「ライト感覚で生きる楽しさ」 

         「毎日が発見」第4号から抜粋{ 村松友視(作家) 記}
友人として親しくおつきあいさせていただいている方に、88歳と81 歳の方がいるんです。一人は茶人で、もう一人はものを書いている人なん ですけど、このお二人の素敵なところは、年をとるにつれて身の回りのも のを整理していくという生き方をしていること、お二人とも東京の都心の マンションで、ちょっと外に出ればおいしいコーヒーが飲めて、感じのい いレストランがあるというような所で、一人暮らしをされている。その生 活はとてもシンプルでコンパクトなんですね。僕なんかはあの形が理想の ような気がする。
年をとって田舎に行くより、むしろ都会のど真ん中に身を置いて、自分 の体力にかなった子供の勉強部屋くらいの小さなスペースで暮らす。そし て、自分がこれまで所有しているものを、自分から切り捨てていく潔さを 持っていることに魅力を感じるのです。それは一つのライト感覚だと思う んですよ。
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