エディンバラの街を歩いていると、そこらじゅうにタータンチェックの商品を並べた土産物屋さんがあって、たいてい「この苗字の人のクラン(部族)タータンはこれです」とわかるようになっています。 アメリカから来たルーツ探しの観光客なんかは面白がって自分の姓のタータンを買って帰ったりするわけですね。なかにはキルトを作って帰る人もいるみたいですが、果たしてそれを帰国してから着られるのかどうかは疑問。買って帰るのはちょっと、という人のためにキルトの正装をした姿を写真に撮ってくれるというサービスもありました。Tシャツ・短パンのおっさんが、着替えるとそれなりにかっこよく見えるのはさすがです。 ![]() もうひとつ気になったのは自分が生まれついたクランのタータンが気に入らなかったらどうするんだろう、ということ。現地で会ったスコットランド人女性に聞いてみたら、父方のタータンが気に入らなかったら母方のを使ってもいいし、それもいやなら従兄弟とか叔父叔母のでもOKと言ってました。ちなみに彼女は父方のも母方のも大嫌いなんでそうです。ふだんそれほど着ることはないからあまり困らないみたい。貴族とか上流階級の場合はそうもいかないんでしょうが、庶民はそれほど深刻に考えなくてもいいみたいです。 ![]() でも、「ブレイヴ・ハート」のウォレス Wallace や「ロブ・ロイ」のマクレガー MacGregor はいくつかある柄のどれも映画で着られていたものと違う。で、もう少し詳しく出ている サイト を探してみたら、今度は詳しすぎてわけわかんなくなっちゃいました。 クランやファミリーのタータンのほかに、ドレス・タータン(正装用)やハンティング・タータン(狩猟用)、チーフ・タータン(クランの首領用)などなどあって、色や柄が違ってくるようなんですよね。ハンティング・タータンは野外で狩猟するときに目立たないよう明るい色を使わないらしい。本来のクラン・タータンの赤を茶色で置き換えたりというように。「ブレイヴ・ハート」や「ロブ・ロイ」のはハンティング・タータンなのかもしれません。写真のマクレガーのタータンの赤を茶色に青を灰色にすれば同じようなパターンですよね。でも、ウォレスのほうはお手上げ。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() あちこち探していたら面白いサイトを見つけてしまいました。勇気を出してキルトを着よう!という趣旨のサイトのようですが、その中の 「キルトをはいた有名人男性の写真集」、すごく楽しいです。みんながみんなスコットランド人というわけでもないようですが、似合ってますよね。 ![]() ジェラルドが着てるのはクラン・タータンのキルトではありませんが、エディンバラの街では「現代のファッションにマッチするキルトを作ります」という店もいくつかありましたので、そういうのもありなんですね。アラン・リックマンはなんだか凄いです。 |