米沢十湯のひとつ秘湯の一軒宿 
             
            ■概要 
             
        福島から米沢に抜ける国道13号線の南側の山の中に、点々と温泉がある。その中のひとつ滑川(なめがわ)温泉を訪れた。滑川温泉は米沢10湯のひとつで古くから知られている。 
         
国道から一歩外れると、舗装されているとはいえ狭い山道が続く。途中に人家がまったくないのでちょっと心配になるほどの山奥にある。案内板にそって行き止まりにあるのが一軒宿の滑川温泉だ。 
 
  
 
木造3階建ての建物は太い木造の櫓の上に建っている。建物の右手にある川は前川。建物のすぐ目の前には洪水でできたという落差5mほどの滝がある。川底は温泉成分で褐色に染まっている。 
             
              
             
            滑川温泉は500年ほど昔の発見と言われている。地元の郷士が川を渡るときに岩を滑ったはずみに温泉を発見した。それから「滑川」の名前がついたという。その後、江戸時代の中ごろ1753年に米沢藩の許可を受けた笹木正直(滑川温泉の先祖)が開湯した。 
             
            東北らしい湯治宿の雰囲気が濃厚にある。いまでも湯治棟があって使われている。山奥なので電気はきていない。
            今でも自家発電という。 
             
            ■所在地  
             
            山形県米沢市大沢滑川15 
        TEL:090−3022−1189           | 
         
            
         
        ■印象 
         
        宿から川に沿って50mほど行くと大きな露天風呂がある。小さな脱衣小屋があるが混浴だ。(夕方に女性専用時間あり)川の流れのすぐ隣でとても気持がよい。 
         
        お湯は白濁やや熱め。透明度は30cmほど。弱く硫黄臭がある。飲んでみるとほのかに塩味と苦味と酸味がある。浴感はソフトで弱くキシキシ。
         
         
            
           
          宿の近くにヒノキ露天風呂がある。訪れたときはどんどんお湯が注がれて、ずいぶん熱い。水を入れてやっと入る。鮮度が高いので透明だ。硫黄の香りが新鮮だ。すぐ下に川が見下ろせる。 
           
            
           
          内湯は石造りのしっかっりしたもの。お湯は微白濁、こまかい湯花が大量に舞っている。適温の源泉が大量にかけ流されている。 
           
          上の湯源泉、下の湯源泉混合の内湯の成分分析は、泉質が含硫黄−ナトリウム・カルシウム−炭酸水素塩・硫酸塩泉、源泉の温度53.6℃(上の湯)、40.4℃(下の湯)、成分総計1086mg。 
           
          いかにも秘湯という雰囲気だ。しっかり湯治場の雰囲気があってすばらしい。 | 
         
        ■営業 
         
        
              
                
                | 営業時間 | 
                9:00−16:00 
                  内湯清掃 10:30−12:30 
露天清掃 月水金13:30−16:00 | 
             
            
                | 休館日 | 
                11月中旬−4月中旬 | 
             
            
                | 料金 | 
                500円 | 
             
         
         
           
          ■交通 
             
            東北自動車道の福島飯坂ICを降りて、国道13号線を米沢方向へ。東栗子トンネルを出てすぐに右折して、県道232号線(米沢街道)に入る。JR板谷駅を過ぎJR峠駅を経由して滑川温泉に向かう。駐車場は十分ある。 
             
              
             
            調査日:2007年6月 
             
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