Planar T* 50mm f1.4

コンタックスRTSの標準レンズとして、1975年に登場したプラナー50mm f1.4。その後、硝材等に多少の変更が加えられているらしいが、今日なおも基本設計の変わらない定番中の定番である。
アサカメの度重なるテストでも、フルコレクションの球面収差、十分に平坦な像面など、大きな変化はない。
細かく見ていくと、非点収差に若干の違いがある。76年のテストでは、放射・同心の両像面は半画角19度で交わり、中間画角でごくわずかな較差が見られたが、平均像面の湾曲は小さい。一方、94年のテストでは、両像面は半画角17度付近までピッタリと一致している。しかし、平均像面の湾曲はやや大きくなった。
いずれにせよ、プラナーの名に恥じぬ像面の平坦性は、解像力、MTFのデータから立証されている。
解像力は絞り開放時、画面中心でミリあたり125本、画面平均96本。f5.6に絞れば中心で200本に達し、画面平均でも130本を保持する。
MTFの結果では、絞り開放時、ミリあたり10本のラインが画面中心で80%、画面中心から20ミリまで緩やかに降下してゆく。f5.6まで絞れば100%に限りなく近づくコントラストの高さだ。
作例は我がお妃が昨年の正月に川崎大師で撮影したもの。データバックによってフィルムコマ間に残されたデータによれば、絞りはf5.6とある。フィルムは・・・ゲッ、RHP?なんで?