歩きづくめの山、妙高山 

 2019年9月28日 新潟県妙高市


なかなか週末の天気が優れずにやきもきしましたが無事宿題の妙高山(海抜2445m)に登ってきました。今年の5月に山スキーで登った火打山から見た、妙高山の雄姿が頭に残っていました。

9月27日(金)帰宅後に出発、上信越自動車道湯の丸SAで午前1時となりここで仮眠。4時間睡眠の後妙高赤倉温泉まで車を走らせ、朝一番(8:00)始発の妙高山スカイケーブルで上がります。ゴンドラは海抜1250mあたりまで一 気に登りますが、ここから妙高山頂までは更に標高差1200m、山と高原地図コースタイムは往路4時間半、復路3時間半。帰りのケーブルは16時 半が最終、正味7時間半と言う行動時間で、山と高原地図との余裕がありません。なかなか厳しい一日になりそうです。もっとも最終ゴンドラを逃しても歩けば1時間で下りられると言うことですが。

8:15、ゴンドラ上駅から歩き始めてしばらくはスキーゲレンデの中を登りますがすぐににトラバース気味に高度を稼ぎ枯れ沢を渡ってからひたすら 登ります。同じく始発ゴントラで上がってきたオバサン単独行がなかなかのハイペースで後から追ってくるので、なんとなく道を譲るのが嫌でこちらも ペースを上げます。コースタイムがタイトと言う事もあります。

杉の原ゲレンデから上がってくる車道と合流するまでのコースタイムは2時間ですが1時間15分で登りきります。が、ここで電池切れ。しかし2時間 と言うコースタイムは盛りすぎかもしれません。林道をくだんのオバサン(60過ぎでしょうか?)と話しながら登りますが、やはり、想像通りの筋金 入りの百名山ハンターでした。京都から来たということで、昨日は高妻、今日は妙高の後高谷池ヒュッテまで伸ばしあすは火打。この夏はトムラウシと 幌尻岳、斜里岳と北海道を攻めたと言うこと。マシンガントークでこちらは流石に辟易しました。写真も撮ることなくぐいぐい進んで行く事もあり、自分も燕温泉からのルートが合流する地蔵堂までは頑張りましたが、短時間の休憩で更に進むオバサンとはここでおしまい。その後この先でこのオバサンの姿を見ることはありませんでした。

あらためてゆっくり登りますがここまでの無茶があり足がきつい。ですが丁度海抜2100mあたりから一部紅葉が始まっておりなかなか楽しめます。 右手には地獄谷が噴煙を上げその深い谷の先にほぼ同じ高さで外輪山の赤倉山、そして山スキーヤーには人気の三田原山が手に取るようにわかります。 見上げる妙高山が倒れ掛かるような高度感で聳えています。振り返ると野反湖とその先に飯山方面の山々。しかしガスで遠望は聞きません。「天気と暮らす・妙高山」サイトでは午後から登山指数がB。これは小雨の予報の為。予報どおりの雲行きです。

ここからはきついのぼりが続き、長い鎖場。若い山ガール2名ががここで休憩。聞けばこの鎖場を見てここで撤退を決めたとのこと。自分も高度感のあ るルートは好きではありませんが、気合で乗り切るしかありません。見た目とは違うもので鎖に加えホールド・スタンスは豊富です。これを超えると岩場が累々と続くルートとなり上がらなくなった足を何とか持ち上げて、妙高山の山頂です。赤倉温泉が箱庭のように見えます。楽しみにしていた火打山 はガスで見えず、が高妻・乙妻が立派です。時間が気になりパンをかじりながら430でCQを出すとJJ1HBH局が五竜岳の下山路から呼んでくれ ました。

これでヤマランポイントも確保できたので1局で閉局、山頂滞在は10分です。ザックを仕舞っていると早くもポツリと雨粒が降ってきました。あの山頂直下の岩場と鎖場は雨の前に通過したい。再びダッシュで降りますがここで両足がつってしまいました。水分と塩分はマメに補給したのですが情けない。休憩もろくに取らず登ってきて、山頂でも充分な休みもとっていないので無理もないかもしれません。こむらがえしの特効薬と言う芍薬甘草顆粒を 水で流し込んでから足を揉んで歩き始めます。じきに気にならなくなったのは幸いでした。

高度感のある鎖場を下り切るとあとは難所はありません。雨粒も気になりません。丁度ガスもぬけたのでしょう。あれは雨と言うよりも雲の中だったのかもしれません。カッパを脱いで淡々と下ります。

足がもう言うことをききませがひたすら下って無事14:50、ゴンドラ駅に戻ってきました。最終ゴンドラの1時間40分前とは上出来でしょう。6時間半、ほぼ歩きづくめの山でした。スカイケーブル下駅から見上げる妙高山。山頂部はガスの中ですがその素晴らしい山姿に満足しました。

杉の原集落まで車を走らせ、この5月GWの火打山山行の帰路にTさんと立ち寄った苗名の湯(500円)に立ち寄り汗を流し、がら空きの上信越自動車道・関越で横浜に戻りました。

赤倉温泉ゲレンデから見る妙高山 暫くはブナ林の中の登りが続く 噴煙の上がる地獄谷、硫黄臭が漂う
高度を上げて行くと秋が訪れていた 外輪山を対面に臨みながら登る 長い鎖場が現れた 妙高山山頂に到着

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