◆◆◆ 電脳PiCARO ◆◆◆ 第6弾記事

戦略カード


行動カードとして重要な役割を持つ戦略カードですが、イベントカードとして使用すると、多彩な展開を演出します。その多くは史実にのっとった内容であり、それを調べてみました。

NO.1 3RC「Corsica and Sardinia Revolt」(コルシカ・サルディニアの反乱)
NO.2 3RC「Sicilia Revolts」(シチリアの反乱)
NO.3 3RC「Numidia Revolt」(ヌミディアの反乱)
NO.4 3RC「Celtiberia Revolt」(ケルティベリアの反乱)


その名の通り反乱を起こしてそのエリアの相手のPCマーカーを全て取り去り、相手の支配を崩すカードです。ヌミディアの場合は、東西どちらかのみです。

コルシカ島とサルディニア島は古くから沿岸地域に入植がなされ、根拠地が築かれていました。制海権維持に重要な地域でもあり、ここの維持は重要視されていました。第一次ポエニ戦争後におきたカルタゴの傭兵の反乱のどさくさにサルディニア島はローマが奪っています。 しかし、地中海文明が及んでいたのはほんの沿岸部の一部のみであり、内陸部は支配が全く及んでいませんでした。これは相当時代が下るまで変わりません。

シチリアは、シラクサが寝返った際に動揺が起り、重要地域であったが為にマルケルスを送り込んで防いでいます。カルタゴと非常に近く、かつ制海権維持に非常に重要であったがため、もともとカルタゴとシラクサに支配されていたこの地域に反乱が起る可能性はあったのでしょう。

ヌミディアは今のチュニジアとアルジェリアの辺りにあり、地中海世界有数にして最強の騎兵の産地でした。カルタゴの同盟地域ではありましたが独立国でもあり、スキピオ・アフリカヌスが懐柔して一部成功したように、離反の可能性はありました。

ケルティベリアはスペインの内陸部であり、このケルティベリ族のみでなくスペイン自体をカルタゴは力で押え込んでいたが為に、絶えず反乱の可能性がありました。特に金で動く部族が多く、この地域の治めがたさは帝政期まで続きます。

NO.5 3RC「Native Guide」(現地人の案内)

山越えの移動を行う際に、山越えの消耗チェックの際にサイの目を−3できます。

ハンニバルのアルプス通過に際して、ふもとの部族は友好的で道案内をしてくれたらしいのですが、山中にはいると非常に攻撃的で、しばしば襲われています。その度に押しつぶしてきたハンニバルはその最後に偽りの降伏を道案内をしてきた部族と出くわしていますが、看破しています。
後にハスドルバルがアルプスを越えてきた時は、カルタゴ軍は通り過ぎるだけと言うことを知ってか、襲われずにいます。このカードは、山越えの障害のうちの沿道の部族の妨害を無効にする意味での−3と思われます。

NO.6 1C※「Marharbal’s Cavairy」(マルハルバルの騎兵)

このカードは、戦闘中に包囲のカードとして使用できます。攻撃の際に使用すれば、イニシアチブを相手に渡しません。

マルハルバルについてですが、紀元前218年のガリアでの、トレッビアの戦い時にその名がみえます。騎兵を率いていたようで、マゴーネに次ぐ副将格のようです。あまり詳しいことは他には分かりませんでした。
彼の指揮した騎兵隊の活躍で包囲に持っていくことか、彼が騎兵を率いてきたことを意味すると思われます。

NO.7&8 1RC※「Hostile Tribes」(部族の敵対)

遠ガリア、またはリグリアに侵入した軍、またはそこにいる軍は、5−6のコラムを使用して消耗しなければなりません。

スペインを出発してガリアの地に入ったハンニバルですが、時には買収したり、時には示威したり、時には迅速な行軍で渡河を成功させたりして通過していきます。しかし、敵対的な部族がいたことも確かで、ロワール渡河を妨害されたりしています。

NO.9 3RC「Philip V of Macedon −Allies with Carthage−」(マケドニアのフィリップ5世)

マケドニアがカルタゴと同盟します。その影響として、ローマは戦略カードを1枚ランダムに捨てます。カルタゴは以後の海上移動の際に海上戦闘のサイの目を−1できます。
一度マケドニアが参戦すると、以後はローマのみがイベントカードとして使用でき、その際、マケドニアの同盟は破棄されます。

前述の通り、マケドニアはローマに対して参戦しています。そのために一個軍団と50隻の船と一人の将をマケドニア対策にあてました。戦略カードを1枚失うのは、その対応に使用しなければならないから、と解釈するのでしょう。海上移動の−1修正も、同じく対マケドニア用にアドリア海に釘付けとなった海軍の分と思われます。

NO.10 2C「Macedonian Reinforcements」(マケドニアの援軍)

マケドニアが同盟している時のみ使用でき、カルタゴ軍は自軍支配下のイタイラかアフリカの港湾に2CUを置きます。

結局マケドニア自体は封じ込められたものの、マケドニア軍がカルタゴに援軍を送ることが可能であった時期がありました。しかし、その時期に使者が捕えられたりして、その機会は失われてしまいました。

NO.11 1RC「Balearic Slingers」(バレアレス諸島の投石兵)

バレアレス諸島を支配していれば、敵のCUの存在しない港湾スペースに1CUを置きます。

バレアレス諸島は、フェニキア人の航路の中継地点であり、カルタゴやマッシリア(マルセイユ)からスペインへの航路の中間にあたります。 投石兵が有名なのかは、分かりません。敵の港湾CUんも配置できるので、意外と貴重なカードです。

NO.12 2C「African Reinforcements」(アフリカの増援)

2戦力の象CUをカルタゴに置きます。カルタゴは合計で2個以上の象対を持つことはできません。

アフリカは象の産地でもあり、カルタゴ周辺から直接というわけにはいかなかったでしょうが、入手は比較的容易であったと思われます。ハンニバルの象がインド象かアフリカ象かの問題ですが、当時のカルタゴの硬貨からアフリカ象と断定されるようです。ただし、アフリカ象と同時にインド象をも連れていったとも考えられ、トレッッビアの会戦後に唯一生き残り、ハンニバルが乗ったといわれる象は、インド象であったようです。
ハンニバルが連れていった以外にも象は使用され、スペインのハスドルバルはイタリアへ侵入する際にも象を伴っています。また、マゴーネのジェノア上陸にも象が含まれており、イタリアのハンニバルにも若干ながら象隊が増援されています。また、一部の兵を残してアフリカへ帰還したハンニバルは、カルタゴから象隊を含む部隊と合流してザマの会戦に臨んでいます。

NO.13 2C「Bruttium Recruits」(ブルッティウム族の入隊者)
NO.14 2C「Ligurian Recruits」(リグリア族の入隊者)
NO.15 1RC「Iberian Recruits」(イベリア人の入隊者)
NO.16 2C「Gallic Recruits」(ガリア人の入隊者)

それぞれ、「ルカニア」「リグリア、近ガリア、又はエトルリア」「スペイン地方」「遠ガリア、又は近ガリア」にいる将軍に2CUを置きます。

ブルッティウム族は、ハンニバルが南伊に存在している間、常にハンニバルの味方としてあり続けました。ここから兵が補充されています。
リグリア族はジェノア辺りにおり、実際にマゴーネがジェノアへ上陸しています。ここから兵が補充されたかは不明です。
スペインのイベリア人は、カルタゴももちろん、スキピオ兄弟も史実上、味方に引き入れて軍勢としています。ただし、スキピオ兄弟は同盟国と認めることによって、同盟国として参戦を義務つけるやり方を取ったが為に、未だ未開のこの地の部族は多く買収され寝返るようになりました。
ガリア人はローマの侵攻にあっており、親カルタゴ側であり、実際に騎兵を含むガリア兵が加わっています。

NO.17 1RC「Surprise Sortie」(篭城軍の奇襲)

どこか1ヶ個所の1攻城ポイントを取り除きます。

実例は、あげるとしたならば、シラクサ攻城戦などでしょう。

NO.18 2RC「Trator in Tarentum」(タランティウム城内の内応)

タランティウム攻城の作戦カードとしてこのカードを使用すると、無条件に自軍支配に変えることができ、篭城していた敵CUを除去します。

ターラントは、特に重要な天然の良港であったがために、ローマの支配下に入っても他のカプアなどと異なり自治を許されずにローマの直接統治となった都市でした。そのため、不満分子が存在しており、ハンニバルの奇計とともに内応者が城門を開けてカルタゴの支配下に入ります。

NO.19 1RC「Senate −Dismisses Proconsul−」(元老院 −前執政官の解任−)

ローマの前執政官を、スキピオ・アフリカヌス以外の他のローマの将軍と交換します。

元老院は前述の通り、隠然とした力を持っており、その介入は多く見られています。例えば執政官の任地などは市民集会で決定するのですが、元老院が討議してそれを承認する形がほとんどでした。また、前執政官などの決定などんも当然大きな力を持っていました。

NO.20 1RC※「Spy in Enemy Camp」(敵陣営内の密偵)

いずれかの戦闘時に、相手のBCの半分をランダムで表にできます。

NO.21 2R「Mercenaries Desert」(傭兵の逃亡)

カルタゴ軍は全ての軍隊について、城塞都市以外にいるものは全て消耗を行わなければなりません。ただし、将軍の戦闘値以下をサイの目でだせば、その軍は消耗から免れます。

カルタゴが前述の通り、傭兵制でした。傭兵の常として、常に買収による裏切りや離反は多くありました。ローマの市民兵は逆に敗れても必ずローマへ戻ったといいます。しかし、ハンニバルの兵はその個人的魅力からか、脱落はほとんど見られなかったそうです。戦闘値以下で免れるのは、それを意味しているのでしょう。

NO.22 1C「Mutin’s Numidians」(ムティンのヌミディア隊)

1CUをシチリアの非城塞都市のスペースに置きます。その場所がローマ支配であったならば、裏返します。

シラクサがカルタゴ側に裏切った後、マルケルスはシラクサへの力押しの愚を悟り、陸海の封鎖策にでました。そこで、シラクサへ送られるべき軍は、シラクサへ近寄れずにアグリジェントに上陸しています。歩兵2万5千に3千の騎兵加わっていました。しかし、マルケルス自身がこれにあたり、打ち破られています。

NO.23 3R「Numidian Ally」(ヌミディアとの同盟)

東ヌミディアに3個のローマPCを置きます。その場所にカルタゴPCが含まれている場合、裏返します。

前述の通り、東ヌミディアの王マッシニッサは甥を釈放され、ローマへのとの同盟を打診されます。一方の西ヌミディア王シファチェにも打診していたのですが、こちらは成りませんでした。
マッシニッサ王子はシファチェによって国を失い、身一つでスキピオ・アフリカヌスの元へ身を寄せますが、後にマッシニッサは国を取り戻し、ヌミディア騎兵をアフリカヌスに提供することになります。

NO.24 3C「The Beauthiful SOPHONISBA seduces a Numidian King」(美女ソフォニズバがヌミディア王をたぶらかす)

東ヌミディア、または西ヌミディアのどちらかの、ローマCUを含まない3スペースにカルタゴPCを置きます。ローマPCが既にあれば、裏返します。

前述の通り、ヌミディア王シファチェはローマに懐柔されそうになりますが、カルタゴはマッシニッサ王子との婚約を破棄して、絶世の美女ソフォニズバをシファテェ王に嫁がせ、繋ぎ止めています。

NO.25 2C「Capua −Sides with Carthage」(カプアがカルタゴに味方する)

カルタゴが3個所以上のイタリアの地域を支配していたならば、カプアをカルタゴ側にします。以後は取り除きます。

カプアは中南部イタリアの最重要都市であり、街道が交差する要衝でした。カンネでローマが大敗するや、ローマ連合から離脱しました。シラクサ以外にはカプアのみが都市では離反しています。

NO.26 3C「Syracuse Allies with Carthage」(シラクサがカルタゴと同盟する)

カルタゴ側は、シラクサを支配下に置けます、そこにいるローマCUは除去されます。シラクサを支配している間は、海上移動に−1の修正を加えます。以後は取り除きます。

シラクサも前述の通り、ローマ連合から離反しています。シラクサは南伊というよりむしろ、地中海規模の要衝で、マルケルスが苦戦の後に陥落させています。
海上移動の−1は制海権維持のために非常に重要な港湾であったということと、海上封鎖を行い、それに多くの船舶をさいたということによるものでしょう。

NO.27 2C「I have come into Italy,not to fight Italians,but to firht for the liberty of the Itarians against Rome −Hannnibal−」(我はイタリア人と戦いに来たのでなく、ローマに敵対するイタリア人の自由のために戦いにイタリアへ来たのだ)

ハンニバルがイタリアにいるならば、2個のローマCUを含まないローマPCをカルタゴPCに変換できます。

ハンニバルはローマ市を攻城しに侵入してきたのでなく、ローマ連合の解体と、カルタゴ領外での戦闘を行うためにイタリアへ陸路侵入してきました。その最初から、イタリア人の自由を掲げています。これに対し、都市では離反はほとんどでませんでしたが、ブルッティ族などがハンニバルに呼応してローマに敵対しています。
ハンニバルの占領下のイタリアでは、限定的ながら、民主的な政策が行われたとされますが、実際はやはり軍政であったようです。

NO.28 2C「Hannnibal charms Italy」(ハンニバルがその寛容さと賢明さでイタリアでの支持を得る)

このカードをハンニバルの行動カードとして使用すると、イタリア内のローマCUを含まない非城塞ローマPCを、ハンニバルが通過、移動を終了させた場所全てのスペースで取り除きます。

実際にはハンニバルはなかなかイタリア内でローマ連合を崩すことはできませんでしたが、いくつかでは階級や人種の争いなどに乗じて部分的な支持を得ています。
このカードは、ハンニバルの狙いが当ったら、ということを想定しているのだと思われます。

NO.29 2C「Carthaginian Naval Victory」(カルタゴ海軍の勝利)

その年の以後のカルタゴの海上移動には全て−1の修正がつきます。ローマは大小戦役カードでしか海上移動を行えません。

実際には劣勢のカルタゴ海軍は非常に不活発で、イタリアのハンニバルに継続的な支援がなかなか行えなかったのですが、海軍が勝利することもなかったとはいいきれません。それを想定しているのでしょう。一時的な船舶の喪失によって、ローマの海上移動が限定されます。

NO.30 3C「Carthaginian Siege Train」(カルタゴの攻城兵器)

いずれかのカルタゴの将軍に攻城兵器マーカを置きます。以後、その将軍は攻城の際にカルタゴ軍による−1の修正を無視できます。

海洋国家であるカルタゴ軍は、攻城の経験もローマに劣り、かつ陸路で山越えをした為に大型の攻城兵器を所持しませんでした。このカードは、カルタゴが攻城兵器を手に入れたら、という想定でしょう。

NO.31 1RC※「Spanish Allies Desert」(スペインの同盟部族の離反)

スペイン地方での戦闘で、相手側はスペインの地域支配による同盟軍の分のBCを一切受け取れません。

スペインの諸族は前述の通り、容易に裏切っています。

NO.32 1RC「Numidian Allies Desert」(ヌミディアの同盟国の離反)

アフリカでの戦闘で、相手側はヌミディアの同盟軍によるBCカードを一切受け取れません。

ヌミディアも傭兵として雇われていたため、買収や情勢の不利などで中立となり得ます。現にスキピオ・アフリカヌスに奇襲されたヌミディア王シファテェは本国へ逃げ戻り、以後容易にカルタゴの為に出兵しませんでした。

NO.33&34 3RC「Major Campaign」(大規模作戦)

3人の将軍を10CUまでとともに移動できます。

NO.35&36 3RC「Diplomacy」(外交交渉)

敵の非城塞、非部族PCを一ヶ所、自分のPCに変換できます。

NO.36〜40 3RC「Minor Campaign」(小規模作戦)

二人の将軍を10CUまでとともに移動できます。

NO.41 1RC※「Bad weather−Poor weather slows movement−」(悪天候)

相手の移動の終了後にこのカードを出すと、その将軍は2スペース目までにもどされます。

ハンニバルがガリアを手なづけて南下し、アペニン山脈を越えましたが、有名なトランジメーノ湖畔の戦闘の少し前に悪天候でその機動を大いに阻まれています。

NO.42 1R※「Elephant Fright −Elephant are frightened back into Carthaginian line−」(象の恐慌)

戦闘の際にカルタゴ軍が象を使った時に、象の効果を打ち消し、かつカルタゴ軍は2枚のBCを失います。

象は元来がおとなしく非戦闘的で、調教も困難な上に戦場では扱いにくいものでした。現にハスドルバルが増援としてイタリアへ侵入してネロと対戦した時、象は恐慌を起こしてカルタゴ軍に突っ込み、耳の後ろを針でついて殺す必要があったといいます。

NO.43 3R「Two Legions of Slaves Raised −The Volones−」(二個奴隷軍団の招集を提案)

カルタゴが三ヶ所以上の地域をイタリア内で支配していれば、4CUをラティウムで受け取ります。

前述の通りグラックスが指揮をして大いにハンニバル戦で活躍しますが、後に指揮官が騙し討ちに遭うと、解散してしまっています。

NO.44 2R「Allied Auxiliaries」(同盟都市からの援助)
NO.45 2R「Allied Auxiliaries」(同盟都市からの援助)
NO.46 3R「Allied Auxiliaries」(同盟都市からの援助)
NO.47 3R「Allied Auxiliaries」(同盟都市からの援助)
NO.48 1R「Allied Auxiliaries」(同盟都市からの援助)


それぞれ「アプリア」「エトルリア」「サムニウム」「ルカニア」「カンパニア」を支配していれば、イタリア内のいずれかの将軍に2CUを置きます。

実際に同盟諸国からの兵力負担は忠実に行われており、中期に一時、限界に達して追加の人員供出を断った都市もいくつかでましたが、逆にナポリのように軍資金を送ってきた都市もありました。カンパニアのカードが行動カードとして使用すると1でしかないはそのせいでしょう。
逆に、ルカニアやサムニウムのようにローマ連合に容易に加わらずに、また離反した地方から援助を受けるのは3の行動カードを犠牲にしなければなりません。

NO.49 1RC「Opposing Fleet Breaks Siege」(海軍による被包囲の解放)

一つの港湾の都市の攻城ポイントを全て取り除きます。

NO.50 3C「Adriatic Pirates」(アドリア海の海賊)

このカードを行動カードとして使用すると、将軍と3CU以下の軍をブルンディシウム、クロトン、タランティウムから乗船、またはそこに下船する場合、海上戦闘を行わずに無条件で海輸できます。

ローマはアドリア海のダルマチア地方(現ユーゴスラビア、クロアチア、アルバニアなど)を根拠地とする海賊を根絶するために、その地方の要地を多く占領しており、当然海賊は反ローマでした。そのため、海賊がカルタゴに協力することを想定したのでしょう。
なお、ダルマチア地方の占拠がマケドニアの参戦の大きな要因でした。

NO.51 2RC「Epidemic」(疫病)

相手の一つの軍を指定して、消耗判定を行わせます。

NO.52 2RC「Pestilence −Disease spreads though encampment−」(ペスト)

現在、都市を攻囲中の軍は消耗判定を+1のサイの目修正を加えて行います。

NO.53 1RC「Tribal Resistance −Tribe conducts guerrilla warfare against invaders−」(部族の抵抗)

いずれか1つの部族の征服ポイントを全て取り除きます。

NO.54 2RC「Treachery within City」(都市内の内応者)

このカードを使用して攻城を行うと、二回サイコロを振って、双方の結果を適用できます。

NO.55 3RC「Messenger Intercepted」(伝令を捕える)

相手の戦略カードを一枚引き、自分の手札加えます。

相手陣営の使者を捕えると、相手の統一行動を封じ、かつそれに迅速に対応できます。マケドニアからの使者がローマに捕えられ、おかげで有効な行動が取れませんでした。ハスドルバルはその使者がローマに捕まり、ネロの独断による救援で迎撃され、敗れています。

NO.56 2RC「Grain shortage」(小麦の不足)

シチリアを支配していると、、イタリア内の非城塞ローマPCを取り除きます。

第一次ポエニ戦争以来、シチリアは現在にいたるまで穀倉地帯であり続けます。当時、シチリアの小麦でローマ近辺の小麦農は大打撃を受けて転作し、以後はローマの小麦需要の多くをシチリアがまかないました。そのために、マルケルスに防がれたもののシチリアが奪われていたら小麦は大いに不足したことは考えられます。

NO.57 1R「Hannno Counsels Carthage 」(ハンノがカルタゴに進言する)

戦略カードが切られるまで、カルタゴのCUはアフリカを離れることができません。

ハンノは対外派のハンニバルのバルカ一門と対する国内派の総帥でした。ハンニバルの侵攻には反対しており、カンネの大勝後にも浮かれずに冷静に戦局を見通していました。

NO.58 1C「Cato Cousels Rome」(カトーがローマに進言する)

戦略カードが切られるまで、アフリカへ移動することができません。すでにアフリカにあるローマのCUには影響はありません。

ハンニバル戦争の後半から政界に進出したカトーは、スキピオ・アフリカヌスのコルネリウス一門に対抗する論客でした。スキピオ・アフリカヌスはハンニバルがイタリアでしたことをローマがアフリカでやらねばならない、というアフリカ侵攻論者でした。これに反対する者も多く、筆頭は重鎮ファビウス・マクシミウスです。カトーが反スキピオとして、アフリカ侵攻論を論破し、またこれ以上の支援の維持を取り消させることを想定しているのでしょう。
現に会計監査間としてアフリカでのスキピオ・アフリカヌスを告発していますが、この時はさすがに戦勝でうやむやになっています。

このカードが出ている間のローマを寡頭制ならぬカトー制ローマと呼び習わすのは有名です。

NO.59 1RC※「Ally Deserts」(同盟軍の裏切り)

戦闘中に同盟軍が裏切り相手につきます。そのため、自分のBCカードを一枚引いて相手の手札に加えます。

前執政官プブリウス・スキピオはスペインで同盟軍の脱走にあい、それを追ううちにマッシニッサのヌミディア軍と遭遇して戦死してしまいます。

NO.60 1RC※「Storms at Sea」(海上での嵐)

相手の側が海上移動をした際に、その軍を+2のサイの目修正をつけて消耗させます。

第一次ポエニ戦争では、シチリア島周辺で三度も大嵐にあい、その度に壊滅的な損害を出しています。

NO.61 1RC「Force March」(強行軍)
NO.62 2RC「Force March」(強行軍)
NO.63 3RC「Force March」(強行軍)


戦略カードとして使用すると、6スペースまで移動できます。

NO.64 2RC「Truce」(休戦)

両軍は共に相手のCUまたはPCマーカーがあるスペースに侵入ができません。戦略カードをイベントとして使用すると、休戦は終了します。このカードが出されたら、戦略カードはターンの最後に切られます。

当時はさまざまな交渉を行っている間は休戦状態となり、戦闘は行われませんでした。ネロはハスドルバルに偽りの講和を持ち掛けられて休戦状態に入り、その間に逃げられてしまっています。また、スキピオ・アフリカヌスがヌミディアでギスコーネとヌミディア王シファチェを破った後にカルタゴ側から講和が打診され、その間にハンニバル、マゴーネが本国へ帰還しています。


ポエニ戦争の概略  部将(執政官)とその他の人物  都市・町について

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