









脳卒中はどうして起こるか 










脳卒中の種類 













脳卒中の卒中とは、「急に起こり、運動麻痺があり意識障害がある」の三点を含むもので、病
名ではなく症状を表しています。
脳卒中を起こす疾患としては、七頁の図のように大きくわけて、脳の血管が破れて出血する
頭蓋内出血と、脳の血管がつまる脳梗塞とがあります。
頭蓋内出血には、文字通り脳の血管が破れて出血する脳出血と、脳を包んでいる蜘蛛膜と
脳の間にある血管が出血する蜘蛛膜下出血とがあります。
脳梗塞には、脳の血管が血液のかたまりで徐々につまっていく脳血栓と、心臓弁膜症や心
筋梗塞等によってできた血液のかたまりが流れだし、それが脳の血管につまる脳梗塞とがあり
ます。












日本型の脳卒中は栄養障害と高血圧が原因 












日本人に多く見られる脳卒中のタイプは、脳の真ん中にある枝葉のような細かい血管が破壊
されて起こるのを特徴としています。
栄養状態の悪い人の血管あh弾力性がなく、そのうえ高血圧状態が続いたりすると、血管の
内壁は傷ついて、破れやすくなったり、血液の成分等がたまってつまりやすくなったりします。
この状態が長く続くと、血管の傷みの激しいところから、血液の成分がにじみだしていく動脈壊
死を起こし、そこが破れれば脳出血、血栓がができて血管がつまれば脳梗塞になり、脳細胞が
破壊されます。
破壊された領域が身体機能なら寝たきりに、精神機能の領域なら痴呆ということになります。
これが日本人に多いタイプの脳卒中です。食生活の欧米化により、減少傾向にあるといわれ
ていますが、お年寄りの場合は、まだまだこのタイプの脳卒中が多数を占めています。











後遺症を引き起こさない欧米型脳卒中 












これに対して欧米人に多くみられる脳卒中は、首にある頸動脈に血栓ができる脳梗塞が
がほとんどで、発作が起こると、たいていのの場合死亡しますが、発作直後に手術をして血栓
を除去できれば、完治することもあります。死亡か完治かのどちらかで、寝たきりや痴呆状態
を引き起こすことはほとんどありません。
これは、高血圧主導型脳卒中とコレステロール主導型脳卒中の違いによるもので、食生活
の違いが大きく影響しています。















脳卒中を引き起こす食生活 















寝たきりや痴呆状態を引き起こす日本型の脳卒中は、高血圧主導型と言われるように、高
血圧が大きな原因となっています。しかし、ただ単に血圧が高いというだけでは、脳卒中は起
きません。もう一つの大きな原因である栄養障害、特に動物性蛋白質の不足による血管の傷
みに高血圧が重なって、脳卒中が引き起こされます。
高血圧は塩分過剰の食生活に起因していますが、注意しなければならないのが、動脈硬化
を恐れるあまり肉類等の動物性食品を控えたりすることです。コレステロールが動脈硬化の促
進因子であることは定説となっていますが、コレステロールを気にしなければならないほど、日
本人、特にお年寄りは肉類を食べ過ぎてはいません。むしろ肉類を控え過ぎている食生活が
脳卒中を招いているといえます。












誤解されているコレステロール 













コレステロールは、動脈硬化を引き起こす元凶であり、コレステロールを含んだ食品は食べ
ない方がよいと思っている人がいます。しかし、これは大きな間違いです。
コレステロールは細胞膜の重要な抗生物質であり、また胆汁酸や性ホルモン、副腎皮質ホ
ルモン等の材料として欠かすことのできないものです。ですからコレステロールが不足して、
細胞膜が弱くなれば、その細胞は破壊されやすくなります。それが脳の血管であれば切れや
すく、それだけ脳卒中になりやすいということになるわけです。












シニア・ライフに関するテーマ目次のページへ戻る
To Mike's Home Page
To Kiyoko's Home Page
To Minoru Kakinuma's Home Page
To Tosio Siraume's Home Page