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公開鍵暗号（２）DES−暗号アルゴリズムの公開

DES=Data Encryption Standard（データ暗号規格、標準暗号とも呼ばれる）は、米国連邦政府機関の標準暗号方式です。IBMによって開発され、米国商務省標準局によって1977年に公開されました。

DES以前は、アルゴリズムに限らず暗号に関する何かを公開することは、それだけ解読の危険性が大きくなるとして極力避けられてきました。秘密の部分が多ければ多いほど安全と考えられていました。そのため暗号は、限られた利用者のための、どこか暗いイメージの黒魔術でした。

しかし、暗号アルゴリズムの設計者は信用できるでしょうか。たとえ正直な人であっても、設計されたアルゴリズムの論理的な安全性を誰が確認できるでしょうか？		 非公開すなわち無条件で、どんな立場の人からも信頼される設計者を期待できないなら、世界中で使われる暗号アルゴリズムは、公開される必要があるでしょう。

DESの場合は、加えて、アルゴリズムがあらゆる解読の試みに晒され、そしてそれに耐えてこそ安全だと考えて、積極的にアルゴリズムを公開しました。そのため、暗号は一般市民の健全な社会を守るための、明るいイメージの白魔術に変身できたのです。

いずれにせよ、設計者であっても解読できない暗号であるためには、「暗号鍵が秘密であれば暗号の安全性が保てる」暗号アルゴリズムでなければなりません。須く暗号はアルゴリズムが公開されても安全性が揺らがないようなものであって欲しいと思います。
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