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目次 100.1 はしがき(時代による観測精度の変遷) 100.2 放射影響の誤差 100.3 通風筒製作上の注意 100.4 用語の定義 100.5 放射影響の試験 100.6 通風部の作り方(4例) まとめ 参考文献
=これまでの試験結果のまとめ= (1)非通風式(自然通風式)、ヤング社製(クリマテック社CYG-41303)など3種類・・・ 日中微風時+5℃以上、シェルター高度の風速1.5m/sのとき+1.0~1.5℃ (2)農環研ルーチン観測用、プリード社製(東京)PVC-04・・・・日中+0.2~0.5℃ (3)ノースワン社製(札幌)KDC-A01-S001・・・・日中+0.15℃、 微風時の通風再循環で+0.4℃ (4)ヤング社製MODEL43502・・・・日中+0.2℃、多翼ファンの翼間隔が狭くゴミが付着し、 数か月以上の連続観測で通風速度が低下し誤差は+0.2℃以上となる (5)気象庁95型・・・・日中+0.3~0.4℃ (6)農環研開発NIAES-09S・・・・日中+0.3~0.4℃、微風時の通風再循環で+0.1℃ |
(a)通風筒吸気口の部材による加熱空気による影響 (b)通風筒壁面からの長波放射の影響 (c)地表面からの放射の直接的影響 (d)センサーの取付固定部からの伝導熱の影響 |
=外筒・内筒の部材が断熱材なら2重通風筒でよい= (1)排気の再循環防止 (2)気温計・湿度計の通風筒は別々に (3)吸気口部材の断面積を小さく、風上に部材なし (4)外筒・内筒間の通風速度を大に (5)吸気口はラッパ構造の流線型に (6)吸気口に直射光を入れない (7)センサーから見える地面の立体角を小さく(内筒の内径=25mmの場合、センサー 先端は内筒先端より100mm奥に) (8)ファンモータの種類に注意、通風筒に入れた時の通風速度が最適に (9)通風速度を過大にしない、大きすぎると降雨時に微水滴を吸引する、吸気口付近 での吸気速度=3~5m/sが最適 (10)分解掃除が容易に、数か月の連続使用でゴミや昆虫の卵など付着する |
=通風筒を手製する場合= データの吸い上げとデータ整理に必要なパソコンとT&R社のコミュニケーションポート (TR-50U2、標準価格=15,000円)がある場合、その他の必要な予算。 (1)気温センサーA級Pt1000オーム・・・16,500円 立山科学工業社製、3導線式、受感部直径=2.3mm、形式:MODS030-01-PT-02 (2)データロガー・・・標準価格=19,000円 T&D社製の小型データロガー「おんどとり」TR-55i-Pt(PtモジュールPTM-3010 付き (3)ファンモータ・・・3,610円 山洋電気製、低消費電力ファンSan Ace 80(9GA0812P6M001, 12V, 0.06A) (4)通風筒部品・・・2000円以下 合計予算(通風式気温計1台当たり)≒41,000円 表記のセンサー、データロガー、ファンモータを使用して設計通りに作った場合、放射影響 の誤差は0.05℃程度またはそれ以下であるが、これら以外を用い、設計を変えた場合の精度 は保証できない。 |
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