2002年六甲全山縦走
昨年は、大会前に足の捻挫が長引き無念にも連続出場が途切れ、今年はリベンジの年。それが達成すると通算6回目の完走になる。
完走を目標に2ヶ月前から走り込みや練習会に臨み、何とかそれなりの身体作りに専念した。たるんだお腹や足がみるみる引締まってくるのが自分でもわかる。もし大会に参加しなければ目標ないまま、鈍った身体になるかも知れない・・・。どうもこれが本音かも知れない。こうして6回も続けると、何時の間にか私のライフワークになっているのかな〜(^ ^ゞ ポリポリ
でも、そう簡単に事は進まなかった。生憎お得意様のゴルフコンぺと連チャンで重なり、どちらも欠席するわけにもいかない。
少々厳しいがやるっきゃない。そのゴルフを土曜日をこなしてから一旦帰宅し、再度その日のうちに須磨浦公園にUターン。そして早朝5時スタートの56キロ縦走ドラマが始まった。果たしてどんなドラマになるのやら・・・。


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【山 名】六甲全山縦走コース(須磨浦公園−宝塚間。六甲山最高峰ほか)
【山 域】六甲山地
【開催日】2002年11月10日(日)
【天 候】晴れ
【全距離数
56キロ
【コース 】須磨浦公園〜妙法寺小学校(CP)〜菊水山〜大龍寺(CP)〜市が原〜摩耶山〜ゴルフ場(CP)〜凌雲台〜
一軒茶屋〜東六甲縦走路分岐点(CP)〜塩尾寺〜宝塚 *(CP)はチェックポイントです
【 縦走総参加者】約2,000名 (安全、円滑な運営の為人数を制限)
【縦走隊13名全員完走】 Hioさん(7年連続)、森の音(6)、みるくさん(4)、俊成さん(2)、タンタンさん(2)てるさん(2)、
clifさん(初)、ごましおさん(初)、菜の花さん(初)、TAYAさん(初)、おそまつさん(初)森っちさん(初)、hiroさん(初)
【サポート隊】 
 伊能さん、DOPPOさん、ミリオンさん、
         (応援)なっちゃん、くみさん、柴門さん
11月9日(土)須磨浦キャンプ
須磨浦でのキャンプ  (てるさん撮影)
土曜日のゴルフから帰り、すぐ荷物を持って須磨浦公園に到着したのが23時30分であった。するとサポート隊の伊能さん、DOPPOさん、ミリオンさんが遅くまで待ってくれていた。縦走隊の皆さんは既にテントで寝ていた。ホント遅くまで有難い事だ。毎年、このサポート隊のお陰で万全の体制で縦走に臨める。この人達なくして縦走はありえない。昨年私はサポート隊に入り全てを経験した。遅くまで起きて翌朝皆と同じように起床し縦走隊出発までの世話をする。その後テント撤収し後片付けしてからメンバーの荷物を車に載せる。そして当日の都合つけば応援に廻る。途中のチェックポイントでメンバーに栄養剤の差し入れ。宝塚に着いてから次々到着する人の為にサポート隊の出来うる範疇での宴会の準備、等々・・・。
今年もおでんを作ってくれた。多分寒いだろうとの伊能さんの配慮で。でも当初はもっと簡単なコンビニで全てを賄うと云っていたような・・・?
午前0時になったので、早く寝ないと明日起きられない。起床3時30分だ。
公園の廻りは結構騒音がうるさく、バイクや深夜のJR貨物列車など絶え間ない。耳栓を入れ寝袋に入るとゴルフ疲れなのかすぐ寝入ってしまった。

11月10日(日)スタートから妙法寺小学校まで
スタートの記念撮影
ふと気がつくと皆さんが起きていて準備や食事をしていた。3:30分
どうも寝不足がこたえるな〜。土曜日は4時間、日曜日は3時間。大丈夫かな〜。あれ?少し左足の膝が痛い。
今まで練習していて何もなかった。DOPPOさんが、ゴルフは振回したとき身体をひねり左足で支えるから左膝に負担がかかったのでは〜と云われた。成る程そうか!何やら不安がよぎった。
よし!こうなったら今までのタイムよりも例え遅くてもユックリペースで歩けば完走できるだろう。また今回の中で7名初参加中6名が健脚者揃いだから放っておいても大丈夫。するとhiroさんが当初より本人自身も不安を抱いていたから、サポートする形で
同じように歩けば何とかなるだろう、と。
今年も5時スタートなのに4時20分頃には長蛇の列が出来ていた。5時00分スタート受付け始まり、5時20分にやっと通過。
hiroさんに「兎に角ペース配分を私に任せて貰い、周囲のスピードに引っ張られぬように」とお願いした。
名物、栂尾山への長い階段
黙々と縦走の長い列が真っ暗な階段にヘッドライトの明かりが続く。住宅街では、「お静かに」と書かれたボランティアの立て札が要所要所に配備されていた。皆急ぎ足で駈け抜けていく。歩き初めて40〜50分した高倉台の住宅街に入った頃、信じられない人が後ろから顔をにゅ〜と出してきた。何とトップ争いの最右翼であるべきHioさんである。
「あれ〜?何で〜!」まさかの出来事であった。いつも2000名中でもトップクラスで到着する人である。7年連続出場者でもある。そんな人でも何と急ぐあまり夜道の旗振り山付近で道を間違えたとか。かなり焦っていた。そう言えば、その場所で何人か戻ってくる人を見かけた。その時は何でやろ〜と思った程度だった。彼はトップグループに入り、山道での一瞬の左右の分岐点で同じコースに合流すると早合点、それが大きな間違いであった。飛ばし過ぎが災いし、かなりの距離を無駄にしてしまった。行き帰りで大きなロスに繋がった。とうとうこのロスが最後まで尾を曳いたようだ。夜道はやはり注意が必要だ!
須磨アルプス   後姿はhiroさん

登りになると膝が少し痛む。でも下りで痛まないから大丈夫。幸いダブルストックを持参しているから心強い。
名物の栂尾山への長い階段で大渋滞。でも我々には軽い休息になった〜(^ ^ゞ
そして須磨アルプスに到着。毎年ここでご来光を仰ぐ。今年もジャストタイミングであった。アルプスに似た岩肌に赤い日の出の光が降り注ぎ、まるで3000m峰の山を歩いている気分がする。蟻のような長い列が続くのも一つの風物詩か。
やがて、第一チェックポイントの妙法寺小学校に到着。7:46分
ここで、トイレ休憩と軽い腹ごしらえを10分ほど使用。一昨年より20分遅れである。まずまずの通過だ。

高取山〜大龍寺
高取神社での売店
次の登りが高取神社へと続く。結構登りがキツイ。やっと高取神社に到着。参拝者も数人いたが、今は縦走の人が大半だ。
茶店では、バナナを50円、牛乳その他色々出店を出して売込みをしていた。丁度休みたくなるような雰囲気がある。
ここを通過すれば次は鵯越駅まで住宅街。丸山町の住宅街に入ってまず各メンバーの情報収集に携帯をかける。みるくさんが我々より30分程前に、てるさんは携帯かからず。その他は殆ど先行している筈だから、我々二人が最後尾と判断。その15分後に分った事だが、その時点ではてるさんが最後尾だったらしい。が、我々が鵯越駅前のコンビニで10分程トイレや食材を補給している間に抜かされたようだ。この鵯越駅で靴下を替える。練習会でhiroさんにマメが出来ない工夫は、こまめに靴下を取り替えると良いと言った事がある。彼女は5枚も用意していた。これでマメ対策は万全だ!更に矢問さんから事前に差し入れされていたエアーサロンパスを足に塗る。冷ヤ〜ッと効き目がありそうだ。この後要所要所でご厄介になる。有難う〜矢問さんm(__)m
大龍寺で豚汁を食べる
次の最難関その1、は菊水山である。ここの急登は結構辛いものがある。約200mの登りだ。だが今日は渋滞により超スローペースの為疲れがなかった。膝にも負担が少なかった。それが却って良かった。10:49分
山頂では、大勢の縦走者が休んでいたが、ここは休まず通過する。折角登った山頂から200m下ってまた鍋蓋山まで200m登り返すのが難関その2。鍋蓋山11:41分
大体この二つで縦走者にフルイを掛けられる。そしてやがてそのリタイアーする人達が出始めるチェックポイント2の大龍寺に着く。12:11分。 ここは六甲麓まで下りるバスがあるからだ。
ここで、見慣れた顔ミリオンさんが待ち受けていた。hiroさんの旦那さんだ。彼は昨年この縦走を体験し、しかも16時10分に宝塚にゴールした健脚だ。その彼が今年はサポート隊に志願し、やはり彼女の事が心配なんだな〜(^ ^ゞ 12:11分
DOPPOさんも伊能さんも待ちうけてくれていた。大変な励みになる。何と彼等はトップ通過した人から我々の最後尾まで多分2〜3時間位待ってくれていた勘定になる。有難い。ここで、恒例の豚汁と昼食を摂る。

市ヶ原〜摩耶山〜記念碑台
市ヶ原の紅葉
大龍寺から市ヶ原まで下りで約20分弱。市ヶ原は綺麗な紅葉で真っ赤になっていた。快晴だが風は少しあり、気温も低めだが歩く我々には良い頃合だ。市ヶ原にてトイレ休憩と大福餅を食べる。シャリバテ防止だ。これからの登りは通常で1時間30分。でもhiroさんは登りが苦手なので今日はユックリ時間をかけて登れば後は平坦な歩きになるから無理はしない。
やや渋滞の列に入ったから自ずとユックリになる。1歩1歩焦らず歩調を整えながら粘り強く登っていく。やっと頂上が見えたと思うがそこは頂上ではない。今までこのポイントで多くの人が足の痙攣、膝の故障で動けなくなった人を数多く見てきた。
まさに天狗道と呼ばれる所以の天狗の鼻だ。今日は全体的に渋滞のお陰かユックリ登るので誰一人見る事がなかった。
約2時間かけて山頂の掬星台に着いた。14:15分
ここで、ボランティアの人達によるホットレモンが用意されていた。今年は2杯飲んだ。美味しい(^-^)
掬星台とホットレモンサービス
靴下の履き替えを既に2回しているお陰でマメも出来ていない。ここを通過したら宝塚まで80%達成したと同じ価値がある。
これより、摩耶山ドライブウェーと山道が入り混じり、平坦な道はhiroさんはスピードが上がる。
だが途中にサウスロードと云って約1キロの階段と登りが続く場所があり、これまた痙攣の起き易い処でもある。。
過去練習中に私も経験した事があった。舐めてはいけない場所なのだ。hiroさんにも注意喚起した。ボランティアの係りの人も通過する人々に呼びかけていた。そこを登りきり少し歩道を歩くと丁字ヶ辻という交差点に差しかかる。六甲ホテルやお店もあり、そこでバナナを購入、食べながら歩く。また六甲郵便局前で甘酒のサービスがあるはずだが今回は無かった。残念!
郵政改革の問題もあり、今年から中止したのかな?と思った。でも、後で分った事だが、我々の通過した時間が遅く、既に用意された甘酒が完売(無料)したらしい。来年はもう少し早く通過するぞ〜!
こうして、間もなく記念碑台に着いた。15:48分。
ここで、2枚のリボンとヘッデンの点灯チェックがある。リボンは蛍光になっているから夜間に光り、ヘッデンは必ず必携。予備電池も必携。私のザックに付けていたリボンが無くなっていたので、もう一枚予備を貰った。
さあ〜後ひと分張りだ。

凌雲台〜東六甲分岐点
凌雲台
ここから、道路沿いを歩くのだが少し近道もあり、多少なり時間節約もできる。通産6回も歩くとそのコツも分る。事前に調査次第で楽に歩けるかも?特に凌雲台から一軒茶屋までの区間は。
さて、神戸ゴルフクラブの前を無事通過し、ここで再度携帯電話で宝塚の様子をDOPPOさんに掛けるが通じず。
間もなく凌雲台に到着。16:29分。軽い物を口に入れる。
ここで通信可能となり宝塚の様子を聞く。何と到着した人が既に数人いた。一番最初にclifさんが15:24分、ごましおさんが15:34分、菜の花さんが15:39分。何とマ〜早い人達だ!菜の花さんは女性だよ!(◎_◎)。これも後で聞いた話しでは、2000名中女性で2番目に到着したそうな。因みに高校生の女性が一番だと!お〜い、Hioさんの名前はどうしたの〜?やはり前半の出遅れが響いたのかな。
彼等の事より我々は未だ凌雲台(ー_ー) 早く下りなくっちゃ(^ ^ゞ  伊能さん仕込みのおでんが待っているよ〜(^-^)
ここからバンバン駆け足で歩いた。hiroさんも遅れじとついてくる。下りは強い。彼女曰く。私は下山家なのよ〜(^_-)
前に歩く若い黒一色に包まれた女性がいた。彼女も飛ばす飛ばす。中々追いつかない。どうも単独参加みたいな気配だ。
夜間の宝塚までの区間が気になるのかな?女性で単独ではやはり気持ち悪いのだろう。無理もない。
やがて一軒茶屋に着き、トイレのみですぐ出発。東六甲分岐点の最終チェックポイントについた時は既に薄暗かった。17:26分

大平山〜塩尾寺〜宝塚
この分岐点から下りが主体で多少のデコボコがあるが、空いていれば飛ばせるところ。だが、今日は最初から渋滞の波に入ってしまった。しかも前日雪で道がぬかるんでいる。更に道が暗くては飛ばすに飛ばせず。諦めてその渋滞の波に乗るしか方法なし。夜道と云えど、渋滞の波だと全然怖くないとhiroさん。あの黒ずくめのお嬢さんが前を歩いていた。それも他のグループに混じって。やはり暗闇の山道が怖かったみたいだな〜(^^)
大平山までこんな状態が続く。18:46分。
後少し、とhiroさんに呼びかけ、hiroさんもミリオンさんに電話していた。おでんがまってるぞ〜!(^^)/
黙々と真っ暗な山道を下り続ける。途中、甲陽園から仁川にかけて夜景が実に綺麗であった。キラキラ輝く光の波がまるで宝石のようだ!。もうその時は疲れも感じない。この時何回も携帯が鳴り、現在地の問い合わせが入る。女房までかけてきた。
「今何処〜」「今、山道」「それ何処よ〜」「云ったところで分らんだろう!宝塚に着いたら電話するから!」ホンマにウルサイ電話だ!(-_-メ) しんと静まり返った山道では、前後の人の話し声が丸聞こえになる。(^ ^ゞ
ゴールでの記念撮影
やっと塩尾寺に到着。そこから急坂を下る。幸い足の疲れがなく普段通りに歩けた。hiroさんも変わらず。凄いね〜!
DOPPOさんに後10分の処まで漕ぎつけたと電話する。宝塚の10m前に近づいた時、ミリオンさんの出迎えの顔が見えてきた。
ニコニコ笑っている。多分hiroさんも同じ気持ちであったろう。よくぞ頑張ったとhiroさんにねぎらいの言葉をかけていた。
最後のゴール前の階段を登るとDOPPOさんも待ち構えており、二人して固い握手。汗にまみれた参加証を提出し、受付けのお嬢さんに「ご苦労様でした。これが認定証と記念の盾です!」とニコニコと手渡された。20:45分であった。実に15時間25分
やっと終わった!長かったが実り多い縦走であった。\(^O^)/\(^O^)/\(^O^)/
有難うhiroさん!お陰で膝の調子も悪くせず楽しい縦走になりましたm(__)m
ゴール前で記念写真を撮って貰い、仲間のいる蓬莱橋の交差点を渡る時、知らない女性から声を掛けられ、「六甲縦走してきたの?何時から歩き始めたの?」と聞かれる。答えると「うわ〜凄い!おめでとう〜!」と祝福され少し照れくさかった。(^ ^ゞ

仲間のアーチで祝福
仲間達は、我々の到着を今か今かと待ち受けてくれ、仲間のアーチで祝福を受ける。皆笑顔の顔が並び、喜びを全身で表していた。縦走の喜びは仲間がいてこそ倍になる。お互いねぎらい、そして祝福しあい、それがあるから毎年参加する気持ちになる。その中でてるさんを見つけると固い握手で祝福しあった。昨年彼は膝の故障で無念にもリタイアーし、今年そのリベンジを果たすのだと弛まぬ努力を続け、その成果を果たしたのだ。彼にはもうすぐ初めての赤ちゃんが出来る。その赤ちゃんの為にもパパとなる記念すべき年にしたいと語っていた言葉を我々は知っている。そしてもう一人、今回参加する予定が奥さん(ユカさん)の初出産と重なり中止し、来年また再開すると云うらんな〜さんにも全員の祝福を挙げたい。人夫々色んな思い入れがある。それを縦走にかける気持ちと行動が満願成就になるのだな〜と常々思うのである。
サポート隊の皆さんの手作りおでんは最高に美味しかった。有難う〜伊能さん、DOPPOさん、ミリオンさん。
何度も云うが、サポート隊のお陰で楽しい思いで作りが出来ました。更に寒空にも拘らず応援に駆け付けてくれた柴門さん、くみさん、なっちゃん、本当にありがとう〜<(_ _)>
また、応援に来れなかった分、矢問さんの気配りによるエアーサロンパスと湿布薬、とても重宝させて頂きました。
改めてお礼申し上げます<(_ _)>
さあ〜また来年も頑張るぞ〜(^^)/

今年の認定証と盾はこちらです。
                                               長文になりすみませんでしたm(__)m
追伸
今回、その縦走を体験されたてるさんのホームページです。

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