時効待ちのネタ:パーティン・ノモグラム
先週の日曜は休日急患診療所の最後の勤務でした。
「今日は急性上気道炎の患者さんと嘔吐下痢症の患者さんがほとんどで、入院施設に紹介しなければいけない患者さんはいらっしゃいませんでした。」
とは当日には書けません。私が重症患者さんを見落としているかもしれませんから。ブログネタにも時効待ちみたいなのがあると思います。
先日の「
前立腺癌勉強会」については、当日にはあまり書いていませんでした。あの日は都筑区の泌尿器科医が勤務医・開業医を問わず集まる会。
といっても、都筑区に泌尿器科専門医はそんなにいません。ですから、誰が一緒に勉強会&懇親会したかは分かる人には分かるわけです。
勤務医の先生達は手術を終わらせてから、勉強会に駆けつけてくださったので、あの日に手術を受けられた患者さんに術後トラブルがなかったことを確認してからでないと、勤務医の先生達に迷惑をかけるかも、などと思い、その日には詳しく書けないわけです。
アクセス数が200以上になってくるとどなたの目に触れているかわかりません。センター南のお母さん達の間で話題になっているという話も、2方面から聞きましたからそうみたいです。
前立腺癌勉強会では、最新のパーティン・ノモグラムについて教授が講義してくださいました。
術前の
PSA・
臨床病期・
グリーソンスコアから
前立腺全摘で根治できる確率を求める表が最近バージョンアップされたので、その件について説明していただきました。
グリーソンスコアが上がるにしたがい根治できる確率は下がるはずで、これまではそうでしたが、今回はグリーソンスコア7よりもグリーソンスコア8のほうが根治度が良くなっています。
そのことをパーティンらは、グリーソンスコア8だと前立腺全摘を行う事に慎重になり、グリーソンスコア8の患者さんで前立腺全摘を受けたのは選ばれた症例だけになった結果だと、説明しているそうです。
多変量解析と言うのはそういう要素を排除するための統計手法のはずなんですが、人為的作為で母集団があまりにも偏ってしまうとそういうことも起こるんでしょうかね。
懇親会では、私も関係した患者さんが今は
ゾメタを併用していると言った情報を聞かせていただけました。診療情報提供書は、紹介の直後1回しか来ない事が多いんです。
2008年3月2日