第5シリーズ(97年)


Sharpe's Revenge

カルヴェ将軍をロス将軍が破った。その直後に終戦の報が伝えられ、長きに渡った戦争が終結する。しかし、平和の訪れと共に、混乱がシャープを襲った。

まずワグラム連隊長とシャープ自身が決闘騒ぎを起こし、連隊長の権威を失墜させる。その愛人でジェーンの友人でもあるモリー・スパンダクル夫人はジェーンをたきつけてシャープの財産を横領させ、自分もその余録を狙う。そして、敗戦直前にカルヴェ将軍の軍資金を託されたデュコー少佐はこれを横領してシャープに濡れ衣を着せ、行方を絶った。そこでワグラム連隊長は喜々としてシャープの軍法会議を招集したのである。

シャープは自らの無実を証明するために脱走する。ロセンデール卿と共にロンドンに向かったジェーンに宛てた手紙をハーパーに託し、自分はフレデリクソン大尉と共に証人の城館に向かった。しかし、既に証人はデュコー少佐の刺客によって殺され、これもシャープに濡れ衣が着せられていた……そこにカルヴェ将軍とその腹心、近衛擲弾兵の軍服を着たガストン軍曹が登場する。

Sharpe's Justice

1814年夏。ナポレオンはエルバ島に退き、シャープは英国に帰国、ヨークシャーの地方都市スカースデールにハーパーと二人で赴任する。そこはシャープの故郷であり、彼が育った孤児院もある。

英雄として迎えられたシャープ。しかし、上流階級にとってはよそ者として警戒され、工場の労働者たちからも上流階級として敵視される。労働者にはかつての部下、ダニエル・ハグマンの姿もあり、また孤児院での友人マット・トルーマンは労働者の秘密結社を組織していた。

シャープのたった一人の兄やシマーソン、ジェーン、ロセンデール卿、更にカーモイン伯爵夫人も巻き込んだ、ビデオでのオリジナル作品である。

Sharpe's Waterloo


1815年3月、エルバ島を脱出したナポレオンがフランスの帝位に返り咲いた。これに対するのはウェリントン公麾下の英国、オランダ、ベルギー、ドイツ諸侯連合軍とブリュッヒャー将軍率いるプロイセン軍である。

シャープはオランダのオレンジ公の参謀として控える身であり、ハーパー、ハグマン、ハリスはシャープを慕って再び戦場に現れる。英国軍にはサウスエセックス連隊も含まれている。

机上の戦術論を振り回すオレンジ公が与える指示は頭痛に悩むナポレオンより効果的に英国軍を崩壊させて行き、その混乱の中でシャープはオレンジ公を狙撃する。

実在しないサウスエセックス連隊が参加しているため、史実とはかなり食い違った展開がある。また、これまでの同シリーズのこれまでと同様、極めて狭い視界で描かれているが、十分に堪能できると思われる。また、オレンジ公の負傷やウーグモン館防衛(原作のみ)など歴史上の謎がシャープによって証明されるのも、こうした冒険小説の「お約束」かも知れない。



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