( 1997/8/11 撮影 at ツグリキン・シレ、モンゴル )
食事のあとは風の緩くなった
ゲルの外に椅子を出して、景色をみながら今日の反省会(雑談)。
外はまだ明るい。ここは緯度が高いし時刻設定が夏時間となっているので、
21:00 頃に日没となる。
地平線、という言葉がまさにふさわしく、見渡す限りまっ平ら。
西の彼方にわずか盛り上がっているアルツ山の陰に
陽は落ちてゆくので、その最後の瞬間、光は真横から射し、
影はどこまでもどこまでも長く伸びてゆく(写真)。
僕らは影を映して「足長おじさんだぁ」などと言ってふざけている。
陽が沈むと、今度は薄曇りの西の空に、オレンジから紫色への
グラデーションが反射して、鮮やかな夕焼けが広がる。
見上げると、雲を透かして月はぼんやりと光り、にじんでいる。
やがて暗くなっても星は見えてこないので、皆ゲルに入り、
ベッドの上の寝袋にガサゴソともぐりこんで眠りについた。
(Wさんだけはゲルの外で地べたに寝袋をひいて寝ていた。)
僕はそのあとも少しの間、電池式のライトとロウソクの明かりで
日記を書いている。ゲルは妙な静寂に包まれている。
ノートの上に小虫が集まってきて書きにくいが、
書き終えて 23:00 くらいに寝る。
おやすみなさい。
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T.Minewaki / minew@post.email.ne.jp