東海自然歩道(鈴鹿峠〜石水渓)
前回(H12・9.24)の加太(かぶと)以来の訪問で、久し振りに東海自然歩道を歩いた事になる。やはり、遠くなればなるほどアクセスに事前調査が入用になるからだ。電車の時間、バスの時間などなど。
今回は、その昔旅人が東海道五十三次でも三大難所と云われた鈴鹿峠の山越え、最盛期には4つの本陣と100件の旅篭が軒を連ねたと言われる。その旧東海道筋の風情を楽しみながらの宿場めぐりと亀山までの行程である。。
【山  域】鈴鹿峠
【日時】平成13年4月8日(日) 曇り。気温12℃
【行程】自宅=西名阪=JR加太駅8:30〜バンドウ〜弁天〜
坂下宿〜鈴鹿峠〜山女原(あけびはら)〜安楽越え〜石水渓15:40
=JR亀山駅---JR加太駅=西名阪=自宅20:00
【歩行距離】23キロ
【メンバー】単独
早朝7時前に自宅を出発し、現地JR加太駅に着いたのが8時30分前だった。ここに車を駐車し早速歩き始める。今日の天気は曇りで気温12度、歩くには程よい温度だ。昨年のコースと合流するのにそんなに時間はかからなかった。約30分。
ここからが今日の本当の出発地点である。諸戸の山林を眺めながら舗装道路を下る。時折涼しい風に少し汗ばんだ身体が心地よい。所々に咲いた山桜を見ながらバンドウを抜ける林道をひたすら下る。やがて「まがき橋」に到着。実はタイムを記録した録音器を不注意にも後日消去してしまうミスを犯したのだ。メモは一部しか記録していなかったので、曖昧な事書くとまずいので、以後タイムは記載せず。話を元に戻し、ここに咲いていた大きな山桜は見事に満開であった。今年の桜は早いようだ。
左にR1号線、正面が鈴鹿峠、右に弁天集落
しかも、里山に咲く桜は何処も満開であった。まもなく車が激しく往来する国道1号線と合流する。ここでまた別のミスを犯したのだ。本来の自然歩道は1号線と合流する手前で左手の小道から入る専用歩道橋で国道を跨ぐのだが、そのまま進行し、国道に入ってからも右に進路を取ってしまった。国道沿いを歩くこと約15分、何かオカシイ??道が下っている。地図とコンパスで確認すると反対の関方面に歩いていたのだ。慌てて戻り返し、その間タイムロスは30分であった。(ー_ー)
歩道橋からすぐ横に小さな小道がついており、間もなく広い道と合流。そこから左に国道と平行線上に北に延びる昔の街道弁天集落が現れる。
弁天集落の昔ながらの懐かしい家並み
弁天から坂下宿まで筆捨山を背に2キロほど、ポツンポツンと良い感じに古びた家並みが見られる。それらが坂下宿であった。
小さな集落ではあるが、昔の名残を残した家々がある。鈴鹿峠が賑わっていた当時、ここを多くの人馬が往来したのだろう。
その頃を伝える鈴鹿馬子唄会館もあり、当時の馬子達の生活の片鱗を伺う事ができる。その周辺も見事に桜が満開であった。
道端に置かれた縁台に高齢のお年より夫婦?が腰をかけていた。こちらを見るので、思わず「こんにちは〜」と声をかけると
にこっと笑いながら「こんにちは〜」と二人とも挨拶を交わしてくれる。少しおしゃべりをしたかったのだが、あまり時間がないので行きすぎてしまう。何か心残りでもあった。

水飲み鉢。後方が峠道
さあ〜、これからが鈴鹿峠の登りだ。右に急登の階段があり、標識にも東海自然歩道と書いていた。国道の脇道を歩けば同じ場所に合流するが、やはり標識どうり歩きたい。ところが、これが結構大変で、まさに山道も山道、アックダウンの激しい道であった。やがて片山神社に到着。かなりひなびた神社であった。ここでまた迷いやすい。神社右横に延びた石畳道を登るのだが、標識もなく、慎重にコースどりを確認したい。さらに国道の下をくぐると広い溜り場がある。ここから山道に登る道が標識の後ろにあった。馬の水のみ鉢が置かれた峠道を登りつめたところが、鈴鹿峠である。
昔は、この峠越えは大変だった事が偲ばれる。馬もあえぎあえぎ登ったから水飲み鉢が置かれたのだろう。
山女原への分岐点。茶畑が疲れを癒してくれる
この峠を少し100m下った所に茶畑が一面広がった場所がある。この近くに「万人講常夜灯」があったのだが、食事をここでしたので、食後写真を撮らずに進路を山女原(あけびはら)に進んでしまった。今思えば、残念至極!少し迂回して探せば良かった。山女原までの山道は、結構アップダウンの多い地形で、食後の運動としては些か疲れた(^.^;;;

山女原からは平坦な舗装道路が続き、やがて上林神社を過ぎると村外れのY字路に出る。静かな田園風景だ。
右が近道とガイド本に書かれていたので、迷わず右にコースを選択。どちらも安楽越で合流するが、峠越まで結構登りが続くし下りも石水渓の奥にあたる橋を渡るまでだらだらと続いていた。取立てて見るべきものはなし。
石水渓
やがて橋を渡ると右にコースをとればそこが石水渓に差し掛かる。やっと本日の終点に近くなる。石水渓で一息入れる。水も綺麗な流れだ。川原で若い男女6〜7人のグループがバイキングを食べながら楽しんでいた。その頭上に桜の木が覆い被さるように満開の花が咲き乱れていた。300m程下流に下ればキャンプ場もあるが、今の季節利用客はないのだろうか、少し荒廃していた。また近くに奇岩の鬼ヶ牙などの景勝が現れ面白い地形に写真を撮るには面白い。でも時間も遅く少し曇っていたので、あまり期待薄。
そこからさらに500m下った所に石水渓野外研修施設もあり、テント村やバンガローなど立派な施設があった。
ここから仙ガ岳登山コースも近く、周辺の名勝を訪ねるには便利な場所である。その昔(10年ほど前)仙ガ岳に登った事があるが、結構奇岩や見晴らしも良い面白い山で、今でも鮮明に覚えている。いつかまた登ってみたい山だ。

桜満開の亀山城から亀山市内を望む
石水渓バス停は、これより2キロ下った所にあるが、4月のバスダイヤ改正により野外研修施設まで来るらしい。事前に確認していたが、当事者の者まで曖昧で昔のバス停を教えてくれていたので、知る由もなかった。何せ1日数本しか走らない路線なので、遅れては一大事。池山バス停に16:15発の時間前に到着する。ここからJR亀山駅まで23分だが、如何せん田舎のバスゆえユックリ走るので、とうとう亀山16:40発の電車に乗り遅れてしまったではないか。(ー_ー)
加太駅まで二駅なのだが、タクシーで5000円はかかるとの事。お金も勿体無いから1時間待ちとする。駅にじっとしていてもしょうがないので、近く(徒歩15分)の亀山城の桜見学に行く。これが見事な桜で、少しピンクで匂いも香ばしく漂い、今まで沢山の桜を見たが、これほど素晴らしい桜は初めてである。時間つぶしの思いがけない大収穫であった\(^O^)/



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