃないけど実用にならない。従って、本当のことを言えば、皆、階段を歩いて登り降りしているのだった。そして、そこには金毘羅様の階段のように篭かきがいて値段交渉が・・・●Pの時代
今朝の新聞に「現代はPの時代だ」と書いてあった(日経、’97 1/ 4)。何がPかと言うと、
PHSで連絡を取り合い、パンツルックでパールメークしてポケットカメ ラ片手にデートしてプリクラしてポケベル連絡、パフィーの曲でも聞きます か。となる。これら全部女性の好みの物からはやっている。その金の出所が パパだったりして、買い物が朋ちゃん大好きプラダだったり、流行のパソコ ンだったりする。その小ギャルの出演する番組の発言はピー音で消されてい る部分が多い・・・ざっとこんな内容だった。
さらに言えば、ピアスしてパーラーでパフェ食べたり、パスポート持って パリなんかに海外買い物旅行、パーティでパイやらピザやら頬張ってやたら 元気なのはパンストはいてパーマかけてプラチナのアクセサリーしている女 性なのではないだろうか。それで、普段はプーしてたりする。どこにその原 動力があるのやら。もし彼女達がファッションを追わなくなったりしたら経 済的影響は大きいことだろう。こう書いて来てPが付く単語は外来語だと言 う意味で彼女達は外国文明に敏感なだけではないかと思い当たる。逆に、我 我男性は海外のことに目を向けるだけのゆとりを失ってしまっているような 気がする。情けない。