8月14日
1.Galway(ゴールウェイ)
一路、ゴールウェイを目指しますが、その前に昨晩宿の主に言われて散歩した道をちょっと車で走ってみます。夕食後の腹ごなしにいいと言われてあるって見たものの、森の中の道を行けども行けどの何もあらわれず、結局途中で引き返して来たからです。
昔は何か、領主の館だったようですが、今は病院やプールなどの施設がありました。その道の途中にあったのが、13〜14世紀に造られた教会です。屋根の傾斜がきつい事に気付かれると思いますが、これはローマを始めとしたヨーロッパが屋根の倒壊を防ぐ為アーチ型にしていったのに対し、石造りの建築に長けていたケルト人は傾斜をきつくする事によって倒壊を防いだといわれています。この屋根もそのなごりでしょうか。
傍らにはアイルランド特有のケルトの十字架がありました。

さて、ゴールウェイの街に着きました。なかなか賑やかな街で、しかも街の色が今まで見て来たアイルランドの街とは少々違っており、なにか華やかな感じを持ちました。
実はそれには訳があり、ここは昔からスペインとワインを始めとした貿易港で、古くはスペイン人の集落があったほどだそうです。いまもその門が残っており、Spain Archと呼ばれています。

この街の見所は何といってもSt. Nicholas Collegiate Church(聖ニコラス教会)でしょう。15世紀の建築ですが、あのコロンブスが大西洋横断の前に立ち寄り航海の無事を祈ったところです。中の装飾も非常にきれいで、また敷地南側には愛と誠実を象徴するクラダリングのレリーフがあります。このデザインの指輪は、指にはめる方向で恋人募集中と、いまはいます、というメッセージが伝えられるという、非常に便利(?)なデザインです。
2.Ashiford Castle(アシュフォード城)
ゴールウェイから約40Kmぐらいの所にCong(コング)の村に廃墟の僧院とアシュフォード城
があります。この城は建築が18世紀と新しい建築なのですが、その昔イギリス王室も滞在したとかで、内部の装飾は目を見張るものがあります。
さらに、目の前に広がる湖は、城の脇から遊覧船がでるくらいで、素晴らしい景色となっています。また、周囲の川や、湖はプライベートとなっている為、城に宿泊すれば思う存分釣りが楽しめるようです。
残念な事に昼食は既に宿泊客で一杯になっており、食べる事はできませんでしたが、見学の為の入場料をはらわなくても良くなったのはラッキーといったところでしょうか。
コングの村のパブで昼食をとりましたが、この国では一般的なのですがおもしろい写真がこれです。
パブがガソリンスタンドにもなっているのです。もちろん、日本のようなきちんとしたスタンドもあるのですが、こういった村にいくとこのように道路から給油の機械が生えています。まあ、パブで人間にも燃料を、車にも燃料を、といった感じでしょうか。
3.Kylemore Abbey(カイルモア修道院)
本日のメインともいえる、カイルモア修道院です。コングからさらに60Kmぐらいのところにあり、Conemara(コネマラ地方)と呼ばれる地域で、氷河によって削られたU字谷に湖がある、静かで、スコットランドの山奥にそっくりの風景です。そんな山奥の湖の傍らにたたずんでいるのがこの僧院です。1868年に以前からあった城を改築したものですが、その美しさはまさに息を飲むといっても大袈裟ではありません。
なにか、別世界に入ってしまったようです。建物内は一部は公開されていますが、大部分は今も修道院として日々の修練が行われています。

この日は、この修道院から程近いところに宿をとりました。窓からは湖が見え、大変静かなところでした。散歩に湖まで行って見ましたが、静かで、波もなく、水もすんでいてその景色はどこかほかの星にでもたどり着いた気がするほどです。

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