タイトル 明智小五郎シリーズ
放映年 1977〜85年
放映話数 全25話
土曜ワイド劇場の人気シリーズ。御存知、江戸川乱歩原作の探偵小説で、天知茂の代表作となった。現在、全作品がDVD化されており、未だに根強い人気がある

主な出演:天知茂、荒井注、五十嵐めぐみ、柏原崇、高見知佳ほか

天知さんといえば、明智小五郎。美女を相手にするときも、常に眉間の皺は健在だった(笑)

 天知茂さんといえば、思い浮かぶのが<非常のライセンス>と<明智小五郎>。土曜ワイド劇場で、明智探偵の記念すべき1作目は77年の「氷柱の美女」だった。それ以降、年に2〜5本制作され、高視聴率をキープ。85年に天知さんの急逝がなければ、もっと続いていただろう。55歳…渋い盛りであった
 本作は天知@明智探偵、荒井注@波越警部(2話から)のコンビに、アシスタントの文代ちゃん<五十嵐めぐみさん(〜19)→高見知佳さん(20〜23)→藤吉久美子さん(24・25)>、そして小林少年<大和田獏さん(1話)→柏原崇くん(6〜19話)→小野田真之さん(20〜25話)>の鉄壁のカルテットで事件に挑む。と言っても、メインは明智探偵なんだけど。他の三人は陰惨な事件の中でほっと息を抜ける存在であった
 美女、入浴場面、残酷な殺人、変装シーン…やたら色っぽいシーンが多かったように記憶しているが…それが、ウリでもあった。2話目以降のタイトルも「浴室の美女」「死刑台の美女」「白い人魚の美女」「黒水仙の美女」…と美女づくし(笑)中でも印象深かった美女は、「悪魔のような美女」の小川真由美さん演じた黒蜥蜴。あの艶っぽい感じで、黒いドレスを纏い演じられていた。わたしのイメージでは黒蜥蜴=美輪明宏さんなのだが、天知さんと並ぶと真由美黒蜥蜴もなかなかよかった。昨年、土曜ワイド劇場25周年記念と放映された「妖しい傷あとの美女」(佳那晃子さんがその美女)を見た。24作目、ラストに近い一本である。やはり、かなり色っぽいシーンが多く、いま見るとけっこうドキドキした(笑)当時の放送コードは大らかだったようだ
 1985年7月27日に天知さんはクモ膜下出血で急逝される。本作最後の「黒真珠の美女」が放映されたのは8月3日。天知さんは明智小五郎のまま、この世から去ってしまった(2003.10.7)