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(太郎)どうも、みなさん。今から漫才をさせていただく、気前がいいことで有名なロボットの太郎です。
(花子)美人でモデルの花子です。
(太郎)今日は子供のお客さんが多いね。みんな賢そうで、よろしいね。子供と言えば、僕も小学校のころは優等生やったんやで。
(花子)ほんまかいな
(太郎)末は博士か大臣か言うてな。理科の実験でも褒められたことあんねんで。
(花子)実験て?
(太郎)学校の給食に出たミカンを残しておいて、机の中に入れておいたことがあったんや。
(花子)そういえば、小学校の机には天板の下に教科書とか入れとく収納スペースがついてたな。
(太郎)で、そのまま入れたことを忘れてしもてな、1週間くらいたってカビの生えたみかんが発見されたんや。
(花子)あらまぁ。
(太郎)それを見た先生が、カビの実験に使う言うて。
(花子)なるほど。
(太郎)みんなの勉強に貢献したというわけや。
(花子)昔からだらしなかってんな。小学校のころも自分勝手なことばっかりしてたんちゃうん。
(太郎)いいや、団体行動がすばらしいって言って褒められたことあるで。
(花子)あんたが?
(太郎)昔から僕は、朝はゆっくり目やったんや。
(花子)ええように言うなぁ。つまり遅刻ばっかりしてたっていうことやろ。
(太郎)そうとも言う。でな、あんまり遅れてばっかりくるもんやから、先生が中の良かった友達連中3人にな、朝、僕を迎えにいくように言わはってん。
(花子)昔から、ひとに迷惑かけてたんやなぁ。で?
(太郎)次の日はみんなで遅刻してん。迎えにきてもなかなか僕がでてきやへんだもんやから。
(花子)ほんまに迷惑やなぁ。友達がかわいそうやわ。
(太郎)それで、遅れてみんなで教室に入っていって、事情を先生に説明したら、「団体行動が出来てる」っていうて、褒めてくれはってん。
(花子)それは皮肉を言うたはんねや。
(太郎)でな、他にも色々あってな、先生もみんなも、おまえはおもろいやっちゃって言って、次の学期に投票で学級委員に任命されてんで。学級委員て優等生がなるもんやろ?
(花子)みんなで面白がってワルノリで投票しただけちゃうん。
(太郎)でな、授業のはじめと終わりには、僕が「起立礼」の号令をかけてたんやで。
(花子)で、またなんかやらかしたんか?
(太郎)ある日、僕がな、授業中にウトウトしてて、はっと目をあけたら、なんか教室がシーンとしててん。
(花子)どうせ毎時間寝てばっかりおったんやろ。
(太郎)で、先生もみんなもこっちを見てるから、あ、これは授業が終わってるから起立礼の号令をかけなあかんのかとおもて
(花子)はぁ。
(太郎)立ち上がって「起立礼」って言ったんやけど、どうもまだ授業の途中やったみたいやねん。
(花子)えらいこっちゃ。気まずいな。で、どうなったん?
(太郎)そしたら先生があきれてな、そのまま、ほんまに授業が終わりになってしもてん。
(花子)きゃぁあ。ホラーやな。あんたとはやっとれんわ。もう帰らしてもらうわ。 |
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