ヤーマチカ通信 No.41

(* HTML作者註:この号は4面3面が読者欄「読者エール交換」です。第1面だけをHTML化します。 *)

あなたの夏はどんな夏でした? …1999年9月8日号

私は8月生まれ。子供の頃には夏休み中なので級友とも会えず、母が作ってくれるあんみつを食べ、冷やしたスイカを切るだけ。静かに家族だけで祝われるのが常でした。

今年は…「仲間がいっぱい」という、とても幸せな気持に包まれて過ごせました。中学の壁新聞のようなヤーマチカ通信に、いつに変わらぬご支援を賜わり、本当にありがとうございます!!

毎日届く会費振込みの通知、さまざまな近況をお知らせ下さる短文。嬉しかったです!!

年代もさまざま、ご職業もさまざま。ご結婚や出産の明るい話題の一方で、しかし今回はリストラなど不況の影響の濃い内容のお頼りが少なからずあり、心が痛みます。

私も竜宮城ならぬモスクワ滞在のあとでの日本での再スタート。私の方は背負うもの、失うものがない境遇とはいえ、お互いにめげずに歩き続けましょうネ。

また、今回から封筒に「さくらさくらを国歌に!」を印刷しました。意見を異にする方々のお気持ちを傷つけるのではないかとかなり心配なのですが、どうぞお許し下さい。「この封筒では困る」という方は、ご連絡いただけませんか? 別途おおくりするようにしたいと思います。

やっと涼しくなりました。どうぞお健やかに!!


こわばりをなくしたいだけ
〜なぜ「さくらさくら」か?〜

私は音楽が好きだから、しくのびやかに聴きたいし歌いたい。他人(ひと)にも、そうであってほしい。心をこわばらせ、苦痛で歯をくいしばりながら聴く歌、強制的に歌わせられる歌など、あってはならないと思います。それでは音楽もかわいそうです。

「君が代」の曲自体には何の罪もないのに、法制化されたことによって、これを拒否すれば生活権を脅かされるとか、職を失うとか、気持と義務との板バサミで苦悩する人が存在することには耐えられません。

そもそも「君が代」が最初からなかったとしたら、一体、どんな歌を自分の国のシンボルソングとして歌いたくなるだろうか? そんなふうに一度発想を変えてみませんか?

"「ふるさと」がいいと思うよ"、"「上を向いて歩こう」がいいなあ"、"新しい歌を公募しようよ"と、たくさん意見が出てきたら、とにかく一度、こわばりをほぐすことができる。歌を歌として見つめることができる。そのきっかけとして、私は権力ではなく風土を愛でるこの歌を推したいのです。


ワ・タ・シの8月

9日に来日したノボシビルスクのスターリー・ドム劇場の「牡丹燈籠」公演(8/12〜15、東京文化会館ホール)で舞台稽古通訳しました。

出演者がロシア語でセリフを喋っていることを忘れるほど堂に入った着物姿に驚き、お露と新三郎のラブシーンのダンス処理の美しさに見ほれ、大きな扇2枚を扱う蝶の舞で死者の魂を表現するなど、ロシア人から見た日本古典の解釈・発想のユニークさに感心しました。「ヴィー」などロシアの妖怪伝説の陽と、日本の幽霊の陰が相まったようにも感じられ、興味深く美しい舞台でした。

前号に記した他に、8/26(木)には、京都ホテル暁雲の間で京都物産協会の二百人の方々を前に講演「日本女性の見たロシア」。観光京都を代表する名店のオーナーや従業員の方々なので、ロシア語の簡単なあいさつや「カチューシャ」のロシア語歌詞にもふれていただきました。日本にロシア人観光客がふえて、それが役立つ日はいつになるかなあ…

8/16には今年如意ヶ嶽へ登って大文字の送り火に心を澄ませ、28〜29日は京都自然教室の60人の方々と芦生(あしゅう)の京大演習林へ分け入り、原生林の中でいのちの洗濯をして来ました。


ヤーマチカ通信のページに戻る
ホームページに戻る
Original by Shigemi Yamanouchi, (C) 1999
Last Update : 19, Dec., 1999
by The Creative CAT, 1996-