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「昔日の客」 ★★☆ | |
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東京は大森で古書店“山王書房”の店主だった著者が、文士たちとの交遊等々について語ったエッセイ集。 島田潤一郎「あしたから出版社」を読んだからこそ知った一冊です。 三茶書房、昭和53年刊行本の青葉社による再刊。 読んでまず感じることは、古き良き時代かなぁ、ということ。 文士との交流部分も得難いのですが、古本屋の店主として度々訪れる客とのやりとり部分もまた味わいがあります。著者が商売人くさくなく、本好きという匂いを盛んにしているところも楽しい所以です。 なお、本書に登場する文士・作家は、正宗白鳥、尾崎士郎、尾崎一雄、上林暁、三島由紀夫、川端康成といった面々。 是非お薦め。 |