金峰山の項から続く。
金峰山小屋から富士見平への道は基本的に下る一方であり、何も問題がない。
道を間違いやすく気を付けろと言われている砂払ノ頭も問題なく通過し、樹林帯の道をひたすら下る。
登ってきた道を再び下る時、その道の急勾配に驚き、よくこれだけの登りをこなしてきたなあと感心させられることがよくあるが、 今回の樹林帯の道も、まあ本当によく登ってきたものだと感心させられてしまったのだった。順調に下っていくと、大日岩の基部にて、昨日車に乗せてくれた母子連れに会う。
聞けば、昨日は結局 富士見平小屋に泊まったとのこと。また会えたことを喜び、再度昨日のお礼を述べた。昨日は本当に助かった。
足取りは快調で、余裕もでてきたため、大日小屋で休憩し、コーヒーを飲む。
買ったばかりのガスコンロで初めて湯を沸かし、インスタントではあるが、味を十分に楽しんだのだった。富士見平には 8時に着き、ここに荷を置いて、瑞牆山に向かう。
樹林帯の道を進み、やがて大きく下降したところが天鳥川源頭であったが、途中 木の間越しに、 岩がニョキニョキ伸びているような瑞牆山の姿を見ることができ、登高意欲を刺激される。
天鳥川の流れを横切って、本格的な登りにかかる。
道は大きな岩と樹林の間を縫うようにつけられ、途中梯子などもあり、結構面白いコースである。
林立する岩峰が印象的で、昔 修験者が修行したというのもうなずける雰囲気である。大ヤスリ岩の右下を通過し、西峰との鞍部に出てから、右に回り込むと頂上で、到着は 9時10分、 1時間10分程のアルバイトであった。
頂上からは今朝ほど登った金峰山が見えたが、それも束の間、 あっという間に全体が霧に包まれ、ほとんど視界を失ってしまったのは大変残念であった。
大きな岩の上で暫し休憩したが、休憩中言葉を交わした人がやはり百名山を目指しており、今その登頂数は 40で、 今日もこれから大菩薩へ行くと言っていた。 私はまだ 6つなので、とても百名山を目指しているとは口に出せなかった。
私も早くこの人のように数を重ねていきたいものである。下山も登りと同様に快調で、1時間弱で富士見平に戻ることができた。
ここで、少し早いが昼食にすべく、飯をコンロで炊き、インスタントカレーを頬張っていると、 今朝の天気からは全く想像できなかった雨が急に降り出してきた。
慌てて飯をかき込み出発したが、この雨は中途半端な雨ではなく、本当にドシャ降りとなり、 傘はさしているものの、増富鉱泉までの長い道のりの間にビショビショになってしまった。
往路での親切が改めて思い起こされた次第である。ようやく着いた増富鉱泉で冷泉に入って汗を流した後、ビールを飲みながらバスを待ったが、 皮肉なことにこの頃になると雨はすっかり上がっていた。
一番ひどい時に瑞牆山荘から増富鉱泉の間を歩かされたわけである (山の中でなかったことをむしろ喜ぶべきか)。
初めて山小屋泊まりを経験し、ご来光を山頂で仰ぎ、また 2日間続けて山に登るなど、今まで経験したことの無かったことを体験でき、 本当に素晴らしい山行であった。
瑞 牆 山 登 山 デ ー タ
上記登山のデータ 登山日:1989.7.22 天候:快晴後雨 I氏同行 前日泊 登山路:富士見平−天鳥川源頭−大ヤスリ岩−瑞牆山−大ヤスリ岩 −天鳥川源頭−富士見平−瑞牆山荘−金山平−増富鉱泉 交通往路:金峰山の項参照 交通復路:増富鉱泉−(バス)−韮崎−(中央本線)−八王子− (横浜線)−橋本−(相模線)−海老名−(相鉄線)−瀬谷 温 泉:増富鉱泉 その他:7月21日に金峰山小屋まで行き、翌22日に金峰山、瑞牆山登山。 その他の瑞牆山登山 瑞牆山荘前駐車場−里宮神社−富士見平−天鳥川源頭−瑞牆山−天鳥川源頭−富士見平−瑞牆山荘前駐車場   (2001.11.22 : 快晴)
    こ こをクリック瑞牆山荘前駐車場−里宮神社−富士見平−天鳥川源頭−瑞牆山−不動滝−芝生公園−カンマンボロン(往復)−瑞牆山荘前駐車場   (2015.9.11 : 快晴後曇り)
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