Summicron 11819 VS Summilux 11114

Summicron 50mm f2 11819

ライカの銘玉ズミクロン。11819は4群6枚構成になったいわゆるカナダ・ズミクロンで、アサカメのテストでも、素晴らしいMTFの数値を叩き出している。前モデルの11817と比較しても、一層の像面平坦性が改良され、画面隅まで均一な画質が謳い文句。開放からトップギア全開の高性能といえるだろう。11817と同様に最短距離は0.7m、作画の面でも自由度が増している。唯一の不満は、絞ると絞り羽根の形がいびつなことで、光芒がギザギザのボケとなることがある。

Summilux 50mm f1.4 11114

フード組み込みになった現行ズミルックスの一つ前のモデル。光学的な構成は61年以降共通と言われている。球面収差は一旦マイナス側に膨らみプラス側に戻るのを、もう一度マイナス側に戻すという高次の収差補正が行われた。「過剰補正となって開放でハロが生じるのを嫌ったため」とアサカメにはある。球面収差、像面湾曲のいずれも数値的にはズミクロンにわずかに及ばないが、なかなかどうして、開放でも芯のあるピントを結び、一段絞れば文句なしの高画質。