あなたは通算   人目の訪問者です  (SINCE 1997.8.10)



百名山登頂目指して


更新日:2016.8.21

 めざせ百名山

めざせ百名山
 (記録・写真)

 吾妻山 
 奥穂高岳 

 百 名 山 再 登 山

 那須岳再登山
 仙丈ヶ岳再登山
 月山再登山
 岩手山再登山

その他の山
 (記録・写真)

 荒船山登山
 竜ヶ岳登山
 小楢山登山
 日向山登山
 雨乞岳登山
 櫛形山再登山
 

 簡易登山記録 (写真付)

 黒法師岳
 不動岳
 錫ヶ岳
 赤岳・権現岳
 笊ヶ岳
 黒河内岳(笹山)
 唐松岳 五竜岳
 常念岳 蝶ヶ岳
 鶏冠尾根
 空木岳 再登山
 南駒ヶ岳、越百山
 前掛山、黒斑山
 蓼科山再登山
 雁坂嶺、破風山
 社 山
 雲取山
 三ツ峠山(蔵出し)
 北横岳 縞枯山
 丸盆岳
 恵那山再登山
 奥茶臼山
 空木岳 再々登山
 燕 岳
 巻機山
 池口岳
 塩見岳
 西穂高岳
 針ノ木岳、蓮華岳
 霞沢岳
 鹿島槍ヶ岳
 餓鬼岳
 小河内岳
 伊那前岳・宝剣岳
 烏帽子ヶ岳
 鶏冠山(再登山)
 竜ヶ岳−毛無山
 長者ヶ岳・天子ヶ岳
 黒川鶏冠山 再登山
 竜喰山
 国師ヶ岳 再登山
 牛ノ寝通り
 御嶽再々登山
 安平路山
 アサヨ峰
 乗鞍岳
 木曽駒ヶ岳・麦草岳
 茶臼山・木曽駒ヶ岳
 空木岳 (木曽殿越)
 念丈岳
 編笠山・西岳
 半月山・社山
 薬師岳・夕日岳
 編笠山・西岳 再々登山
 御坂山塊
 女峰山
 会津駒ヶ岳
 三ノ沢岳
 富士山
 火打山
 武尊山
 聖岳・赤石岳
 阿弥陀岳・赤岳
 南駒ヶ岳・空木岳
 朝日岳
 十石山
 烏帽子ヶ岳
 麦草岳
 茶ノ木平
 男体山
 甲武信ヶ岳
 日留賀岳
 女峰山
 鳳凰山
 白馬岳
 越後駒ヶ岳
 妙高山
 大滝山
 悪沢岳
 美ヶ原
 荒沢岳
 笠ヶ岳
 槍ヶ岳
 平ヶ岳
 焼 岳
 四阿山
 燕 岳
 乾徳山
 北横岳
 黒金山 (敗退)
 雲取山
 大菩薩嶺
 雁ヶ腹摺山 (蔵出し)
 武甲山
 節刀ヶ岳
 御正体山
 美ヶ原
 倉掛山
 横岳 (杣添尾根)
 鉢盛山
 黒金山
 太郎山
 常念岳
 雨飾山
 金峰山
 奥白根山
 瑞牆山
 鷲羽岳
 水晶岳
 北 岳
 根石岳 (天狗岳敗退)
 天狗岳 硫黄岳
 鎌倉アルプス
 硫黄岳
 竜喰山
 竜ヶ岳 毛無山
 塔ノ岳 (尊仏岩跡)
 塔ノ岳、丹沢山
 相州大山
 三ツ峠山
 杓子山・鹿留山
 鉢伏山
 大山三峰山
 地蔵岳
 天狗岳
 十石山
 和名倉山
 鎌倉アルプス II
 木曽駒ヶ岳 (上松A)
 白毛門・朝日岳
 爺ヶ岳    

 ・山の雑記帳

  Something Else

 PHOTO 日本武尊の足跡  

 勝手に神奈川 25名山

 第3回 塔ノ岳

 は一見にしかず

 苗場山再登山
 王岳再登山
 日向山再登山
 七面山再登山
 山伏・大谷嶺再登山
 甲武信岳(毛木平)
 聖岳・光岳縦走
 会津駒ヶ岳再登山
 御嶽再登山
 雨乞岳再登山
 南大菩薩再縦走
 八紘嶺再登山
 白根三山再登山
 塔ノ岳 (表尾根)再登山
 赤石岳 再登山
 奥穂高岳 途中撤退
 国師ヶ岳 再々登山
 仙丈ヶ岳

 山のおまけ

 雑記帳 セレクト
 東海道 箱根越え

 山のリンク集

 自 己 紹 介

  大雑把な自己紹介
 

 トピックス

 山での 1枚 :  漸く見えた蓮華岳の頂上(奥)

漸く見えた蓮華岳の頂上(奥) 2016/8/10

 WHAT'S NEW    《 2016年 8月21日 記 かなりの長文ご容赦 

リオ五輪も始まり、夜更かしが常態化している状況においては、 早起きをして山に行くのはなかなか難しい。
とは言え、梅雨も明け、本格的な夏山シーズンに突入したのであるから、山に行きたいという気持ちも強く、ここは誘惑を断ち切って、 少し早めに床について山に出かけることにする。
8月9日(火)の夜 21時過ぎに就寝、そして起床は 10日(水)の 0時半とかなり変則的ではあったが、連日の夜更かしのため寝不足だったのか、 意外とよく眠ることができ、1時過ぎに横浜の自宅を出発する。

行き先は、5年前の丁度同じ日 (8月10日) に登った針ノ木岳、蓮華岳である。
先日の爺ヶ岳から眺めたこの 2つの山が魅力的だったことと、ハイシーズンの割に比較的人が入らない地域と思われたための選択である。
北アルプスの山を本格的に楽しむのならば、やはり山中に数泊すべきであろうが、この時期 山小屋は恐らく相当な混雑と思われ、 そうなるとどうしても二の足を踏んでしまう。
ということで日帰りで対応しようとすると、必然的に北アルプスの外側の山に限定され、登る山の選択肢がかなり狭くなる。
その中で、この針ノ木岳、蓮華岳は穴場的存在、そしてその素晴らしさは 5年前に体験済みである。

先日の爺ヶ岳登山と同じ行程を辿り、扇沢の市営第一駐車場には 5時前に到着。 しかし、やはりこの時期 無料の駐車場は満杯であったため、仕方なく、24時間 1,000円の第3駐車場に車を駐めたのだが、 こちらはガラガラであった。
扇沢駅のトイレを借り、身支度を調えて 5時1分に駐車場を出発する。
山の稜線はハッキリ見えているものの、空には雲が多く、少々先行きが心配になる。因みに、天気予報では本日は晴れとなっている。
車道を緩やかに登っていく。右手を見れば、扇沢駅の後方に朝日に赤く輝く尾根が見えている。恐らく、スバリ岳と赤沢岳とを結ぶ尾根と思われるが、 その稜線の周辺にはガスが多く、やはり先行きが少々不安である。

舗装道歩きを終えて針ノ木岳登山道入口に着くと、そこに山岳指導員がおられたので、 用意してきた登山届を渡す。時刻は 5時5分。
その際、針ノ木雪渓に関するアドバイスを戴く。今年は雪が少ないため今の時期雪渓歩きはなく、さらにはノドと呼ばれる部分の通過は左岸の巻き道を通ることになるそうで、 その巻き道には鎖場などあってかなり歩き辛いとのことであった。
5年前の同じ日に針ノ木雪渓を登った時には、雪が少ないと言われてはいたものの、ノドの辺りにはまだタップリと雪が残っていたのだが、 今回雪渓歩きが無いとは驚きである。

道の方はすぐに樹林帯に入り、緩やかな傾斜の道を進む。
周囲の木々が狭い登山道 (遊歩道) に伸びてきており、少々五月蝿く、さらにはその葉が夜露に濡れているのでチョットやっかいである。
この登山道はすぐに車道に飛び出すのであるが、この後、こうしたパターンを 3回程繰り返すことになる。
なお、道は明瞭であるものの、1箇所だけ少々分かりにくい場所がある。2つ目と 3つ目の車道の間にゴーロ帯があり、 ゴロゴロした岩の上を斜めに進んでいくのだが、一応赤ペンキが岩に付けられているものの色が褪せており、 ガスなどが発生した時には分かりにくい可能性があるのである。特に、帰りにここを通る際に視界が利かない場合は要注意と思われる。
とは言え、道が分からなくなった場合は、車道を歩き続けるという手があるのでそう心配はいらない。

4回目となる道路に飛び出すと、本日 目差す針ノ木岳、スバリ岳がよく見えるようになり、 嬉しいことにその後方には青空が広がっている。樹林帯を歩いているうちに天候は急速に回復したようである。
その車道を左に歩いて行くと、すぐに道の左手に 『 針ノ木岳自然遊歩道 』 の案内図と、その手前に 『 針ノ木岳登山道 』 と書かれた黄色い標識が現れる。 時刻は 5時28分。
ここで道は車道と完全に分かれることになるのだが、車道の方を見ると先の方にトンネルが見えている。黒部ダムまで続く針ノ木隧道 (関電トンネル) で、 無論一般車は通行できず、トロリーバスのみ走行できるものである。
樹林帯を進む。この辺も背の高い草が登山道まで伸びていて少々五月蝿い。道は途中で小さなアップダウンが何回か現れるものの、 総じて緩やかである。

途中、針ノ木岳、スバリ岳、針ノ木雪渓 (篭川) を見通せる場所を通過したが、 やはり雪渓はかなり小さくなっているようである。
その谷間にはうっすらとガスが浮かんでいるものの、青空の割合の方が遙かに多いのが大変嬉しい。5年前は雪渓の上方をガスが完全に覆っており、 針ノ木岳の姿を全く見ることができなかったので、本日はかなり良いコンディションである。
とは言え、気温が上昇してくれば、ガスや雲がたちどころに上がってくることが考えられるため、楽観は禁物である。
道は一旦少し下って流れの無い広い沢を横断する。そこから少し登っていくと、再び針ノ木岳方面が見えるようになる。 蓮華岳も見えるが、ここからではどこが頂上なのか分からない。
もう一度流れの無い沢のようなガレ場を過ぎて暫く進んでいくとブナ林に入り、その先、少し下って小さな沢を横切ることになる。 その水でノドを潤したところ、かなり美味であり、今の時期でも手が切れるように冷たい。時刻は 5時56分。

登りに入って再び針ノ木岳が見えてくると、今度は水の流れがある河原を横切ることになる。 赤沢である。
5年前はここに簡易な橋があったと記憶するが、現状 橋はなく、岩伝いに流れを渡る。川幅は狭く、全く問題ないのだが、流れは結構早い。
この流れを過ぎれば、道はほぼ平坦となり、やがて前方に大沢小屋が見えてくる。時刻は 6時13分。
前回は小屋の前にて軽アイゼンの貸し出しを行っていたが、雪渓の縮小に伴って現在貸し出しは行われていない。
針ノ木小屋とこの大沢小屋を開設した文人 百瀬 慎太郎のレリーフの前を通って先へと進む。振り返れば、爺ヶ岳の南峰がシルエットとなって見えている。

周囲にダケカンバの大木が見られるようになると、やがて左手下方に篭川の流れが近づいてきたので、 このまま河原へと下りるのかと思いきや、道は右に曲がって斜面を登っていく。
少し登るとやがて道は左に曲がり、下方に見えてきた篭川の流れと平行して進むようになる。壊れかけた梯子を昇り、岩場を進む。 岩場にはロープが設置されている。
前方には針ノ木岳と針ノ木雪渓 (篭川) がよく見えるようになるが、確かに雪が少ない。しかし、それよりも何よりも、 針ノ木岳の後方に雲一つ無い青空が広がっているのが嬉しい。先程まで針ノ木岳や雪渓周辺を漂っていたガスは全く消えてしまったようである。
なお、この岩場には針ノ木小屋まで 2時間30分と書かれたプレートが埋め込まれている。時刻は 6時36分。

岩場を下り徐々に河原に下りていく。小さな沢を渡り、ミヤマシシウドの咲く草地を横切れば、 やがて篭川の流れに下り立つ。雪渓尻と言われる場所 (のはず) である。
道は簡易の橋を渡って右岸へと進むが、この辺から道標として小さな鯉のぼりが見られるようになる。
前方にはほとんど雪の残っていない谷が針ノ木岳へと向かって伸びており、振り返れば爺ヶ岳がシルエットなって見えている。
右岸につけられた道を進む。道は少し荒れ気味であり、加えて岩屑が多いため滑りやすいので注意が必要である。
また、左手斜面上方からの落石も考えられるため慎重に進む必要がある。
やがて雪渓が現れ、雪の上には赤いベンガラも残っているが、歩ける距離はほんの僅か、そしてその先は少し荒れているので、 雪渓に入らずにそのまま岩と砂礫の道を進む。結局、この日は一回も雪を踏むことは無かったのであった。

歩きにくい道を登る。右下に見られる雪渓はかなり崩壊が進んでいて、 確かに足を踏み入れるのは危険である。
谷の幅は徐々に狭くなり始め、やがて鯉のぼりに導かれて今度は左岸に渡ることになる。5年前はこの辺から雪渓の上を歩いており、 そのままノドと呼ばれる両岸が迫った場所を登っていったのであるが、今は雪が全くなく、岩場を進み、簡易の橋を渡って左岸へと進む。
前方にはノドが見えてくるが、その狭くなった両岸の間に雪はほとんどない。道の方はそのノドを高巻きすべく、右の斜面へと登っていく。
先の指導員の方が述べていたように鎖を使って岩場を登る。但し、登る時には鎖はほとんど保険という程度、しかし、下山時はかなり鎖のお世話になることになる。

崩れやすい岩場をペンキ印に従って登り、ノドの上を巻く。 鎖が連続するが、先にも述べたように登る場合にはあまり鎖に頼る必要は無い。
左下方を見れば、ノドの上方に分断したスノーブリッジが見える。雪はかなり分厚いのだが、所々に穴が開いており、 また崩れ落ちている部分もあるのでは確かに雪渓上は歩けない。振り返れば、岩小屋沢岳、爺ヶ岳がよく見えている。
やがてノドの高巻きは終了し、ノドの上へと出て河原の上部を進む。鯉のぼりを追いながら歩きにくいザレた道を進んでいくと、 『雪渓危険』、『立入禁止』と書かれた注意書きの立つ場所に到着する。時刻は 7時37分。
無論この注意書きは下山者向けであり、その注意書きの先、谷の下方には崩壊した雪渓が見えている。

ここからは少し歩き易い道が続く。谷は先まで続いているが、 ここからは針ノ木岳の姿は見えない。
途中、腰掛けるのに適した岩があり、さらには日陰であるため暫し休憩し、ノドを潤す。時刻は 7時40分。
太陽は稜線の上に出ていて、日差しの下では結構暑いのだが、一方で日陰では汗に濡れた背中が少し寒い位である。
7時45分に出発。ペンキ印、鯉のぼりに従って河原の中を登っていく。道は小さな流れを横切った後、再び右岸を進むことになり、 草付きの斜面を横切っていく。
ミヤマアキノキリンソウと思しき花が咲く中をジグザグに登っていくと、再び前方上方右手に針ノ木岳が見えてくる。

大きな岩の横を抜け、低木帯を進んでいくと、道はレンゲ沢を横切り、 その少し先から傾斜が徐々にキツくなり始める。
針ノ木峠へと通じる谷を詰めていくのだが、道は九十九折りとなり、息が上がる。面白いことに今まで結構耳に付いた水の音は全く聞こえなくなり、 静かである。
振り返れば、赤沢岳、鳴沢岳、岩小屋沢岳と続く稜線がよく見えるようになり、さらには岩小屋沢岳の右後方に鹿島槍ヶ岳も少しだけ姿を見せ始めている。 本日は本当に良い天気である。
徐々に谷を詰めていくと、やがて前方上方に針ノ木峠の稜線が見えてきて、長い登りも漸く一段落と思えるようになるが、 実際はそこまでの距離が意外とあることを前回経験済みである。

岩がゴロゴロした場所を過ぎると、道は滑りやすい赤茶けた土の斜面をジグザグに登っていくようになる。 崩れやすい斜面のため、道の端はしっかりと丸太で補強されている。
かなりバテてきているが、一方で高度はドンドン上がり、景観が広がるのでテンションが上がる。
振り返れば岩小屋沢岳と爺ヶ岳を結ぶ稜線の後方に鹿島槍ヶ岳がその双耳峰をしっかりと見せ始めており、爺ヶ岳の方も南峰に加え、 その右後方に中峰も見えるようになっていて、こちらも双耳峰のようである (実際はさらに北峰もある)。
息を切らせつつジグザグの斜面を登る。針ノ木峠はもう少しなのであるが、最後のこの登りはかなり応える。
一方、展望はさらに良くなり、岩小屋沢岳の左後方には旭岳、白馬岳、白馬鑓ヶ岳も顔を出し始めている。また、スバリ岳も見えている。

かなりヘトヘトになりながらも急斜面を登り切り、針ノ木小屋の建つ針ノ木峠には 8時54分に到着。
針ノ木小屋の玄関の方へと回ると、今度は今まで見ることができなかった西から南側にかけての景色がパッと広がる。人が居なければその素晴らしさに声を上げているところである。
見える範囲は針ノ木岳の斜面と蓮華岳の斜面の間、つまり南西からほぼ南東に掛けての範囲であるが、この間には素晴らしい山々が並んでいる。 まず、南西の方向に赤牛岳が大きく、その左に水晶岳 (黒岳) が見え、さらに左に鷲羽岳が少し顔を出している。
さらに左には野口五郎岳が大きく、野口五郎岳の左後方には槍ヶ岳、奥穂高岳、前穂高岳という良く知った山々が、あまり馴染みのない順番にて続いている。

前穂高岳の左には西岳、牛首展望台、大天井岳、さらには燕岳が続くが、 常念岳は燕岳に隠れて見ることができない。但し、前常念岳は見えている。 燕岳の左手前には唐沢岳がズングリとした姿を見せており、その左後方に餓鬼岳が見えている。
餓鬼岳の左手前、すぐ目の前には北葛岳が見え、蓮華岳から続いていると思われる登山道がその頂上へと向かっている。
再び目は右へと戻るが、北葛岳の右には七倉岳がピラミッド型の姿を見せており (丁度 大天井岳の手前になる)、 さらに右に船窪岳、そして大きな崩壊が見られる不動岳が続く。
不動岳の右後方にはドーム型をした烏帽子岳が見え、その右には南沢岳が見えている。
烏帽子岳と南沢岳を結ぶ稜線の後方には先程の水晶岳が見えるという位置づけである。

小屋横のベンチに腰掛け暫し休憩。5年前、 この小屋でハーゲンダッツのアイスクリームを購入した記憶があるので受付で聞いたところ、苦笑気味に今は無いと言われたのだった。
9時8分に出発、まずは前回と同様に針ノ木岳を目差す。テント場を過ぎ、岩場の斜面、そして灌木帯を登って行くと、前方に針ノ木岳が見えてくるが、 残念ながらその後方に青空は無く、灰色の空が広がっている。
ただ、前回、この行程ではガスが時々流れて視界を遮ったことに比べれば、今回は数段に良いコンディションである。
ハイマツ帯を進み、道は緩やかに登っていく。進んでいるうちに先程登って来た右下の谷がガスで完全に覆われてしまい、 針ノ木岳、スバリ岳、赤沢岳、鳴沢岳、岩小屋沢岳、爺ヶ岳と続く稜線は雲海の上に浮かんでいるような状態である。
一方、岩小屋沢岳の左の白馬岳方はさらによく見えるようになり、岩小屋沢岳の後方には五竜岳も姿を見せ始めている。 五竜岳の右には鹿島槍ヶ岳が南峰、北峰ともしっかり見えていて、これらの山々の後方には青空が多いので天候の方は問題なさそうである。

ハイマツ帯を抜けると、道は茶色がかった砂礫の斜面をジグザグに登るようになる。
振り返れば蓮華岳が大きいが、頂上は見えない。ただ、その高さには少々圧倒され、前回と同じく、登るのが少々億劫にも感じられる。
果たして針ノ木小屋まで戻って来た時に蓮華岳に登る気力は残っているであろうか。
高度を上げるに連れて展望はさらに広がり、鹿島槍ヶ岳と爺ヶ岳とを結ぶ稜線の後方には妙高山、火打山も見え始めている。
道は前回ライチョウを見た窪地状の場所を通過するが、今回はライチョウにはお目にかかれずじまいであった。
砂礫の道はやがて白い岩屑と草地の道へと変わり、徐々に傾斜がキツくなり始める。右下方の谷は完全にガスというか、雲に覆われているが、 現在 谷を歩いている人たちにはどういう景色が見えているのであろう。

左手にそれなりの高さを有するピークを巻いて進んでいくと、 やがて針ノ木岳とスバリ岳との鞍部後方に剱岳の姿が見えてくる。
さすがに先月 爺ヶ岳から見た時よりも雪が少なくなってはいるが、それでもまだ白い部分が多く残っていて、『 岩と雪の殿堂 』 と呼ばれるとおりの、 その高く険しい岩だらけの山容には圧倒される。
道の方はさらに急になり、岩がゴロゴロした斜面を登っていく。ありがたいことに、針ノ木岳後方は青空に変わっており、 頂上からの展望が大変楽しみになる。
右下を見れば、先程まで完全に谷を覆い尽くしていたガスはアッと言う間に消えて無くなり、今や登って来た谷筋がよく見えている。

ガレ場の斜面を登り、やがて針ノ木岳から下ってくる稜線上に登り着く。 ここからは再び南側の景色が見えるようになり、先程針ノ木小屋から見えた山々に加え、赤牛岳の右に薬師岳、北薬師岳の姿が加わることになる。
また、先程は少ししか見えなかった鷲羽岳がかなり迫り上がってきているのも嬉しい。
道は小さな岩が積み上がった、ハイマツが多く見られる斜面を登っていく。前回、この場所を登った際にはガスでほとんど展望が無かったのだが、 今は先に見える頂上後方に青空が広がっている。

そして、10時7分、針ノ木岳頂上に到着。 5年前と異なり、今回は 360度の大展望でテンションがグッと上がる。
ここに至る迄に見えた山々に加え、五竜岳の左後方には唐松岳が見えており、剱岳の左には別山、真砂岳が続き、 さらには富士ノ折立、大汝山、雄山と続く立山がよく見えている。
雄山の左には浄土山、龍王岳、鬼岳、獅子岳、鷲岳、鳶岳、そして越中沢岳が続き、北薬師岳がそのさらに左に続く。
また、赤牛岳の頂上左後方には黒部五郎岳も頭を覗かせており、水晶岳の左の鷲羽岳の姿もかなり大きく見えるようになっている。
また、その鷲羽岳の右後方に台形をした頂上部分が少し見えているが、帰宅後調べると笠ヶ岳であることが分かったのだった。
一方、本来なら槍ヶ岳の右後方に乗鞍岳が見えるようであるが、残念ながら雲に覆われていてこの日は見ることができなかったのだった。

槍ヶ岳のさらに左側、西岳の手前、丁度 船窪岳の後方には高瀬ダムの湖面も見えている。 加えて、今や常念岳も姿を見せてくれている。
なお、餓鬼岳の後方に南アルプスや富士山も見えるらしいのだが、小生が確認した限りでは雲に覆われていて見ることができなかったのだった。
そして忘れてはいけないのが、この針ノ木岳の直下、立山連峰の下方に広がる納戸色をした黒部湖である。
黒部湖の右端には黒部ダムが少し見え、その斜め上方、立山の中腹には黒部平と大観峰の 2つの立山ロープウェイ駅も見えている。

暫し 360度の展望を楽しんだ後、10時23分に下山を開始。 往路を忠実に戻って針ノ木峠には 11時3分に戻り着く。
再び針ノ木小屋のベンチに腰掛けて腹拵えをし、地図を見ながらこの後 蓮華岳を往復するかどうか検討する。初めて登るのならば迷わず進むのだが、 一度登ったことがある故に行程が長いことが頭をよぎり、少し二の足を踏んでしまう。
地図を見れば、ここから蓮華岳まで 1時間10分。ここから針ノ木岳までは 1時間となっていて、ほぼ同じコースタイムであるため、 見た目ほど厳しい登りではないはずと自分に言い聞かせ、11時27分、蓮華岳を目差して急斜面に取り付く。
足下はすぐに丸太の横木が置かれた、岩がゴロゴロした道へと変わり、ドンドン高度を上げていく。
振り返れば、先程その頂上に立った針ノ木岳がよく見え、スバリ岳の右後方には剱岳が姿を見せている。但し、立山はスバリ岳に隠れて見ることができない。

ハイマツの斜面を横切るようにして進んでいくと、すぐにこの先の行程が見通せる場所に出る。
ハイマツの斜面が続き、その奥の方に頂上らしきピークが見えているのだが、かなり高く見え、その斜面を登ることに億劫さを感じてしまう。 しかも、見えている頂上らしきピークは蓮華岳の頂上ではないことを知っているので余計に気力が萎える。
しかし、ここまで来て止めるのは癪であるため、ユックリながらも進み続ける。左に回り込んで尾根上に登り、そこから砂礫とハイマツの斜面を登っていく。
途中の砂礫地にはコマクサの小群落が現れる。この蓮華岳はコマクサの群生地として有名であり、その通り、この後 多くのコマクサを見ることになる。
左手に大きな崩壊地を見ながら登って行く。振り返れば、剱岳の左に別山が見えるようになってきており、さらに左に真砂岳も見え始めているが、 立山はまだ見えない。

火山の噴火によってできたことを感じさせる大岩の横を通り (これが溶結凝灰岩 ?)、 さらに登っていくと、先程見えた頂上のようなピークが目の前に現れるが、無論そこは頂上ではない。
その岩屑を集めて積み上げたようなピークを登り終え、少し下ると、かなり先の方に本当の頂上らしきピークが見えてくる。
よく見ると、そのピークは 2つに分かれており、手前が祠の置かれている場所で、奥が三角点のある蓮華岳頂上である (こういうことも、1回登っていないと分からない)。
なお、蓮華岳頂上の後方には青空とともに秋を感じさせる雲が見えている。一方、辿ってきた雪渓のある谷の方には再びガスが上がり始めており、 爺ヶ岳、鹿島槍ヶ岳はそのガスに隠れ気味で、さらにはそのガスが剱岳方面にも少しずつ進み始めている。

小さな舟窪状になっている場所を抜け、蓮華岳山頂を目差す。 まだまだ距離があるが、最後のピークに至る迄は緩やかな斜面が続くのがありがたい。
周囲にはコマクサの群落が多く見られるものの、花をよく見ると、少し形が欠け始めているので、ピークは過ぎているのかも知れない。
ハイマツと砂礫の緩やかな斜面を登り、やがて最後の急斜面に取り付く。稜線上では吹く風が心地よいが、少し稜線下方に入ると、風が止んで、 少し暑い位である。
右手には南側の山々がよく見えており、槍ヶ岳もその穂先までよく見ることができる。振り返れば、谷のガスはこの蓮華岳の稜線まで登り始めている。 しかし、蓮華岳の頂上はまだその範囲ではなく、よく見えている。

喘ぎつつ登り、若一王子神社 (にゃくいちおうじじんじゃ) の奥宮がある頂上の一角に到着。 時刻は 12時29分。なお、この若一王子神社は大町市にある神社とのことである。
ここからは立山もよく見える。蓮華岳の頂上はこの場所から東に少し進んだ所にある。そして、ほぼ平らな道を進んで少し登れば、 標柱、そして三角点のある蓮華岳頂上であった。時刻は 12時31分。
ここからも素晴らしい展望が得られるが、時刻は午後に入っているため、槍ヶ岳方面はやや霞み気味、また立山、剱岳方面、そして白馬岳、五竜岳、鹿島槍ヶ岳方面は 上がってきたガスで少し見にくい。

なお、標柱がある場所からは、南へと大きく下る道が出ている。 先程 針ノ木小屋から見えた北葛岳方面へと向かう道で、この蓮華岳からは 『 蓮華の大下り 』 と名の付く長い下りとなっている。
一方、頂上から東側には東尾根が続いているのが見えるが、前回と同じくそこに道が見えている。地図ではその方向に進めば今朝方通ってきた県道45号線へと至るのだが、 使える道なのだろうか。尤も、岩の上に 『 × 』 印が付けられており、進入禁止のようであるが・・・。

谷から湧き出るガスで見え隠れする周囲の山々を見ながら暫し休んだ後、 12時46分に下山を開始する。
ここも往路を忠実に戻るだけであるが、ガスで見え隠れする剱岳、針ノ木岳を見ながらの下りはなかなか楽しい。
そして、針ノ木峠には 13時27分に到着。小屋の横で 5分程休んだ後、扇沢を目差して下山を開始する。
谷はガスが多く、また足下が滑りやすいのでなかなか足が進まない。前回は雪渓を下ることができたため、かなり早く雪渓尻まで下ることができたのだが、 今回はノドの高巻きなどがあり、しかも岩場の下りで苦労するため時間がかかる。周囲に水が豊富なことだけがありがたい。
途中 2度ほど休憩し、簡易橋の架かる雪渓尻には 14時55分に到着。振り返れば、谷はガスに覆われている。
雪渓尻から小さなアップダウンを繰り返しながら進み、大沢小屋には 15時25分に到着。
かなりバテてきたので休憩し、15時32分に出発。途中でもう一度休んで扇沢には 16時35分に戻り着いたのだった。

後半かなりバテ、また途中、太陽がかなり照りつけて厳しいところがあったが、 ほぼ快晴に恵まれ、5年ぶりの針ノ木岳、蓮華岳を大いに楽しむことができたのだった。
しかし、5年前と全く同じ時期に登ったにも拘わらず、残雪の量が全然違っているのには驚かされた。
雪が少ないのは今年だけの特異現象ならば良いのだが・・・。  

 ご 注 意

このページは、1,280×1,024 の画面設定にて、Internet Explorer 11 を基準に作成しています。
また、Internet Explorer 11 の [表示] における文字のサイズは 「」 にしております。
フォントが小さすぎる等の問題がある場合は、申し訳ありませんが皆さんの画面設定に応じて、お使いのブラウザーのフォント設定を調整して下さい。

 更新記録

 8/21 かなり古新聞ですが、簡易登山記録に 爺ヶ岳 を掲載しました。  
 7/30 かなり古新聞ですが、簡易登山記録に 白毛門・朝日岳 を掲載しました。
 6/29 かなり古新聞ですが、簡易登山記録に 木曽駒ヶ岳 (上松Aコース) を掲載しました。
 6/10 かなり古新聞ですが、簡易登山記録に 鎌倉アルプス II を掲載しました。
 5/28 古新聞ですが、簡易登山記録に 和名倉山 を掲載しました。
 5/15 かなりの古新聞ですが、簡易登山記録に 十石山 を掲載しました。
 4/29 かなりの古新聞ですが、簡易登山記録に 天狗岳 を掲載しました。
 4/14 古新聞ですが、簡易登山記録に 地蔵岳 を掲載しました。
 3/26 古新聞ですが、簡易登山記録に 大山三峰山 を掲載しました。
 3/16 古新聞ですが、簡易登山記録に 鉢伏山 を掲載しました。
 3/5 かなり古新聞ですが、簡易登山記録に 杓子山、鹿留山 を掲載しました。
 2/25 古新聞ですが、簡易登山記録に 三ツ峠山 を掲載しました。
 2/15 古新聞ですが、簡易登山記録に 相州大山 を掲載しました。
 2/9 古新聞ですが、簡易登山記録に 塔ノ岳、丹沢山 を掲載しました。
 1/30 古新聞ですが、簡易登山記録に 塔ノ岳 (尊仏岩跡) を掲載しました。
 1/16 古新聞ですが、簡易登山記録に 竜ヶ岳 毛無山 を掲載しました。
 2016/1/6
かなり古新聞ですが、簡易登山記録に 竜喰山 を掲載しました。
 12/29 古新聞ですが、簡易登山記録に 硫黄岳 を掲載しました。
 12/20 かなり古新聞ですが、簡易登山記録に 鎌倉アルプス を掲載しました。
 12/1 今更ではありますが、簡易登山記録に 天狗岳 硫黄岳 を掲載しました。
 11/7 古新聞ですが、簡易登山記録に 根石岳 (天狗岳敗退) を掲載しました。
 10/27 またまた古新聞ですが、簡易登山記録に 北 岳 を掲載しました。
 10/16 かなり古新聞ですが、簡易登山記録に 水晶岳 を掲載しました。
 10/7 かなり古新聞ですが、簡易登山記録に 鷲羽岳 を掲載しました。
 9/27 古新聞ですが、簡易登山記録に 瑞牆山 を掲載しました。
 9/19 相当な古新聞ですが、簡易登山記録に 奥白根山 を掲載しました。
 7/20 かなり古新聞ですが、簡易登山記録に 金峰山 を掲載しました。
 7/1 かなり古新聞ですが、簡易登山記録に 雨飾山 を掲載しました。
 6/17 かなり古新聞ですが、簡易登山記録に 常念岳 を掲載しました。
 6/5 かなり古新聞ですが、簡易登山記録に 太郎山 を掲載しました。
 5/23 古新聞ですが、簡易登山記録に 黒金山 を掲載しました。
 5/13 かなり古新聞ですが、簡易登山記録に 鉢盛山 を掲載しました。
 4/21 かなり古新聞ですが、簡易登山記録に 横岳 (杣添尾根) を掲載しました。
 4/9 古新聞ですが、簡易登山記録に 倉掛山 を掲載しました。
 4/2 古新聞ですが、簡易登山記録に 美ヶ原 を掲載しました。
 3/23 古新聞ですが、簡易登山記録に 御正体山 を掲載しました。
 3/15 古新聞ですが、簡易登山記録に 節刀ヶ岳 を掲載しました。
 3/1 古新聞ですが、簡易登山記録に 武甲山 を掲載しました。
 2/19 2年前の蔵出しですが、簡易登山記録に 雁ヶ腹摺山 を掲載しました。
 2/17 古新聞ですが 簡易登山記録に 大菩薩嶺 を掲載しました。
 2/8 古新聞ですが 簡易登山記録に 雲取山 を掲載しました。
 1/25 古新聞ですが 簡易登山記録に 黒金山 (敗退) を掲載しました。
 2015/1/15 古新聞ですが 簡易登山記録に 北横岳 を掲載しました。
 12/31 古新聞ですが 簡易登山記録に 乾徳山 を掲載しました。
 12/18 古新聞ですが 簡易登山記録に 燕 岳 を掲載しました。
 12/1 古新聞ですが 簡易登山記録に 四阿山 を掲載しました。
 11/22 古新聞ですが 簡易登山記録に 焼 岳 を掲載しました。
 11/13 かなり古新聞ですが 簡易登山記録に 平ヶ岳 を掲載しました。
 10/20 古新聞ですが 簡易登山記録に 槍ヶ岳 を掲載しました。
 10/8 かなり古新聞ですが 簡易登山記録に 笠ヶ岳 を掲載しました。
 9/19 かなり古新聞ですが 簡易登山記録に 荒沢岳 を掲載しました。
 8/17 古新聞ですが 簡易登山記録に 美ヶ原 を掲載しました。
 8/10 古新聞ですが 簡易登山記録に 悪沢岳 を掲載しました。
 8/3 古新聞ですが 簡易登山記録に 大滝山 を掲載しました。
 7/19 古新聞ですが 簡易登山記録に 妙高山 を掲載しました。
 7/6 古新聞ですが 簡易登山記録に 越後駒ヶ岳 を掲載しました。
 6/22 古新聞ですが 簡易登山記録に 白馬岳 を掲載しました。
 6/8 古新聞ですが 簡易登山記録に 鳳凰山 を掲載しました。
 5/19 古新聞ですが 簡易登山記録に 女峰山 を掲載しました。
 5/6 古新聞ですが 簡易登山記録に 日留賀岳 を掲載しました。
 4/20 古新聞ですが 簡易登山記録に 甲武信ヶ岳 を掲載しました。
 3/30 今更ではありますが 簡易登山記録に 男体山 を掲載しました。
 1/29 簡易登山記録に 茶ノ木平 を掲載しました。
 2014/1/18 かなり古新聞ですが、簡易登山記録に 麦草岳 を掲載しました。    

このページはリンクフリーです。リンクする旨、メールにて知らせて戴ければなお嬉しく思います。

★ご意見・ご要望、お問い合わせは こ こ へお願いします。

© M.TAGAWA 1997 - 2016 All Rights Reserved.

記載されている会社名、製品名は各社の商標または登録商標です。