Distagon T* 25mm f2.8

コンタックス一眼レフで、21mmと28mmの中間にある広角レンズが25mmのディスタゴン。色収差まで徹底的に補正された21mmや、すでに販売中止となったf2の28mmは多く語られるが、この25mmに関してはあまり話を聞かない。
しかし、絞り開放時、中心でミリあたり224本の解像度、90%近いコントラストなど、アサカメのテストは立派なものだ。レトロフォーカスにしては歪みが少なく、半画角35度付近で最大になるが1.8%と軽微である。
球面収差はプラス1.2ミリの過剰補正で、こうした場合、普通は開放時よりも絞った方が画質は向上するはずだが、解像度だけ見ると、f8でむしろ低下してる。ツアイスレンズの常で像面の平坦性はよく、絞りf8でのコントラストは、画面中心で90%を超え、画面隅でも80%を保つ。
作例は昨年の正月、箱根で撮影したものである。絞りは開放。アリアの評価測光を信じて撮ったら、案の定、後の照明に引っ張られてアンダーになってしまった。この時、お妃のお腹には姫がいるはずだが、甘酒を飲んでいる。