二十八宿とは古代中国(恐らく3世紀の戦後時代でしょう)で、 月の通り道である白道に沿って選ばれた星座を言います。太陰暦の中心となる月はが1日に1つの宿にやどると考えました。これは恒星月の約27.3日から 来ていると思われます。
この二十八宿はインドに渡り二十七宿となり、逆輸入の形で日本に入りました。当初 はこのように二十七宿を使っていたようでありますが、次第に二十八宿に戻っていった様で 8世紀初頭の高松塚古墳に描かれております。
二十八宿は「参の南ある2つの星は・・・」というような記述になっていますので、 それはどの星に当たるか不明である問題があります。その問題を取り扱った本も出版されている のですが、絶版になったりしておりまして、入手困難な状況にあります。そこでここでは私が持っている本の記述から、 私が勝手に推測した星の位置を書くことにします。 1つの試みであり、あくまでも 殆ど見た目の位置に頼っただけの信憑性のないものである ことか注意事項です。
今回は「見た目の位置」を主力としますが、次の機会には晋書天文史の記述を シュミレート等した結果も踏まえたものに修正しようかとは思っては(^^;おります。
「宿」とは「星座区分」のことで、「月が宿る」意味から来ています。またその宿が天空に 占める角度をあらわす言葉としても用いられます。星座自体は「星官」ですとか、単に「官」と言われておりました。
「距星」とは「宿」又は「星官」の中で中心となる星を指します。必ずしも宿の中で一番明るい星 を指すわけですはないようであります。
- ★★★「孔子の見た星空」・古典詩文の星を読む・福島久雄著・大修館書店
- ★★★「中国の科学・世界の名著2」・晋書天文史
- ★★★「中国の科学・世界の名著2」・渾象東北中外官星圖
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- ★★★「中国占星術の世界」・橋本敬造著・東方書店
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