東海自然歩道(比叡山縦走コース)

このコースは前にも歩いた事がありますが、HP用に編集するのと、今年もまた六甲全山縦走大会に出場するので、その練習を兼ねて歩いてきました。少し長丁場になりましたが、残暑も終わり少し肌寒い秋本番を迎え、曇り空が却って気持ち良い歩行となり、ほぼ予定のコースを完走。只、一部最終ポイント(三井寺)までは市街地なのと日没による時間切れの為割愛としました。
全般を通して、結構見所多く又眺望も素晴らしいのでユックリ歩くとすぐ時間が無くなるだけに、このコースは途中比叡山根本中堂で二回に別ける事をお勧めします。通しでは約7時間強かかりますよ〜。 (^^)
【山  域】大原、京都東北部
【山 名】 比叡山
【日時】平成11年10月16日(土) 曇り
【行程】自宅8:10=京阪電車=京都バス=大原三千院10:30
ー仰木峠11:30ー横川中堂12:00ー展望台13:20ー西塔14:00
ー根本中道14:50ー東塔ー弁天堂15:25ー夢見ガ丘16:24
ー嵩福寺跡17:00ー百穴古墳ー近江神社17:40ー近江神社前
=京阪電車=自宅20:30
【メンバー】単独

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洛北大原の里から元三(がっさん)大師道の道

琵琶湖周辺の町
仰木峠から見える琵琶湖周辺の町
自宅を出てからここまで電車、バスを乗り換え順調に大原の里まで辿り着く。昨日夜半から雨が降り続き今日の予定は少し危ぶまれていたが、早朝起きると雨も止み「よし!」とばかり実行に移す。こうなれば天も味方につけ全て順調なり。\(^O^)/
前回は三千院を見たが今日は振り返りもせず一目散に東海自然歩道に取り付く。
以前歩いたコースだけに地図もザックに入れたまま。元三大師道を登につれ大雨の傷痕が少し残っている。まして昨晩雨だったから沢の水量も多し。曇り空で少し涼しいのであまり汗ばむ状態ではなかった。
今日は少し歩行距離も多いので、敢えて一眼レフカメラを断念しコンパクトカメラが記録係に任命。巧く写してくれよ!
道も整備され沢沿いからやがて水音が消えると眺望が開ける。ここが仰木峠か!杉林の間から琵琶湖や堅田、雄琴が見え隠れする。写真も僅かの間を見つけ撮るが、果たしてどうかな?

仰木峠から横川中堂まで

ガイドブックに僅か30分と記されているが、そんな楽な道のりではなかった。途中大きな標識が右に水井山・根本中道とあり真っ直ぐ行くコース名は記載されていない。おかしいな〜?確か前もこの標識に釣られ右コースを選ぶと
かなり東海自然歩道から外れて合流した記憶がある。おやまた別の標識に誰かがマジックで正面コースが東海自然と書いているぞ!ややこしい標識だな。そして今回は迷わず正面コースを選択すると急に下りになった。
横川中堂近辺
横川中堂からドライブウエイと並行した歩道
おや?下りも下り100m以上下っているじゃないか。何やら不安になってくる。やっと沢まで下った所に標識があり。
もっと早く標識が欲しいな〜。これじゃ初めて歩く人には不安で引き返す人もあるかも。今度はまた登りだ。しかも100mも高度差があるよ。ふうふう言いながら登りきって振り替えると尾根を完全に一山移動したみたいだ。成る程ドライブウエイと合流した。その近くにある地下道をくぐるとまもなく横川中堂に到着。
その手前に「東海自然歩道を歩かれる方に。これより延暦寺境内を通過する場合は申し出て下さい。そうでない方は拝観料が必要です」と記されていた。「なんや通行税を取るつもりかいな」と些か高圧的態度が気に食わない!
横川中堂駐車場正面に入り口受付があった。この先何処に自然歩道が続いているのか解らないので尋ねてみた。
受付人の目の鋭い爺さんに、「自然歩道はどちらにありますか?」「・・・・行き先云わんと解らん!」と目がギョロリ!「え〜っと、大原から歩いてきたのでその続きなんですが」と咄嗟の事で行く先が出てこず。ここは全て比叡山なので根本中堂と云わなければ解らないかも。しかし、不親切極まりない。咄嗟に行き先が出てこなければ「あちらが根本中堂への道。こちらが大原への道」とぐらい案内してくれてもよさそうなものだ。ジロリと目でにらみ返すとは何事だ!全く頭にきたが、何とか感情を抑えて教えてもらうが中に入ると500円もいるし、こんな爺さんに金を払うのもしゃくだから、写真も撮らずに通過する。少し行った所で食事をとる。でも写真の記録は残したかったな〜〜(;_;)ウルウル

根本中堂まで

根本中堂
根本中堂(比叡山延暦寺の中心)
比叡山の中心・根本中堂まで回峰行者が通る峰道である。よく踏み込まれた平坦な道だが、ここを行者さんが毎日回峰するのかな〜と思いながら歩くと、また違った趣がする。一部ドライブウエイと並行する個所もあるが、すべて峰道なので、気持ちが良い。
比叡山最古の建物で荘厳な釈迦堂にやがて入るが、目下修復中につき覆い被されたビニールシートを見ると、有り難味も半減だ。次に現れるにない堂の二つの建物(常行堂・法華堂)の間を抜ける時、静寂な空気に響くような独特な節回しの経が聞こえてくる。双方お堂の中で修行を行なっているのだな。共に扉は閉ざされているので、中の様子が分からない。大きな立て看板に「修行中につきお静かにして下さい」と書かれている。
ここから根本中堂まですぐと云っても、石段の上りがあり結構疲れる。
ここでまた嫌な事があった。比叡山といっても沢山の建物が点在しているから、東海自然歩道はどうしてもその中を通過しないといけない。途中所々に関所みたいな受付小屋が建っている。観光客相手に拝観料みたいな通行税を取っている。丁度二人のアベックとその小屋前で同時となったので、面倒くさいから黙って通過しようとした。「チョットチョット〜何処に行くの!」と通過を阻止する。「見りゃ〜分かるだろう、この登山スタイルを」と云いたいのをまた我慢した。
些か同じような爺さんには参ったねぇ。信心も何もないような爺さんを置いておくなんて。若い修行僧は何にも云わなかったぞ!見れば分かるよな〜、ほんまに!法然上人さんに言いつけてやるぞ!プンプン。

近江路コースを下る

比叡山ケーブル駅
比叡山ケーブル駅
この根本中堂から大津の町まで、華やかな比叡山と打って変わって静かな山間の登山道が楽しめる。
舗装道路を歩き出して15分でケーブル駅に着く。黄色の昔乍らの駅という雰囲気が残っており、ここから見下ろす琵琶湖や大津の町並みの景観が素晴らしい。そしてまた急な下り道が続きやがて明王堂、更に奇麗に掃き清められた参道を下る事10分、弁天堂が現れる。急峻な山間部に作られ、よくぞこんな所に作ったものだと感心させられる。
付け加えるならば、無動寺(弁天堂及び大乗院を含めて総称しているが)は千日回峰者の「出峰地」である。
弁天堂
弁天堂
この付近の地形は切り立った山間にあり、地下水が湧き出ている所に祭壇が祭られ、千日回峰者が修行するにぴったりする雰囲気が溢れている。ただ今年の夏に降った大雨の被害が見られ、急峻な個所が随所崩落している。
六甲山系の地質にも良く似ており、ザラ土であった。地崩れしやすい地形だけに、これより通行するのに何個所も崩落あった。大津に下って初めて分かった事だが、比叡山までのこのコースは通行止めの案内が出ていた。(今後修復されると思うが)

弁天堂から夢見ガ丘までアップダウンが多い。かなり道も不明瞭な個所やら崩落地を迂回しながらの通行となる。
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明王堂から大津市内を望む(拡大あり)
百穴古墳まで約2時間弱、市街地の雰囲気がいっぺんに飛び込んでくる。大津市は琵琶湖に面した歴史と文化の街。1300年前には「幻の都」と呼ばれる大津京が置かれた事もある。じっくり鑑賞歩いてみたいのだが、今日は時間も遅くなり日暮れも早い。早く進まないと何処まで行けるか心配だ。
市街地を間違いながら、やっとこさ近江神社に辿り着く。三井寺まで行ければ行きたいと思ったが、この暗さになれば意味がない。本日はこれまで!と自分に言い聞かせ京阪電車の乗り場に足が勝手に動いてしまった。(^_-)

今日一日、よく歩いた。六甲縦走の練習にもなった。天気もまずまずで良かったな〜。
ただ心配なのが、写真の写り具合だ。コンパクトカメラにリバーサルフイルムを装着しているは少し無理があるかもしれない。一眼レフみたいにマニュアル設定が出来ないので、天候に大きく左右される。今度からは、コンパクトカメラの場合は普通のフイルムで写そう〜と! (^^)

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