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台北の寺院

 台湾も信仰が厚い国でしょう。寺院に行くと常に御利益を求め、またお祓いを受けに人々が集まっています。そんな人々の姿、寺院のたたずまいを求め、初日の午後に行天宮、孔子廟、そして保安宮と回りました。

行天宮 25 03 47.13N,121 32 00.96E

 行天宮は、3つの中で一番賑やかです。商売の神様が何で三国志の関羽雲張なのだろうという疑問はありますが、何かいつの間にかなってしまった。そして人がひっきりなしに来ては御利益を求めお線香をあげ、おみくじを引き、そして収驚というお祓いを受けています。特に収驚・・抜けた魂を取り戻す儀式・・を受ける人が列を成して待っているのが目立ちます。こららを執り行うのが青い法衣を着た女性たち。奥では同じ法衣を着た女性陣がお経を読んでいる(でしょう)。なかなかの雰囲気でした。

正面の門。1967年建立という新しいお寺です。
門の後ろ、参拝客を見る位置でこうしてお経を読んでいます。
この混雑。お供え、お線香と皆さんなかなか忙しい。
一部修理中でしたが、ご本尊の関羽雲張が見えました。確かにすごい髭だ。

孔子廟 25 04 22.28N,121 30 58.97E

 儒学の祖である孔子を奉ったことが起源である孔子廟は、中国各地や日本でも見ることが出来ます。そういえば東京の湯島聖堂も孔子廟になるのか。そしてこの台北の孔子廟は、当初1881年に建立されたのが、進駐した日本軍が取り壊してしまったとか。やっぱり日本も色々やっているじゃないですか。それを克服し、1939年に本殿が完成、その後も周辺の増築を重ね、現在の姿になったとか。境内は孔子を奉るだけあって、ストイックな空間という印象を非常に強く受ける場所でした。そして中にいる世話をしている(ボランティアという言葉が似合わない)おじいちゃんが、しっかり日本語で孔子を祀る8音(匏・・ひさご、土、木、革、石、金、絲、竹)をもとに、ここの祭典で使用する楽器が出来ているなど、色々説明してくれるのです。ありがとう。
 時々観光客は来るけれど、普段はとても静かな境内。夕日が傾いていく中、ここでぼんやりと時を過ごすのがとても贅沢だって気分になります。

大成殿。抑えめの気品ある建物でした。周囲の回廊に多くの儒学者や賢人が奉られています。 儀門。近くの女子校の生徒がバトントゥワラーならぬ銃のマーチングの練習に来ていました。この時は賑やかだった。
奉ってあるのは孔子の位牌です。だから寺院とはちょっと趣が違います。
天井は極彩色でした。何ていう造りなんだろう。

保安宮

 最後は保安宮。孔子廟から目と鼻の先にあります。福建省から移住してきた人たちが保生大帝を奉ったことに起源があるとの事。医学の神様らしいのですが、ここの印象は入り口の釜戸で疑似お札を燃やすという参拝方法です。お金を捧げるという事なんでしょうか。前に来た時にお参り方法を教わったのですが、何故にというのが判らない。でもこうして3カ所回ってみると、商売と学問と健康という、3つの願いが叶えられそうな気になってきます。
 以前来た時には改修工事の真っ最中でしたがそれもすっかり終わり、端正な境内に人々の祈りの強さを感じ取ったのでした。

大棟の反り方がこっち風の本院。躍動感がありますね。
随分暮れてきました。廻殿という回廊にあたるものです。ここにも他と同じように様々に奉られています。
こちらが保生大帝。前にいるのは子供か、信徒か・・分からない ちょっとお参りをしました。大きなお線香です。

寺院