ダミーロードの製作 (暇つぶしにもってこい?)


自分の無線機からちゃんと出力は出ているのか・・、機器の出力の調整などは固定局、移動局とわず割と気になるものだ。実験電波を出す場合終端型電力計があればすべて用が足りるが通過型電力計の場合は当然ながら終端に抵抗、ダミーロードが必要となる。電波法の定めるところによって(?)この際アンテナがつながっていればそれで済ましてしまう、という荒業は忘れなくてはいけない・・。(^^;)

手持ちの本によれば、大電力対応、UHF/SHFまでの高周波対応のものはメーカー品に頼るにしても50メガあたりまででの使用なら自作で対応出来るようだった。基本的には終端の抵抗値が50Ωになればインピーダンスの整合がとれるので、後は大型の抵抗を組み合わせて50Ωにすれば良い。

自作入門書の中から2例作ってみた。

1・ 12w対応 (”つくるハム実用アクセサリー”高山繁一著、CQ出版社より)

(上から50w、12w対応)

同軸ケーブル(5DFBあたりが適当)にコネクタ(MコネでもBNCでも、自分の使う方を選ぶ)をハンダ付けし、反対側の編み線(アース)と芯線部の間を50Ωにするようにする。

最も簡単なのはこの芯線と編み線間にに50Ωの抵抗一本をそのままハンダ付けすればおしまい。ただしこれでは耐電力が小さい。12w対応にするには2wタイプの300Ωの抵抗6本を並列にして芯線、編み線間にハンダ付けすればOKだ。

耐電力は2wが6本で12w、抵抗値は300Ωが6本で50Ωとなる。

テスターで抵抗値を計る。50Ωになっていれば完成。終端部につないでみる。10w程度の出力でも結構熱くなる。動作している事がわかり嬉しい。尚、出典の書によれば430MHzバンドでも使用可、とのことだった。

2wの抵抗(金属酸化皮膜抵抗がFB)6本で200円もしない。ケーブルとコネクタはジャンク箱から。安上がりなのが嬉しい。


2・ 50w対応 (”エレクトロニクス製作アイデア集3”中山昇著、CQ出版社より)

上記12wと全く同様に、今度は5wタイプの抵抗(500Ω)を10本並列にするだけだ。ただし抵抗の本数が多いので、今回は基盤2枚を芯線部と編み線部にそれぞれハンダづけし、そこにあらかじめ開けておいた穴に10本抵抗をハンダづけすればよい。

5wタイプの抵抗となると少し入手し難くなるかもしれないが、秋葉原のラジオデパートなどで入手できる。一本60円、計600円。これまた安上がりだった。(私は510Ωのものしか入手出来なかったので厳密には51Ωとなってしまうが、誤差の範囲内だと思う。)


簡単に出来て安くて実用的。それらもさることながら、私は合成抵抗値の算出に際してアマチュア無線の免許を取るために覚えた知識が初めて実践出来たのが嬉しかった。

おしまい

Copyright : 7M3LKF,1997/10/26