◎合気道多田塾の稽古方針
植芝盛平先生、受 多田宏(当時六段)
旧植芝道場にて
合気道は植芝盛平先生により確立された近代武道です。
合気とは「心の集中」,「心の和」,「気の感応」,「人間生命と宇宙生命の一致」,「神人冥合」等々を表す言葉です。
気は、サンスクリット語のPranaと同じように「絶対的エネルギー」と、とらえています。
敬虔な神道の行者であった植芝盛平先生は、「合気道は『小戸の神技=禊ぎ』である」と説かれました。
合気道の技は日本武術の粋である劔術、槍術の法則を素手で表すものといえ、熟練すれば、相手の身体を、あたかも自分の剣や槍を用いる様に、扱うことが出来るようになるのです。この様になるには相手と対立して制するのでは無く、心が相手と対峙せずに、しかも自然と技が生まれる稽古法が必要です。
この背景には、長い歴史を有する東洋哲学と、その実践行法が存在しています。この方法こそ、我々の先祖が最も重要視していた、日本の伝統的稽古法なのです。
合気道多田塾では、合気道を「現代に活きる武道として、対峙する心を超える、実践東洋哲学の道」と位置づけ、この日本伝統の訓練法を、現代的に行うことを稽古の主眼におき、「気の錬磨」を根本とする稽古を日夜探求しています。

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