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OSSAN'S INC

コーナートップヘ

2005/6/24

似てねぇ・・・

萌えよ増やせよ

世界のシステムが改められ、我々の生活が一変すれば、価値観も一変する。
愛情もまた然り。

映画「イノセンス」の製作にあたって、監督の押井守氏がこんな談を述べ、また本編の冒頭にも同様の意味の引用文が
添えられておりました。
ネットの渦に住処を求め、実体があるともないともつかない女性・草薙素子と、これまた生身の体はほとんど無いと言っ
ていい主人公・バトーの、異質な愛の形を描いた物語であります。

実体のないものに愛情を抱く」とは、まさに萌えの本質そのものであったりしますが、それを「価値観の変化」というだけ
で容認していいものかという疑念が湧きます。
露骨な言い方をすれば、素子とバトーの関係からは、
子孫の繁栄が望めないからであります。

現在出生率の低下が深刻さを増しています。そのままいくと、日本人はやがていなくなるのだとか。
萌え文化の広がりが、それを助長しているとは思いたくないものであります。
萌えは萌えとしての分別を弁える、あるいは現実(実体)への足掛かりとする、そういう姿勢を保たなければ、と思う今日
この頃です。

とはいえ、これも現代の価値観での話。
いずれ未来の価値観による子孫繁栄の道が開け、素子とバトーのような関係をも容認できてしまう、そんな世界が訪れ
るのかも知れません。