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19日目
金谷宿〜日坂宿
2002年4月28日(日)
晴れ
大井川を渡り、金谷へ到着した前回。そして、今回はいよいよ牧ノ原台地を越えます。石畳に二つの峠、夜泣き石伝説に新茶。今回の行程はよりどりみどり。春の陽気の下、東海道筋のハイライトともいうべき牧ノ原台地を歩きます。
9時45分、金谷駅に到着。前回終了地点へ移動し、47分、いよいよスタートです。まずは、石畳を越え、間の宿菊川の里へ。

スタート地点
今回のスタート地点は、一里塚跡。金谷駅から鉄道沿いに少し歩いたところにあります。静岡県が建てた案内板があり、その横には一里塚の案内が書かれています。東海道は、この一里塚跡を左折し、鉄道のガードをくぐって右方向へ向かいます。すぐに坂道となり、いよいよ牧ノ原台地を上ります。金谷宿〜日坂宿間は、金谷・菊川の石畳、小夜の中山といった、メインスポットが続き、さらに、新緑の木々が旅人を優しく包みます。

金谷の石畳
坂道を上りきると、車の行き交う道に出ます。東海道はこの道を横切るのですが、この日は金谷側の石畳付近でイベントが行われていたらしく、交通整理のおじさん達がいました。どうやら、地元の人達が金谷の石畳を歩くといったイベントのようでした。このおかげで、車道をなんなく横切りました。
「旧東海道石畳入口」と書かれた木造の案内板があります(写真左上)。この道の奥に金谷の石畳があるようです。道は上り坂となり、やがて金谷の石畳上り口に付きます(写真右上)。ここから430メートル、石畳が続きます。
金谷の石畳は、一人一石を目標に、町民の方が復元された貴重な遺産です。箱根の石畳と比べると、石が小振りで丸みが強いのが特徴です。森の中を進む石畳、春の陽気に誘われてウグイスがさえずるこの道は、どこか長閑でのんびりしていました。
 

諏訪原城趾
石畳は、やがて舗装道路に合流して終わります。ここからしばらく舗装道路を歩くことになりますが、牧ノ原台地の上ということもあり、春のさわやかな風が吹き抜けます。しばらくすると、武田勝頼の家臣、馬場氏勝が築いた中世の城、諏訪原城趾がありました。ちょっと寄り道して中を見てみると、今は林になっていますが、空堀が今も原型をとどめていて、見事なものです。東海道筋からはわかりませんでしたが、意外に規模の大きな城だったようです。

お茶の香り
諏訪原城趾を見て東海道に戻ると、お茶のいい香りがしてきました。お茶の工場があり、摘みたての新茶を加工していました。ちょっとおじゃまして見学・・・。初めて見るお茶の工場にしばし感激。新茶までごちそうになり、有意義なひとときを過ごしました。この季節、牧ノ原台地ではあちこちで新茶の香りがしてきて、歩くだけでも楽しくなってしまいます。

菊川坂の石畳〜菊川の里
おいしいお茶をいただき、旅人は再び東海道へ。すぐに前方の視界が開け、眺めのいい場所に着きます。そこはもう一つの石畳、菊川坂の下り口でした。こちらも復元ですが、後半に江戸時代からの石畳がわずかに残っています。石畳を下りはじめてしばらくすると、写真右上のように、ひじょうにおもしろいところに出ました。左側は舗装されていて、右側が石畳になっています。なんとも不思議な道ですが、先が見渡せ、石畳はすぐに林の中に入っています。石畳の感触を味わいながら、やがて「江戸時代後期の石畳」の案内板を過ぎると、それまでの石畳と比べるとあきらかに古い石畳となります。石の形状も異なり、ここが江戸時代の石畳区間であることを認識しました。やがて石畳は終わり、舗装道路に合流すると、菊川の里に着きます。歩いていると、「お茶はいかがですか?」との声が。誘われるがままに新茶をいただきました。

写真左上:菊川坂 下り口
写真右上:不思議な区間
写真左下:菊川坂 上り口
写真右下:菊川の里



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