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●「もう誘拐なんてしない」● ★ |
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2008/02/23
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大学生の翔太郎がひょんなことから知り合ったのは、女子高生の絵里香。 狂言誘拐が幕を上げたと思ったら、姉の皐月がニセ札絡みの殺人事件に直面し、さらに後半思いもよらぬ殺人事件まで発生、という軽快なユーモア&ミステリ。 翔太郎、絵里香のみならず、組長の花園周五郎と皐月を始めとして、この花園組組員の面々がまたコミカル。思わず小林信彦「唐獅子株式会社」を頭に浮かべてしまいますが、同作ほど強烈なパロディ趣向はありません。 |
●「謎解きはディナーのあとで」● ★ 本屋大賞 |
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2012年10月
2011/02/27
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大ヒット・ベストセラーという評判ということで読んでみたのですが、左程のことはなかった、というのが率直な感想。 日本を代表する企業グループ「宝生グループ」総帥の一人娘である宝生麗子が主人公。その麗子、富豪令嬢であることを隠して国立署に勤務する女性刑事という設定。 富豪が刑事という設定は、古くは米国のTVドラマ「バークにまかせろ」があり、筒井康隆「富豪刑事」(TVドラマでは男性主人公を女性に変え深田恭子が好演)もありますし、刑事ではなく素人探偵ですが北村薫“覆面作家”シリーズがあるといった具合で、それ程珍しいものではありません。 ただし、それらの作品を読んだことがない方であれば、目新しい組み合わせによる軽快ユーモアミステリとして読み易く、手頃な面白さかもしれません。 殺人現場では靴をお脱ぎください/殺しのワインはいかがでしょう/綺麗な薔薇には殺意がございます/花嫁は密室の中でございます/二股にはお気をつけください/死者からの伝言をどうぞ |
●「謎解きはディナーのあとで2」● ★ |
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2011/12/09
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ベストセラー・ミステリの第2弾。 相変わらず、騒々しいミステリ短篇集です。 同じユーモラスなキャラクターによるミステリ短篇集ということで、つい北村薫“覆面作家”シリーズと比較してしまうのですが、何が違うのかなぁと考えてみたところ、ミステリとして美しくない、ということではないかと思いました。 本シリーズ、北川景子・櫻井翔主演でTVドラマ化されていますが、この騒々しさ、TVのコメディドラマには似合うようです。 アリバイをご所望でございますか/殺しの際は帽子をお忘れなく/殺意のパーティへようこそ/聖なる夜に密室はいかが/髪は殺人犯の命でございます/完全な密室などございません |