ふと思い出した時に書いている ページです。 |
確か高校1年生の時だったと思う。その日は、朝から雰囲気がなんか暗かった。教室中の女の子がうつむいていたからだ。ただならぬその光景に、僕はそっと隣の女子に理由を聞いてみた。
「カッちゃんが・・・、和也が、死んじゃったの。」
どこのクラスのやつだ? えっ、上杉和也? 知らねえぞ、そんなやつ。双子の弟? 双子の兄貴ならこのクラスにいるけど(これホント)。えっ、サンデー? 漫画?・・・
もう皆さんはおわかりでしょう。その日は少年サンデーの発売日で、当時掲載されていた人気漫画「タッチ」の登場人物が、その回に死んでしまったのです。あの日の教室の雰囲気は本当に異常で、今でもよく覚えています。そして僕もあの日からタッチを読むようになり、隣の女子とも話しが合うようになって、淡い恋心が芽生えたりしたもんでした。
こんなことをふと思い出したのも、この間、男の子の双子のパパになったからなんです。あの日のことを思い出して、漫画の中の出来事とはいえ、今度は親の立場で悲しくなってしまいました。ちなみに、家の近くで最近女の子が産まれたという話は、とんと聞きません。残念ながら・・・