WALKING IN TUNISIA


番 外 編

国後2週間くらいして「営業からのご連絡」が来た。


(前略)

 さて、今回ご参加いただいたツアーの、チュニスからパリへの利用を予定しておりましたエールフランス航空の航空便の復路が予約超過状態を起こしたため、やむなく、他都市の経由便でご案内し、また、ネフタの宿泊ホテルが予約超過を起こしたことにつきましては、皆様にご迷惑をお掛けし誠に申し訳ございませんでした。

 年末年始は、ご存じの通りピークシーズンであり、この時期の旅行手配は弊社でも特に慎重に行い、航空座席の確保も昨年の夏前から始めておりました。通常のツアーでも、弊社では、皆様のご出発前に、円滑にツアーを実施するため、観光や航空座席並びに宿泊ホテル等についての最終的な再確認を行い万全を期しておりましたが。が、結果的には、急遽皆様に、変更をお願いしたことになり甚だ申し訳なく思っております。

 当初より本ツアーでは、エールフランス航空をご利用いただく予定で手配を進めており、予定便の座席をツアーの人数分確保しておりました。ところが、皆様のご出発間際に搭乗予定航空便の予約超過状態が発生している旨の連絡が入りました。弊社では、エールフランス航空に対し厳重な抗議と共に、話し合いを何度か持ち、事態を回避すべく努力して参りました。一方、その時点で、万一の事態を回避しておくため、まだ空席があり座席の確保ができると判明した、復路のウイーン、アムステルダム経由便の航空座席を、とりあえず確保いたしましてご出発前までに、旅のしおりに記載された利用予定便にてご案内をすべく更に交渉を重ねました。しかし、クリスマス休暇や年末年始休暇のため エールフランス航空の社員が休暇に入ってしまうため思うように進展せず、更に予約超過もまったく解消されておりませんでした。そこで、チュニス・パリ間の直行便の航空座席の再確保の話し合いだけではなく、なるべく観光に食い込まないような他の都市経由の航空便の確保を始めたものの、例年でも、年末年始の時期は、チュニジアから出稼ぎに出ていた同国人が帰省し、また、避寒のためフランスや他のヨーロッパ・アメリカ諸国からの観光客で定期便が満席どころか、恒常的に予約超過を起こしているのが実情です。更に、機中泊を避けるための、他都市経由の航空便の航空座席の確保に関しましても同様の状態であり、最終的に確保しておりました経由便にてご案内をさせていただく他な いと判断し変更のご案内を申し上げました。

 また、ネフタの宿泊ホテルにつきましては、年末は、年に一度のチュニジアの砂漠祭りであるサハラ・フェスティバルが行われ、滞在する観光客に効率よく宿泊してもらおうとベッドが多い部屋をご用意してしまったことが現地にて発覚いたしました。弊社でも、ホテルから、部屋を弊社からの要求分確保している旨確約が入っておりました。市内には設備もある程度整い、皆様にゆっくりご宿泊頂ける3つ星から4つ星のホテルが、観光地の規模に比べ非常に少なく、他の都市での宿泊を余儀なくされたグループもかなりございましたが、ホテルと交渉を行った結果、何とか同ホテルにご宿泊頂くことができたという次第です。弊社でも、ネフタのホテルでの予約超過状態は、まったく予期しなか った事とはいえ、誠に申し訳なく思っております。

 弊社と致しましても、航空便の変更と宿泊ホテルの予約超過は、突然の事で非常に遺憾に感じており、改めまして深くお詫びを申し上げます。今後、同じような事を繰り返さぬよう、社員一同さらに努力し研鑽を重ねてまいる所存でおりますので、何卒、平に、ご容赦頂きたくお願い申し上げます。つきましては、9日目がパリの宿泊から、機中泊になったために、宿泊が1泊減った分のご返金を申し上げたいと存じます。ホテルの宿泊代金は、お1人様当たり1泊7千円と、10日目の朝食代1千5百円になります。しかし、弊社のお詫びの気持ちと致しまして、お1人様につき2万円をお返しさせていただきたいと存じますので、ご笑納いただければ幸いです。また、ネフタでホテルに3〜4名 様でご宿泊頂いた事につきましては、実際には宿泊料金等の差額が生じないのですが、お1人様につき2千円を合わせてご返金申し上げたいと存じます。

 皆様には大変お手数をお掛け致しますが、返金の振込口座を弊社営業部に、1月28日までにご連絡いただきたくお願い申し上げます。

 これに懲りずに、今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。(改行位置原文ママ)



帰りの強行軍で悪化した風邪は、仕事が始まってからも一向におさまらず、どんどんひどくなっていった。おまけに咳をするたびに肋骨が痛む。我慢できなくなって医者に行った。

「これは・・・肺炎になってるよ。会社なんか行っちゃだめだよ。紹介状を書いてあげるから、病院に行って精密検査をしてきなさい」

会社に行くなと言われたって・・・うれしいけど困る。

仕事の合間に病院に通い、山のようなレントゲンを撮り、両腕から血を抜かれ、液体入りの紙コップを持って長い廊下を歩かされたあげく、最終的に咳が抜けたのは2月なかばであった。


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