Die Tuba 訪問記

楽器選定の感想

サンクト=ペテルブルグ製のテューバは、楽器の「鳴り」に関しては、品質が比較的安定していて、「ひどい外れ」はないように思いました。そして、中には「大当たり」があるのです。私の選定基準は、まず音質、次に音程、鳴らし易さ。私が選んだ中には、19本中4本「大当たり」と言って良い楽器がありました。この4本を選ぶのに1時間以上かけました。

この4本からは、相当じっくり選びました。どれも、非常に良くなる楽器でした。最終的に選んだ楽器は、特にハイトーンが、ダブルハイBbまで、嘘のように良く鳴ります。まるで私の技術が向上したみたいで、気持ちいいですね。

これらの楽器は、全般的な傾向として、第5倍音のDの音程は悪くないのですが、これに1番管を押したCはやや低めの楽器が多かったです。あと、鳴る楽器は、物凄く鳴る。それほど鳴るのではない楽器は、値段からすればお買い得、といったところ。ビビリの出る楽器もいくつかあり、これらは皆、ビビリさえなければとてつもなく良く鳴る楽器でした。そういう傾向って一般的なのでしょうか?私の経験では、「良く鳴る、でもビビリが出る」という楽器の半田付けを直してビビリを出なくすると、あんまり鳴らない楽器になっちゃったことがありました。そのときは、音程のクセもすごく変わったな。

というわけで、サンクト=ペテルブルグ製の楽器の購入に興味を持たれた方は、ぜひDie Tuba現地を訪問することをお勧めします。ドイツはビールがおいしいし、折角訪問したのに満足行く楽器が選べなかったときは、もともとご縁がなかったということで、現物を触りもせずに見切り発車的に購入しないで良かった、ということにもなると思います。いずれにせよ、悪い経験にはならないことでしょう。


ケースとマウスピース | [index] | 個人輸入について