BOOKSCAPE(日本)97年11月〜98年8月  by 藍上 雄



 突如として現れたオリジナル・ホラー・アンソロジーのシリーズ〈異形コレクション〉には、意表をつかれた。短編小説が壊滅的状況の中、テーマを決めた単発のオリジナルアンソロジーは今までにないことはなかったけど、これだけのシリーズとなると記憶にないです。ホラーアンソロジーだけど、編者・井上雅彦自ら、かつての「SFとホラーとミステリとの混沌とした」おもしろさを目指しているといっているので、SF作家も多く参加している。編者が今は亡き星新一のショートショートコンテスト出身だけに、寄稿者はショートショートランド・リターンズの様相もある。ルーブリックがいまいちなのは、まあ、しかたないか。内容のレベルはけっこう高いので、ともかく、みんな読もう。
『ラヴ・フリーク』(廣済堂文庫/98.1.15/762円+税)
 恋愛ホラーから始まるのは、正しい選択かもしれない。恋愛にはすべての恐怖小説の要素があるといった人がいましたもんね。たしかに、ずいぶん前にTTに書いたけど、10代の頃感涙にむせんだヤングの「たんぽぽ娘」にしても、いい年になって読み返すとホラーにしか思えないのだからねえ、まったく。岡崎弘明「太陽を恋する布団たち」は、ホラーとは全く関係ないが、傑作。この一編のためにだけに買っても惜しくない。ここだけ立ち読みしてもいいですけど。
『侵略!』(廣済堂文庫/98.2.15/762円+税)
 侵略SFアンソロジー、編者もそういっている。SFとでも規定しないと、元々「侵略」は全てのホラーに共通だから、まとまりがつかなくなる。それでもなお「侵略」の捉え方が様々なので、退屈しない。巻頭の「地獄の始まり」は最近ご無沙汰のかんべむさしをまた読もうかなという気にさせられる。菊地秀行「雨の町」は前半の古くもなく新しくもない日本的風景がいい。牧野修「罪と罰の機械」は美しい暴力、菅浩江「子供の領分」はSFの王道ですなあ。横田順彌「花菖蒲」の仕掛けを真に受けた人がいたと、『悪魔の発明』の編集序文にあるが、これはちと嘘っぽい。忘れられないのが津原泰水「聖戦の記録」、侵略テーマからは逸脱しているが、なんとも不思議な小説。
『変身』(廣済堂文庫/98.3.15/762円+税)
 変身テーマ。90年代後半の新作ゆえにオーソドックスな変身譚は少ない。昔ながらに人間が別の生き物に変身するでは、ホラーとしてのリアリティさえ保てない。舞台を過去か異なる世界にするか、食傷気味の遺伝子操作などといった理論的武装をしなければ、「恐怖」は生み出せない。そんな中、70年の風俗(大阪万博とか)満載の久美沙織「森の王」は直球勝負が成功している。大原まり子「溶けてゆく・・・・」はたいしたことないのに、鮮烈な印象を残すのは上手いなあ。
『悪魔の発明』(廣済堂文庫/98.5.15/762円+税)
 なんとなつかしいマッド・サイエンティスト物。もはやコメディにしかならない題材なので、まともにホラーにするのは難しい。だから、斜めに構えた作品の方がおもしろいのは仕方ないだろう。テーマとかけ離れてしまったのも多いし。横田順彌「星月夜」は鵜沢龍岳物だが往年のハチャハチャの味わいが少しある。岡崎弘明「空想科学博士」は映像で見てみたい。梶尾真治「柴山博士臨界超過!」は得意の生理的嫌悪感ギャグ。最後は日本のマッドサイエンティスト・堀晃「ハリー博士の自動輪−あるいは第三種永久機関−」やっぱ永久機関で締めてくれます。
『水妖』(廣済堂文庫/98.7.15/762円+税)
 テーマが難しいのかなんなのか、当然あるだろうと期待した古典的海洋綺譚や深海あるいは異世界の海を舞台にした冒険小説ぽいものなどがなく、小品が目に付くのは気のせいだろうか。冒頭の朝松健「水虎論」がよかっただけに、ちょっと肩透かし。オリジナル・アンソロジーの難しいところかもしれない。とぼけた味わいの南條竹則「魚石譚」は落語の小話みたい。

▼このアンソロジーの編集者が選者の一人なのが、
『この文庫が好き!』小説トリッパー編(朝日文芸文庫/98.7.1/760円+税)
 ジャンル別に13人がそれぞれ100冊(ただし文庫になっているのが条件)を選んだ小説トリッパー連載をまとめたもの。「ホラー通になるための100冊」が井上雅彦、「現代SFをまるごと楽しむための100冊」が大森望。

▼「現代SFをまるごと楽しむための100冊」のうち、「マーズ・アタック!」として10冊が選ばれているが、火星といえば『火星年代記』、その一節か引用されているのが、
『探偵ガリレオ』東野圭吾(文藝春秋/98.5.30/1429円+税)
 理工学部の助教授が超常現象とも思える事件を科学的に解明する短編集と聞いたので手に取った。冒頭の「燃える」は人間の自然発火の謎を合理的に解いてしまうので、「怪奇大作戦」か「特命リサーチ200X」かと。収録作5編全て超常現象ものではなくて、あとは死者の顔がアルミ板に立体的に転写された「転写る」と、幽体離脱で目撃したものがアリバイになる「離脱る」だけ。残りの2編は、一般人の知らない科学技術・知識を使った犯罪物。昔なつかしの「理工学的トリック」、甲賀三郎かよ。科学読物といった感じで、現代では貴重。これがほんとのサイエンス・フィクションなのかもね。作者は元々理系出身、『虹を操る少年』などのSF作品でも知られています。芸風広いなあ。

▼同じく超常現象の謎を解くのが、
『A先生の名推理』津島誠司(講談社/98.3.5/760円+税)
 安楽椅子探偵物。鎌倉に住む老作家が話を聞いただけで、怪刀乱麻、奇怪な事件の一番可能性が低い「真相」を見破る。深夜の住宅街に全身から白い光を放つ怪人が出現する「叫ぶ夜光怪人」、隕石に潜んでいた異星の生命体が次々と人間を襲う「宇宙からの物体X」など、ホラーではなくミステリですから、山ほどの偶然が都合よく重なって、超常現象に見えたということなので、がっかり。

▼A先生ってのは、いわずもがな、鮎川哲也のこと。
『鮎川哲也読本』芦辺拓・有栖川有栖・二階堂黎人編(原書房/98.9.3/1800円+税)
 作家生活50周年記念。ロング・インタビュー、単行本未収録作品、編者によるパスティーシュ、鮎川賞作家などのエッセイ、評論、全長編レビュー、作品目録などを収録。鮎川哲也ってばりばりの本格ミステリ作家じゃないかって?いえいえ、〈キッド・ピストルズ〉や『日本殺人事件』の山口雅也がエッセイで「鮎川哲也=戦後日本のSF先駆説」を披露しております。その証拠となる「モスラ」の先駆的?作品「怪虫」は、前回紹介の『妖異百物語 第一夜』に収録されています。

▼鮎川哲也編纂の伝説のアンソロジーが、
『怪奇探偵小説集 全3巻』鮎川哲也編(ハルキ文庫/1巻98.5.18 2巻98.6.18 3巻98.7.18/1、2巻740円+税 3巻743円+税)
 まさか、再刊されるとは思いもしなかった伝説のアンソロジー。元本は新書判で76年刊、その後83年に双葉文庫で文庫化された。前号で紹介した「幻想文学」51号で、「〈B級ホラー〉という言葉の誕生以前に、いち早く戦前戦後の群小探偵作家の怪作・異常作を発掘紹介した画期的労作」と評されている。83年の文庫化に際して省かれた作品が復活しているらしいが、SFMのレビューにもあった通り、他にもいくつか異動がある。横溝正史作品(「舌」「面」「双生児」)は全て省かれたし、カットされた作品(阿部徳蔵「奇術師幻想」)もあるし、同じ作者でも別の作品に差し替えられていたり(永田政雄、朝山蜻一)、全く新しい作品が追加されたケース(橘外男「逗子物語」、平井蒼太「嫋指」)もある。編者解説は多少手が入れられているものの、ほとんど元版と同じなので時制を現在と思って読むと混乱する。作者紹介でも没年が記されていない場合があるのは、ちょっと不親切。
 ハルキ文庫はかつて角川文庫から出ていた小松左京、半村良、山田正紀など日本SFを続々と再刊しているので要チェック。

▼オリジナル版から消えた横溝正史が編集していた雑誌は、
『爬虫館事件』(角川ホラー文庫/98.8.10/760円+税)
 雑誌「新青年」掲載短編の傑作選。「新青年」という雑誌については今更説明するまでもない。戦前戦後の探偵小説のリバイバルは絶えることなく続いている。雑誌新青年に絞った物だけでも、立風書房版(69〜70)に始まり、角川文庫版(77)、青樹社『新青年ミステリ倶楽部』(86)、とあり、戦前、戦後初期の探偵小説のアンソロジーは数しれず、作家単独の作品集(国書刊行会の〈探偵クラブ〉、春陽文庫〈探偵CLUB〉など)も刊行された。それだけ需要があるのだろう。例えば、大阪圭吉なぞ、ほんの15年前は、再録雑誌〈幻影城〉やアンソロジーで短編をこつこつ読んでいったのに、今は最初から代表作を集めた作品集があるわけで、なんとも複雑ではある。収録作品は、横溝正史「面影双紙」、水谷準「七つの閨」、渡辺啓助「血笑婦」、城昌幸「+・-」、大阪圭吉「灯台鬼」、江戸川乱歩「火星の運河」、瀬下耽「柘榴病」、夢野久作「人の顔」、海野十三「爬虫館事件」、地味井平造「水色の目の女」、角田喜久雄「恐水病患者」、大下宇陀児「蛞蝓綺譚」、妹尾アキ夫「本牧のヴィナス」、渡辺温「氷れる花嫁」、南沢十七「氷人」、香山滋「タヒチの情火」、三橋一夫「猫柳の下にて」、久生十蘭「黒い手帳」、橘外男「逗子物語」と有名どこを集め、解説(日下三蔵)も読書ガイドに重点をおいて、初心者向けになっている。ただ、ホラー文庫収録というのが、読者層を表しているのかもしれない。たしかに、ミステリといっても、現代ミステリの読者とは無縁だろうから。

▼表題作の作者にちなんだのが、
『JU通信 復刻版』(海野十三の会/98.5.17/1600円+税)
 徳島に来られた方はご存知と思いますが(その節はお世話になりました)、徳島市の徳島公園には日本SFの父・海野十三の文学碑があります。現在は2代目(93年建立)でして、初代は67年に建てられました(現在は生家近くの四所神社前に移転)。その事業の中心となった「海野十三氏の碑を建てる会」が発行した機関誌が「JU通信」全12冊です。海野十三生誕100年記念(1897年生)として復刻されました。復刻版では掲載小説は割愛し、以後の海野関連の新聞記事の切り抜きと巻頭に中島河太郎のエッセイの構成になっています。ちなみに、発行日は海野の命日だそうです。県立図書館へ行けばオリジナルが見られますし、海野の諸作も閲覧できます。
 今年のSFファンジン大賞のエディトリアル・ワーク部門賞を受賞してます。そうか、これってファンジンだったのか。

▼復刻に手を貸し、旧JU通信にも寄稿しているのが、
『塵も積もれば 宇宙塵40年史』「宇宙塵40年史」編集委員会(出版芸術社/9711.25/3000円+税)
 SFファンジンの老舗「宇宙塵」創刊40周年記念としてまとめられたもの。前半が柴野拓美インタビュー、後半が年譜、主要掲載記事一覧。インタビューは創刊当時の詳細ないきさつが語られているので、大下宇陀児との関係とか興味深い。運営にあったってのトラブルや苦労話もあって、ファングループを主宰した人は規模は違っても似たような経験をしていることだろう。プロサイドの福島正実『未踏の時代』に対する、ファンサイドからの戦後日本SF史の重要な資料になることでしょう。

▼その作品集が、
『宇宙塵傑作選T・U』柴野拓美編(出版芸術社/T・97.11.30 U・97.12.20/各1800円+税)
 日本で一番有名なSF同人誌「宇宙塵」の傑作選はこれが3回目。1、2巻合わせて40編が収録されている。副題の「日本SFの軌跡」は、収録作家をみれば誇大表現ではない。同人誌がこれだけの歴史をもつというのは素晴らしいのだけれど、それだけプロ出版が貧しいという証拠だからなあ。収録作品の掲載号をみると、1番古いのが光波耀子「聖母再現」(6号 57年)で、新しいのが嬉野泉「三月来たる」(194号 97年)と、期間が長いので、初期の作品の古さは否めない。プロアマ入り乱れると、初期作とはいえ2巻の小松左京「地には平和を」(63号 63年)が他を圧倒してしまう。その他のプロ作家として名を成した人の作品は短めのが多いが、1巻の単行本未収録の星新一「火星航路」(6〜7号 57年)が読めるのは貴重だ(それだけだが)。2巻は梅原克文「二重ラセンの悪魔」(188〜189号 89年)の中編版が目玉でしょう、たぶん。2巻収録の安岡由紀子「イオ」(87号 65年)は、も少し長くして書き込んでほしかったと思わせる佳品。

▼同じく、同人誌の傑作集が、
『SFスナイパー』(ミリオン出版/98.3.10/950円+税)
 SF同人誌「パラドックス」傑作選。解説にもある通り、「宇宙塵」「ネオ・ヌル」ほどメジャーでもない同人誌のアンソロジーが商業出版として出るのは奇跡でしょう。最初の数編はいかにも同人誌のノリなので「しまった」と思ったが、段々と読んでいくうちに得した気分になる。日高トモキチ「アンビストマの大迷宮」は衒学趣味の探偵小説のパロディとして上出来。岡本賢一「ロボットは泣かない」はハヤカワSFコンテスト最終選考に残った作品だそうで、傑作とはいかないが金払って読む価値はある。ロボットパルタって知ってる?

▼日高トモキチは某野球マンガ雑誌でおなじみだったが、
『ベイスボイル・ブック』井村恭一(新潮社/97.12.20/1200円+税)
 第9回日本ファンタジーノベル大賞受賞作。南の島で行われているプロ野球を、依頼を受けて取材にいく男の物語。野球ファンタジーといえば、『シューレス・ジョー』という傑作があるが、ここでの野球は、現実の野球とルールというか常識をわざとずらしてファンタジーらしくしている。「野球によく似たスポーツ」なっていてそこが不満。ファンタジーにはなっても、野球小説とはいえない。野球らしさをもった作品が欲しい。

▼ドラゴンズファンで、早慶戦の研究でも知られているのが、
『明治の夢工房』横田順彌(潮出版社/98.7.5/1400円+税)
 明治時代の3大冒険科学雑誌「冒険世界」「探検世界」「武侠世界」を中心に、雑誌に掲載された小説・記事の紹介。
『古本探偵の冒険』横田順彌(学陽文庫/98.8.20/780円+税)
 古書に関するエッセイ集『探書記』(92刊)の文庫化。文庫版あとがきでは「古書・明治なんでもかんでも屋」となっての苦労が忍ばれて、「ハチャハチャSF」の頃からの20数年来の読者としては泣けてきます。がんばれヨコジュン!

▼明治時代を舞台にしているのが、
『キマイラ縁生変』夢枕獏(ソノラマ文庫/98.3.31/ 476円+税)
 〈キマイラ・吼〉シリーズ14巻目。前巻から4年、さすがにこれまでのあらすじが詳しく載っている。話は明治45年中央アジアの敦煌に遡る。人間がキマイラ化する謎の鍵があるということなのだが、始まった頃は学園アクションSFだったのに、随分遠いところまで来たようだ。かくなる上は、最後まで見届けたいと思う今日この頃。第1巻『幻獣少年キマイラ』は82年刊。当時高校生だった主人公達は、とうに三十路を過ぎているわけで。

▼未完のシリーズといえば、
『大ハード。』火浦功(スニーカー文庫(角川書店)/98.4.1/620円+税)
 〈未来放浪ガルディーン外伝〉の2巻目。本編が2巻目で止まって何年たったかなあ。もう11年になるのか。外伝にしても1巻から4年。スローペースにも程がある(小枝風)。内容は相変わらずですが、もはや元ネタがわかる世代はかなり高年齢になっているのが心配。

▼このシリーズは映画のパロディでもあるわけで、
『タイムスリップ映画王』冬門稔弐・松永大成・柚木浩(スーパークエスト文庫ノンフィクション/97.12.1 /543円+税)
時間旅行を扱った映画、「タイムスリップ」映画の傑作・秀作・怪作・愚作にこだわらずとにかくマニアックに紹介しまくっている。まず「タイムスリップ映画永遠のベスト9」として、『ある日どこかで』、『グランド・ツアー』『タイム・アフター・タイム』『バック・トゥ・ザ・フューチャー』『ペギー・スーの結婚』『ターミネーター』『ファイナル・カウント・ダウン』『デモリションマン』『タイム・ソルジャーズ』をオチまで全部ばらしているので、まだ観ていない人は読まないように。あとは、タイムマシン、タイムスリップ映画の分類をしている。原作小説への目配りもそこそこきいているので類書のように頭に来ることはあまりない。野球ネタが目に付くなあと思ったら『野球映画王』の著者と同じだったんですね。

▼時間ものといえば、
『カジシンの躁宇宙』梶尾真治(平凡社/97.10.16/1900円+税)
 地元・熊本日日新聞に82年から96年まで連載されたコラムをセレクトしたもの。長期間にわたるため、『ドグマ・マ=グロ』『OKAGE』など小説の発想の元なんかもわかる。たしか、昔このコラムの切り抜きをまとめたファンジンがでてたような。たぶん、実家の倉庫のどこかにあるはずだが。どうでもいいことだけど、カジシンが社長の会社に勤めてる人ってどんな感じなんでしょうね。やっぱ、出世するためには、「よっ、社長。また昨夜『おもいでエマノン』読み返して、泣いちゃいましたよ。さすが天才」とかいわなきゃならんのか。(それならそれで楽しそうだが)

▼『OKAGE』はSFからホラーになると評されたが、ホラーからSFになったのが、
『ループ』鈴木光司(角川書店/98.1.31/1600円+税)
 『リング』『らせん』の続編である。もっとも、そういってしまってはまずい様な気もするのだが、すでに知れわたっていることだし。なんでかというと、伝染性のある未知のガンウィルスを巡る物語が、とんでもない形で『リング』『らせん』につながるからなんですね。『らせん』の時も、正統派ホラーの『リング』をよくもここまで変容させたかと思ったが、今回も「まいった」です。ううむ、ここまで古典的ネタを堂々とやるか。できれば「続編」などという予備知識がない方がいいのだけれど、『リング』『らせん』を読んでないと驚かないしなあ。『らせん』もすっかりSFだったが、これはどこをとってもホラーの匂いが全くしない爽やかな98年日本SFの収穫の一つです。たとえ、論理的矛盾があったとしてもだ。

▼『リング』のパロディが載っているのが、



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