第81話 2号 1号 4号! 5号 7号 8号〜!! 1999-08
さて今回はいよいよ柏島ダイビングの話。24時間かけて650kmを走破し、いよいよ柏島へ
乗込んだごんずい。が、やはり心配なのは天気。ここ数週間に渡り四国の西半分をず〜っと覆い
続けている雨雲は既に高知に数百ミリもの雨を降らし、1週間も前に通過した台風5号が残した
残した雲が離れないまま3日前に台風7号が通過、そしてこの日、奄美大島沖合いにあった熱低が
めでたく台風8号に昇進し海は大荒れ。こんな状態で潜れる事自体不思議なのですが、柏島の
メインポイントの1つである後浜は想像以上に静か。これは後浜が丁度 柏島の太平洋側の島影に
位置する為で、外海は3〜4mの波でも大丈夫! 尤ももう1つのメインポイント勤崎へは残念ながら
遠征不可な状態でしたが…
1ダイブ目は後浜bQ号ブイ。ハゼオタクにはたまらないホタテツノハゼ狙いだったのですが、
潮流によりポイントまで行けず何とも無念。しかし驚いたのは魚種の多さで、ホントに多くの種類が
いて目移りするという前評判どおりのポイントでした。この日の条件はベストに程遠いものでしたが、
南国ならではのハナヒゲウツボ、ヨゴレダルマハゼ、ハタタテハゼ等まるで沖縄の海。嬉しかったのは
クダゴンベを1人占めで撮影出来た事。逆に悔しかったのがハナヒゲウツボで遠目に数ショット撮って、
後でゆっくり撮ろうとしたらバカヤローがフィンで蹴散らして引込めてしまった事(ムカー)。
出来立ての台風8号の影響が少しづつ大きくなり、2ダイブ目は透視も10m以下。この悪条件で
今度は後浜bP号ブイ。ここは深場のレアハゼウォッチ狙いでキツネメネジリンボウやヤシャハゼを
見に水深30mへ。ここでよもやの事態が発生! 前日の睡眠3時間の影響か、水深30mごときで
目がチカチカの体調不良勃発!で、確かにレアハゼは見たのだけれど、少し怯んでいる間にここでも
最初に写真撮ってた連中が全てハゼ穴に引込めてしまいナント写真撮影出来ず(これには頭来た!)。
少しいじけてガラスハゼとかイシヨウジとかの写真を撮っていました。フリソデエビも見たけどこれまた
条件悪く、写真撮影NG。
そしてラストの3ダイブ目は益々台風の影響が強く、豪雨の中 後浜bS号ブイへ。透視は5〜6mと
なり、うねりも大きい状態… しかしこんな悪コンディションの中でも収穫あり。それはナンヨウハギで、
日本には沖縄にしかいないと思っていたのにいたいた。さすが魚種が多い!大体ネジリンボウにしても
3種(普通・ヒレナガ・キツネメ)揃い踏みだし、ゴンベはメガネ・サラサ・ウイ・クダ、そして今回見なかった
けどベニゴンベまでいる様だ。チョウチョウウオ、ベラに関してははっきり言って無数にいるという印象の
柏島遠征でありました。残念だったのは悪天候の為に外海には出れず、ハナダイの仲間を見れなかった
事。オシャレハナダイ、アサヒハナゴイ見たかったなぁ… 次はいつになるかわからないけれど必ずや
柏島にリピートする事を心に誓ったごんずいでした。(矢田)
第82話
泳ぐ貝 ウスユキミノガイの摩訶不思議…
1999-09
おもしろいもので人間にはある種の固定観念があるもの。例えば植物は動かないモノとか、
鳥は空を飛ぶモノとか…
でも実際には植物だって自らの力で動くし(大概は非常にゆっくりだが)、中にはおじぎ草の
様に目で動きを観察する事ができる植物がある。ペンギンやダチョウは鳥だけど空を飛ぶ事は
ない… これと同じで、普通は貝と言えば、じっとしているものという固定観念があるけど、中には
激しく泳ぐ貝もあるのです。今回はそんな貝の話。
よくTV番組で紹介されるのは食卓でもお馴染みのホタテ。ヒトデ等の危険が迫るとジェット推進で
ピューと逃げる、そんなシーンが写されています。ホタテがジェット推進ならば、先に大瀬で見た
ウスユキミノガイは乱れ泳ぎ。彼らはれっきとした二枚貝なのですが、外套膜触手と呼ばれる
ビラビラの触手を振り乱す様に激しく泳ぐのです。
普段は岩や石の隙間にジッとしている様なのですが、刺激を受けると激しく反応するのです。
泳いでいない時は二枚貝の中にこの外套膜触手は完全に収まっていますが、実に見事に収納
されていて、いざ泳ぐ時は貝殻から大きく触手が張り出して、『よくこんなモノが中に収まっている
なぁ…』と感じるほど。貝の『ミ』は水中で見ると薄いピンク色でちょっと神秘的だったりのします。
さて、何でこれだけ泳ぐのか?未だ勉強不足で判らないのですが、恐らく外敵に対し威嚇するのが
目的でしょう。逃げるのが目的ならばホタテガイの様にスピードが必要だと思うのですが、ウスユキ
ミノガイはそんな早く逃げないし目の前で踊っているだけにも思えるからです。
泳ぐと言えば、あの流氷下の生物であるクリオネやミジンウキマイマイも貝の仲間。クリオネ達も
よく動きますが、貝なのにこれだけ動きがあるのは実におもしろいもんです。大体、見ていても
飽きないしネ。 (矢田)
流浪のダイバー、ごんずいです。今回はVIVA串本! 夏の串本で衝撃を受けた和歌山の海、
南方系のカラフルな魚がうようよいる天国の様な海。今までしこたま潜った伊豆の海と同様、
黒潮の影響をより強く受けた海。ただ我が家(三重・桑名)は紀伊半島の付け根であり、日本
最大の半島の先端まで車で5〜6時間もかかってしまう、とても遠いポイントなのです。
秋に入り串本に行こうとしたのですが、右手の人差し指の骨折やらで全然行けず、11月の
中頃になってようやく串本に行けたのです。でも相変わらず遠い… 夜の9時半に自宅を出発、
ろくに休息も取らず、串本町に入ったのは深夜2時半。それから車中で仮眠していざダイビング
じゃ! で、今回も串本の海は裏切る事なし! 特筆したいのはキンチャクガニです。知ってる?
最近は雑誌にもちょくちょく登場しているこのカニ、海のチアガールのあだ名がある実に面白い
カニなのだ。今回はガイドに南紀シーマンズの吉田さんにお願いしたのだけれど、何やらポイント:
島廻りの根の上の秘密の穴に手を入れたかと思ったら、隠しておいたキンチャクガニを連れて
登場!(キンチャクガニはそんなに移動しないらしく、一度見つけたらこの手の穴にしまっておく
らしい… 毎日潜るガイドさんとしては当り前の知恵だネ) びっくりしたネ〜、沖縄とか奄美とかに
しかいないと思っていたキンチャクガニが串本にもいるとは想像もしていなかったもんネ。
このキンチャクガニ、最大の特徴はイソギンチャクを手(ハサミ)に持って、近づく外的にかざして
威嚇するという恐るべき技を持つ事。小さなカニで体はせいぜい2センチ位なのに、イソギンチャクの
毒性を使ったあまりにも分かり易いその姿。手にポンポンの様に見えるイソギンチャクを持っている
ので、その姿はまさに海のチアガールなのです。
しかも手にするのはカニバサミイソギンチャクという種類のイソギンチャクらしく、どうやってこの
2種の生物が広い海で出会うのか… どうにも不思議でなりません。どうにも数が多い種とは
思えない異種の生物だし??… もしかしたらカニが生まれて幼生の頃から一緒に育つのかなぁ…
とか、どこかでカニがこのイソギンチャクを繁殖させている畑でも持っているのかなぁ…
とか
いろいろ想像しても不思議が尽きないのであります。それだけにおもしろい!
海はいつも
不思議で満ち溢れているのです。 (矢田)
第84話 ダイナマイッ! スパニッシュ・ダンサー 1999-11
ごんずいがウミウシをネタに話を書くのは、せいぜい伝説のごんずい2号に無抵抗に吸込まれた
ウミウシ君の話しか無かったのですが、今回はウミウシの話。
大体ものすごく種類がいて、名前も到底覚えきれないウミウシの仲間だけど最近はウミウシ
図鑑が出たり、ウミウシおたくまでいるという人気者。殆どのウミウシはあまり活発に動かない
ので、写真を撮ったり、観察するにはもってこいの生物です。更にいろんな色彩があって実に
奇麗な種類もいるのです。ただ見た目 何だかブヨブヨしていて得体の知れない動物なのですが、
今回の本題、串本で出会ったミカドウミウシは何とも印象的。
1つはその大きさ。よく見かけるウミウシの仲間は大きさがせいぜい5センチ位なのに対し、
ミカドウミウシは何と大きいモノで30センチにもなるという巨大さ。普段は岩の隙間の奥に潜んで
いるみたいです。今回ミカドウミウシに出会えたのもガイド吉田さんが何分も粘って粘ってようやく
隙間から引きずり出したから。さすがは名ガイド!!
もう1つの特徴はその動き、泳ぐ・泳ぐ!! ウミウシの印象とは程遠く、体中の全身の筋肉を使って
クネクネと激しく泳ぐのです。外国ではそのもの、スパニッシュ・ダンサー(つまりフラメンコの
ダンサー)と呼ばれとても人気があります。仮に人間がこれと同じ運動をするとしたならば、
大昔に流行ったスタイニー(若い人は知らん!)を永遠に続ける位ハードな動き。因みにスパニッシュ・
ダンサーの色は水中で見ると色は茶色っぽく見えますが、実は真っ赤!! さすがフラメンコ!!
今回見たミカドウミウシには思わぬ付録が付いていて、それはウミウシカクレエビ。よくミカド
ウミウシには付いている様です。エラの部分に隠れる様に住んでいた2〜3センチのウミウシ
カクレエビは色も真っ赤なミカドウミウシのカラーに合わせて奇麗な赤(と言うより紅色か)で、
感心するのはあんな激しい動きをしながら泳ぐヤツによく付いているなぁ…(振り落とされないの
だろうか…)と思うのです。
さて、今回の様に大きなミカドウミウシは非常によく泳ぐでに有名ですが、図鑑によれば若い
ヤツは泳ぎがヘタクソなそうだ。となるとヘタクソな泳ぎというのも見てみたい気もするのですが、
今回はここまで(矢田)
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第85話
ああ、ウミウシ天国
2000-02
とうとう2000年。ミレニアム・ダイビングは串本からのスタートとなりました。昨年初めて
串本に潜って以来、串本を絶賛し続けているMr.ごんずいなのですが、その魅力は生物の
多さ。南方系のお魚たちが優々と泳ぐ海は僕をメロメロにしてしまっているのです。前回、
巨大なミカドウミウシのエピソードを書いたのですが、実は串本、ウミウシ天国そのものでも
あったのです。
2月になった今年の初ダイブではさすがに串本でも水温が17℃まで下がり、お魚たちも
活動がいまいち… でもご安心あれ。ウミウシを見ていれば決して飽きる事はないのです。
まず美しさではシンデレラウミウシ。紫色のボディが眩しいこのウミウシ、名前もシンデレラと
いうおとぎ話から付けられているだけの事はあって何と美しい事か!ウミウシという生物は
はっきり言って気持ち悪いのですが何でこんな奇麗な色になる必要があるのだろうか、
不思議でなりません。
得体の知れぬ生物ウミウシは魚類等と比べ種類の分類もまだまだ進化途中にあると言って
いいのでしょうが、和名の付いていないものも多いのです。この日見たトリュオニもその1つ。
学名から呼ばれていますが日本ではいわゆるレアモノで、水中写真全盛とウミウシ人気の
あおりを受けて次から次へと紹介されているものの1つ。まあ、そのうち和名が付くでしょう。
ウミウシ天国の串本では続々とウミウシが登場します。ヒロウミウシは1cm程の小さな
ウミウシ。小さな赤い体に白い多数の突起があり、遠目から見ていると何かの卵の様にしか
見えません。キイロウミウシは薄黄色い体に側足と呼ばれるビラビラが特徴ですが、写真の
撮り方や見方によっては噛み捨てたガムの様に汚らしく見えてしまう、まさに変幻自在のウミ
ウシの世界。
さて、最後に紹介するのはニシキウミウシ。このウミウシ、10cm位のウミウシとしては大型
種で、オレンジ色の体が非常に美しいヤツ。何を隠そうその昔、ごんずい2号に無抵抗に吸込ま
れた悲劇のウミウシの正体は彼。当時はカメラの代りに必殺アイテムを手にしていたごんずいも
今やウミウシ相手に熱心にカメラを向ける真面目なダイバーに変身したって事?ハハハ、ウミ
ウシ天国の話、おしまい。(矢田)
今回も串本のお話。今まで串本に通って実は一度も一級ポイントである外洋の浅地には
入っていない(いつも向かうがコンディションが悪くて入れない)のが悲しい現実だったのです。
しかしGW串本遠征で遂にこの一級ポイント浅地に入れたのですよ!しかしここでも悲しい
現実… まるで透視が悪く(3〜5m)、生物も今一つ、いや二つパッとしないものでした。しかし
そんなふさぎがちな気分を晴らしてくれたのが初心者向きポイントと言われる近場のグラス
ワールドと言うポイント。
グッド・ラス・ワールド(ラス=ベラがいっぱいいる世界)から名付けられたそうで、とにかく
珍しいベラがいっぱいいるらしいのです。 まあ、ごんずいにとってベラは正直あまり興味ない
魚なのですが、このグラスワールドというのはマクロ派にとってすごいポイントだったのであります。
まずハナゴンベ。昨年串本ではイスズミ礁で見たのですが、ここグラスワールドにもおりました。
やや成長した3〜4cmの個体で、昨年から少しづつ成長しているそうです。前回うまく写真が
撮れなかった分、バシバシ写真撮って酔ってしまいました。岩場の陰にひっそり単体で成長して
いる一匹狼的なハナゴンベ。この先の成長が楽しみであったりもします。
次はジョーフィッシュ!恐らくカエルアマダイですが、ここのヤツは意外と逃げないのにはビックリ
しました。かなり近づいても巣穴から顔を出していてかなり人慣れしてるって感じがしました。ここ
でも写真をバシバシ撮ってこのまま36枚撮りきってやろうと思っていたのですが、ガイドの白木
さんが更にアンカーと逆の東の根の方へ移動したので、『おや?』と思っていたら止めのクマドリ
イザリウオ登場!クマドリイザリウオは器用に岩場の陰に隠れていましたが、やはりイザリウオ
最大のアイドルだけあってブサカワイイもんです。惜しげも無く残りフィルムを撮りきってしまいました。
はっきり言ってごんずい的に1ダイブでこれだけ写真に撮りたかったお宝が登場したので大満足
なのでした。(矢田)
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第87話 始動! Kishima−project 2000-06
我がDiving−project Mr.ごんずいには様々なプロジェクトがあるのは周知の事実なのだが、
ツアー部の中にKishima(キシマ)−prjという名ばかりの組織があるのだ。活動の狙いはズバリ
キシマハナダイに代表される深場のハナダイを見に行くという命がけのプロジェクトなのである。
ハナダイの話はこのMr.ごんずいの戯言でも何度となく取り上げているのだが、今回は遂に
Kishima−prjが始動してしまったお話。
6月も後半、大瀬で旧友の草間兄貴と待ち合わせて潜った時の事である。久し振りぶりに
先端に潜りたくなり、2人でグイグイと深場に向かった。キンギョハナダイ、サクラダイ、ナガハナ
ダイ… 深度が増すにつれ先端でお馴染みのハナダイが登場した。ここまでは普通の展開なの
だがここからが違った。水深40mを越え、更に下方にハナダイの群がぼんやりと見えてきた。
『ナガハナダイかな…』 と思い、潜って行くと目に飛び込んできた眩しいくらいに黄色に輝く
ハナダイ、それはまぎれもないアサヒハナゴイだったのだ。居るとは聞いていたが実際初めて
見た。姿は素晴らしく奇麗で衝撃的だった。もう少し深場に行きたいという衝動にもかられたが、
既に減圧が出ていたので諦めて浅場に移動、浮上後は2人で歓喜の話題となった。
懲りない2人は十分に休息をとって再び先端45mを目指して潜ったのだが、残念ながら
4個体は確認したアサヒハナゴイは居なかった。が、やや深度を浅くした40mで今度はアカ
オビハナダイを発見!嬉しくなって写真を撮っていると5〜6匹の体の細い奇麗な魚が目の
前を横切った。それはまさしくミナミハナダイだったのだ。
結局この日はアサヒハナゴイ、アカオビハナダイ、ミナミハナダイといういつもと違う深場の
ハナダイのオンパレードとなり、Mr.ごんずいにとっては6月25日はハナダイ記念日とする
事になった(冗談)。ともあれ今まで名ばかりだったKishima−prjもいよいよスタートしても
良いかナという心境になったのは間違いない。もちろん無謀なダイビングはいけない事は百も
承知している。決して1人で行動しない事は鉄則である。未だ見ぬシロオビハナダイ、イトヒキ
ハナダイ、そしてキシマハナダイ… Kishima−prjは美しさでダイバーを誘惑する魔性のハナ
ダイを目指します!(矢田)
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第88話
リベンジ!柏島
2000-08
マクロなお魚天国としてあまりにも有名になった高知の柏島。昨年の夏、ごんずいは初めて
この地に足を踏み入れたのですが、何せ、3つの台風の影響をモロに受け、ちょっとイマイチな
結果に終わったのでした。密かにリベンジを誓ったのでありましたが、家から650km以上も
ある秘境、車で出かけるポイントとしてはあまりにも遠い、気合の必要なポイントなのです。
しかし辰年の今年、ダイビング界に突如として現れたピグミー・シーホースが後浜で見られて
いると聞いては行かない訳にはイカンでしょう!ごんちゃん!
気合を入れ、会社の夏休みを2日も伸ばし、いざ長旅へ!昨年行ったコースをそっくりそのまま
進み、高速の四国道を降りて右折と左折を間違える所までそっくりそのまま進んで12時間!
いよいよ秘境:柏島に再来したのであります。柏島までの最後の10km、これはもう行った人に
しか理解出来ない山道なのですが、現在トンネルを掘って道路整備中。秘境としていられるのも
そう長くないかもしれません。
いよいよ柏島での1年ぶりのダイビング、昨年は台風の影響をモロに受けたのですが、この
日は前日までの雨も完全に上がり、最高のコンディション。1本目、後浜での1stダイブ、密かに
今回は写真に撮りたいと思っていたハナダイがいきなり登場!フタイロハナゴイとケラマハナ
ダイです。やっぱりハナダイはイイ!特に幼魚。フタイロハナゴイの幼魚のヒレの色といったら
たまらんネ。2本目では早くもピグミー・シーホースにご対面!3個体確認されていたそうだけど、
とにかく小さい!小指の爪くらいしかなく、おまけにライトを当てるとそっぽ向いてしまうので、
写真撮ったけど全くダメでした(悲しい・・・)。何せ、一瞬目を離すと、住処にしているウチワと
全く区別がつかないので、何処に行ったか判らなくなってしまう、写真には難敵。
昨年はバカヤロウのせいで、旨く写真に撮れなかったハナビゲウツボも健在!やっと念願の
正面からの間抜けな顔の撮影に成功しました。そして3本目、この日3ダイブをリクエストして
いたのは僕1人だけという事だったけど、ガイドの姉ちゃん:町田さんが付き合ってくれ、今度は
ハゼ撮りまくり!ヒレナガネジリンボウ、ネジリンボウ、ヤノダテハゼ、そして柏島と言えばこれ
ホタテツノハゼにも遭遇!どいつも、こいつも警戒心の強いヤツらですが、1人だとかなり近寄れ
ました(ウレピー)。で、この日はこの3本で36枚フィルム3本を完全に撮りきり、翌日は後浜と
勤崎へ。後浜では黄色のジョー・フィッシュ君に接写!かなり人馴れした子なので安心して
撮影に成功しました。ラストの勤崎は初めて入るポイント。オシャレハナダイを含む幾多のオレ
的に超マニアどっかんのポイントで、昨年どうしても入りたかったのに入れなかったポイント。
でもこの日は残念ながら深場には行く事なく、あわよくばアサヒハナゴイを撮りたいなぁ・・・
なんていう夢ははかなく消えちまいました。それでも今年柏島で潜った5DIV!完全に昨年の
リベンジを果たし、大満足なごんちゃんでした。(矢田)
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第89話
ハゼマニア感涙の海
2000-08
かつてのハゼマニア(義弟に言わせるとメィニア)ごんずいです。『かつての』とは、最近
ハナダイに完全に浮気している自分と、最近のハゼマニアってのは105mm望遠、テレコン、
2灯ストロボでハゼ君の顔面アップを撮りまくるのが当たり前なので、今の自分のカメラ機材
では到底足元にも及ばないので、恥ずかしくてハゼマニアとは言えないからなのです。でも
今時の若造より10年以上も前からハゼ君ウォッチャーであるのは事実。
さて、昨年のリベンジを完全に果たした柏島。今回はハゼ系もばっちし!ネジリンボウは
当然の如く、ヒレナガネジリンボウまでウヨウヨいる始末。その昔、伊豆でネジリンボウに
狂喜したのが信じられないくらい当たり前にいて、近寄り過ぎて巣穴に引っ込んでも周りを
見ると代えの個体がすぐ見つかるのは嬉しい限り。今回はキツネメネジリンボウこそ見れな
かったけど噂ではネジリ3兄弟が一直線上に見れる事もあるらしい・・・ ナント、恐ろしい海で
あろう、後浜。
タテハゼ系も豊富。クビアカハゼはゴロゴロいるし、尾ビレの奇麗なヤノダテハゼも沢山
います。なんて贅沢なんだろう・・・と思いつつも、写真を撮るには被写体には苦労しないので、
1ダイブで36枚フィルムを使い切るのも当たり前でした。ハゼの撮影はとにかく引っ込めたら
アウトなので、1個体を数人で撮る場合、非常に気を使ってしまうけど、代えが多いのはイイね。
ハゼマニアにとってどうしても写真に残したいハゼは沢山いるけど、ホタテツノハゼも間違いなく
その種類。風貌は黒いけども名前の由来であるホタテ:帆立、背びれを立てたり、寝かせたり
する仕草は一見の価値あり。背びれに動きがあるのでシャッターチャンスも限られていて、
それなりにスリリングだったりします。この感覚はあの西表のニチリンダテハゼと同じ。背びれを
大きく立てていると、らしい写真になるけど、背ビレが寝ていれば、ネコのウンチ以外の何者
でもない写真になります。さすがの柏島もホタテツノハゼはゴロゴロいる訳ではないので人数が
多いと気を使って近寄り難いけど、幸いな事に3ダイブしたらガイドとマンツーマン状態だったので
ラッキーでした。
これら以外にも驚くべき実態!深場のヤシャハゼやアケボノハゼまでいるのです。結局、
後浜は深く行けば大抵のハゼはいるみたい。ヘルフリッチ(シコンハタタテハゼ)もいるらしい。
1つのポイントでここまでハゼづくし出来るなんて感涙っす!(矢田)
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第90話
誕生、翔真ちゃん!
2000-10
今回は全くダイビングには無関係な話。遂に我が家にも新しい家族が誕生したである。
つまり、2人目の子供が出来てしまったのだ。長男の竜士(りゅうと)が生まれてから3年、
次は是非とも女の子!と熱望するも空し… 誕生したのは紛れも無くチンチンのある男の子
だった。こればかりは仕方あるまい…
さて、ほぼ男の子という情報から今回は100%名前を付けるゾ!と意気込んで(前回の
竜士は妻主導で命名)名前を考えたのだ。しかし女の子ならば可愛い名前で決まりなのに
対し、男の命名は難しい。やはり雄大に育って欲しいし、『そうだ、大を入れよう!』と単純な
発想。女の子だったら入れようと思っていた漢字『華』と合体し、考えたのが『華大(かだい)
君』どう? と、妻が『ハナダイじゃん!』とバレバレだったのであえなく却下… 仕方なく方向
転換し、長男が『りゅう』なので、今度は『しょう』にしようと思ったのだ。で、これには妻も賛成。
しょうxxで検討する事になった。
さて、ここからが問題。2000年のミレニアム赤ちゃんなので『しょう』には『翔』を付けたいと
思ったのだが、なにせ人気No1の漢字である。安易に付けると周りに同じ名前が氾濫して
しまう。特に『しょうた』は要注意だ。兄が『りゅうと』なので合わせて『しょうと』… いかん、
電気関連の仕事をするオレにとってショートは縁起悪い。じゃ、ちょっと凝って『しょうい』うん、
これイイ!と思い、妻に提案したら、『しょういって少尉みたいじゃん。はいからさんが通るで
戦死しちゃうのでダメ』との事… 今度は妻が『しょうたろう』にしようと言いだしたが、オレの
会社の同期にそう呼ばれている変人がいるので却下。
そうこう言い合っているうちに自然と『しょうま』が決定した。『ま』は妻の一言:真実の『真』で
決定。要は新世紀に翔く壮大なスケールの男子と成れ、真の通った男子と成れ!という願い
なのだ。結構良くない? さて、我が家のニューフェイス:翔真君であるが、実に奇妙なエピ
ソードがある。退院の日、病院から出て最初にであった人はナント、おかまさんだったのだ。
そのおかまさん、突然オレ達夫婦に寄ってきて『可愛い赤ちゃんネ』と言って去って行った。
人生のスタートからエピソードを持った次男君の話でした。(矢田パパ)