1.寒暖の差に気をつけよう  







 食生活を改善することで、寝たきり・痴呆はかなり予防できますが、日常生活上のちょっと
した気配りが加われば、さらに万全となってきます。そんな日常生活で気をつけたいことをま
とめてみました。




 トイレを暖かくしよう 





 お年寄りにとって冬の寒さは大敵です。特に血圧が高いお年寄りは絶対に避ける必要があり
ます。外出すると時は厳重に防寒するのはもちろんのこと、室内も寒暖の差に十分気をつかっ
てほしいものです。

 冬の暖房はお年寄りの部屋だけでなく、家ぐるみで暖かくしたいものです。家の中で寒暖の
差があると、脳卒中の発作が起こりやすくなるからで、特にトイレは暖房装置を入れて、暖か
くしておきたい場所です。

 といいますのは、寒いトイレに入るだけでも血圧が上昇するうえ、排便のさいに息んだりす
れば血圧は上昇して、脳卒中の危険が高まるからです。特に栄養状態のよくないお年寄りでは
危険が非常に高くなります。




 腰掛け式の洋風トイレに改善しよう 





汲み取り式のトイレの場合は、下からも冷気が入ってきますので、寒い日には十分な暖房が
必要です。できれば水洗トイレに、それも腰掛け式の洋風トイレに改善したいものです。腰
掛け式洋風トイレだと、かがんだり立ち上がったりの動作がなく、楽な姿勢で排便できます。
また暖房つきの便座にすれば便座の冷たさからも解放されて、ゆったりと排便できますので
息むこともなくなり、それだけ脳卒中の危険因子が排除できます。

 トイレ自体の改造が無理の場合は、市販の補助用器具を備えつけて、ぜひとも洋風トイレ
に改善してください。




 コタツよりストーブと二重窓を 





 寒い東北、北陸、北関東、中部山岳地帯の冬の暖房、コタツに入りきりという生活はやめ
たいものです。コタツこそうみだす元凶なのです。北海道のように窓を二重にして、部屋全
体を暖めることで平均寿命は1−2歳延びるはずです。

 半年コタツにしがみつく北国のお年寄りたと、一年中からだを動かしている沖縄のお年寄
り(沖縄は世界一の長寿地区である)の差は、こんなことに一つの原因があるのでです。




 お風呂の脱衣場にも暖房を 





 トイレの次に暖かくしておきたい場所がお風呂の脱衣場です。お風呂に入るには、どうし
ても裸になりますので、寒い日には十分暖かくしておくことが大切です。一番湯に入る時は、
脱衣場ばかりでなく浴室もよく暖まっていないことが多いので、特に注意が必要です。

 また、からだが冷えているうちに熱い湯に入ったりすると、急激に血圧が上昇しますので、
ぬるめの湯に入る習慣を身につけ、熱い湯と長湯は避けるようにしてください。



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