Gonzui Graphic Japan (G.G.J)     −ごんずい写真館 −
紀州で見た強烈な生物たち −2−

恐るべき串本!あくまでも南国を主張する海で見た、とことん強烈な
生物たちの写真です。実際に潜り始めて噂以上に凄い海なのです。


ケラマハナダイ 尾ビレに特徴あり!幼魚はGOOD! 2002/12の生物

   ハタ     学名:Pseudanthias hypselosoma

    琉球列島、インド・太平洋域

   ハナダイの仲間は美しい魚・・・ このケラマハナダイの
   幼魚は尾ビレに朱色のワンポイントがあるのが特徴。
   成魚になると尾ビレは扇状の面白い形になるんですが
   幼魚ステージのこの特徴も印象的でイイですネ。

  撮影地串本備前  水深14m
 

 
 
 

 
   ちょっと成長した姿はこんな感じ。串本では性転換後の完全な
   オスを見る機会は非常に少ないです。けど、通年見られる生物
   なので、繁殖はしているのは確実。どうやら深場に行くとオスが
   見られるらしいのですが、未だ写真には収めていません。

   でもこのハナダイはやっぱり幼魚ステージが一番綺麗なんじゃ
   ないかなぁ・・・
 
  撮影地串本アンドの鼻  水深20m
  



ハナイカ   <驚くべき色彩変化!>  2008/5の生物

   コウイカ科     学名: Metasepia tullbergi

   相模湾〜台湾

    強烈!そんな一言が似合うイカ、それがハナイカです。
    写真では残念ながら威嚇する時の全身の色彩変化が
    判りませんが、黄色(写真で足に見えている色)と小豆
    (あずき)色に変化して激しく威嚇します。うぅ〜強烈!
 
    撮影地:串本・備前  水深18m
 
 
 
 



カスザメ   <砂潜りするサメ>

    カスザメ科     学名: Squatina japonica

   北海道〜沖縄諸島

    マクロ写真ばかり撮っているとサメの様な大型魚類を
    紹介する機会が少ないのです・・・ で、このカスザメ
  ですが、全長は1m近く。砂に完全に潜っていました。
  丁寧に砂を掃ってやると全身の姿を現しました。外見
  エイみたいですが、サメの仲間です。口を開くと立派な
  歯があり、油断しない方が無難。学名に『japonica』と
  ありますが、英名もJapanese angel sharkと言います。
  エンジェルって何じゃい!
 
    撮影地:串本・アンドの鼻  水深22m
 

 
 遠目でははっきり判りませんが、意外と可愛い目をしています。
 これが目のアップ写真。
 砂を掃うと、嫌がる様に再び体を揺すって砂をかけていました。
 昼間はこうしているのでしょうが、夜には活動的になるのだと
 思います。

    撮影地:串本・アンドの鼻  水深22m
 



 コモンカスベ   <レアだろう!このエイ>

   ガンギエイ科     学名: Raja(Okamejei) kenojei

  南シナ海のアモイ〜東シナ海、北海道南部までの
                        日本列島各地
 
    ダイビングって新鮮・・・ 十年以上も潜り続けながら、
   初めてお目にかかったコモンカスベというレアモノの
  エイです。背中に目玉の様な2つの模様があるのが
  特徴。あまり大型ではなく、40cmくらいの個体で、
  寒い(17℃)水温の為か、じっとしていました。
 

    撮影地:串本・アンドの鼻  水深20m
 
 

  正面からのショットはこんな感じ。背中の模様もさながら、吻(フン)と
  言う、体の先端部分が半透明なのも特徴の1つです。
  
  海の生物の多さには圧倒されるものがありますが、ダイビングで遭遇
  しているモノなんて氷山の一角でしか無い事を痛感しますネ。
  

    撮影地:串本・アンドの鼻  水深20m
    



イロカエルアンコウ   <イロんなバリエーション有り>  2005/6の生物  2007/11の生物

   カエルアンコウ科     学名: Aulichthys pictus

   南日本、インド・太平洋域

    カエルアンコウの仲間はカラー・バリエーションが豊富。
    このイロカエルアンコウも白い個体ですが、黒やら黄色
    やら、とにかく沢山います。カイメンに擬態しているつもり
    なのでしょうが、真っ白なので結構目立ってるし・・・。
    大きくなると10cmを超える種類ですが、写真の個体は
    未だ2cmくらいの子供。岩陰に隠れてじっとしてました。
 
    撮影地:串本・島廻り  水深18m
 
 
 
 
 



ボロカサゴ   <ズタボロ状態?>

   フサカサゴ科     学名: Rhinopias frondosa

   伊豆半島、伊豆大島、八丈島、紀伊半島以南、
                  インド・西太平洋海域

    やっと撮れました!ヘタこくと数年に一度しか出現
    しないと言われるレアモノです。しかも容姿は名前の
    如く、ボロボロの状態で海草そっくりなので探すのは
    大変そのものです。 しかし生物の進化とは恐ろしい
    もので、ここまでくると芸術の域とも思えます。さあ、
    次に出会えるのは何年後か?
 
    撮影地:串本・備前  水深15m