洗濯バサミ犬、寅次郎 第1話 の巻
あれは3月の初め、まだ肌寒いころでやした。
朝早くたーころさん達とちょっと散歩としゃれこむことになりやした。
たーころさん達がどこからかカナディアン風のカウンチングセーターを出してきたんです。
アッシの頭に嫌な予感がよぎりやした。
「ま、まさかあのブカブカのセーターをアッシに着ていけと???」
不安ってやつは、当たるもんやすねぇ。
たーころさん達はアッシに無理やりそのセーターを着せたんでやす。
…案の定、アッシのスリムな体にはそのセーターはブカブカでやした。
「こんなんじゃ、歩けんじゃぁ、ござんせんか。。。」と思った瞬間、
な、なんと、たーころさん達はセーターの上を事もあろうに
あの洗濯バサミ(それも、ビッグサイズ)で3箇所も摘んだんです。
ああ、なんとも情けない姿じゃござんせんか。。。
たーころさん達は「あ、洗濯バサミ犬だ!」なんて笑ってやしたっけ。。。
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