シェルパはすぐにバッテリーが弱ってくるようなので、ヘッドライトスイッチをつけたり、乗っていないときにも車庫で充電できるようにしたりしたのですが、原因が何なのか知りたかったので、エンジンが回っているときににちゃんとバッテリーに充電が行われているのかどうか調べてみることにしました。
バッテリーのプラス側をはずし、間に電流検出用に0.33Ω、5ワットのセメント抵抗(誤差±10%)を割り込ませます。抵抗の両端にデジタルテスターを接続し、抵抗の両端の電圧を測定します。
抵抗を割り込ませた状態でセルモータを回そうとしたところ、セルモータに流れる電流がかなり大きいために電流検出用の抵抗の電圧降下でセルモータリレーがうまくメイクせず、ブザーのように「ジー・・・・・・・」と断続を繰り返してしまいました。仕方がないのでセルモータを回すときのみ抵抗をショートすることにしました。
なお、バッテリーは、充電器でフル充電状態にしてあります。
測定結果(電流検出抵抗の電圧) ライトのオンオフ エンジンの状態 抵抗の両端の電圧 充電/放電量 オン アイドリング -0.037〜-0.082V 112mA〜248mA放電 オン 4000rpm程度 -0.10〜-0.13V 303mA〜394mA放電 オフ アイドリング +0.08〜+0.095V 242〜289mA充電 オフ 4000rpm程度 +0.08〜+0.095V 242〜289mA充電 キーオン、エンジンオフ、ヘッドライトオフの状態では、バッテリーは約1.0Aの電流を流しています。これは、テールライト、メーター周り、DC−CDIのスタンバイ時の消費電流の合計です。
表を見ると、ライトオン時はいつもバッテリーは放電しています。これでは走っても走ってもバッテリーは充電されることなく、どんどん弱っていってしまいます。一方、ヘッドライトをオフにすると、バッテリーは常に充電状態です。アイドリングでも充電が行われています。
測定中に気がついたのですが、ライトオン時は、エンジン回転数が上がると、放電量も多くなる傾向にあることです。DC-CDIの消費電流が回転数とともに増えているのが現れているのでしょうか。
次に、抵抗をはずして、バッテリーの電圧を測定してみました。
測定結果(バッテリーの電圧) KEY ライト エンジンの状態 バッテリー電圧 オフ * * 13.23V オン オフ 停止 13.00V オン オン 停止 12.23V オン オフ アイドリング 14.35V オン オン アイドリング 14.26V オン オン 4000rpm程度 14.28V 仮に、ものすごく単純に考えるため、バッテリーを電圧13.23Vで、内部抵抗0オームの理想的なバッテリーに、0.213オームの抵抗(内部抵抗)がつながっているものとすると、上の表の測定値から
ライトの消費電流 (13.00-12.23)/0.213=3.62(A)
ライトの消費電力 12.23*3.62=44.3(W)
ライトオフのアイドリング時のバッテリー充電電流(14.35-13.23)/0.213=5.26(A)
ライトオンのアイドリング時のバッテリー充電電流 (14.26-13.23)/0.213=4.84(A)
となります。ライト周りはつじつまが合っているみたいだけど、うーん、充電電流が5アンペアもあるものかなぁ・・・おかしいですね。内部抵抗が充電、放電、流している電流で変化するようなので、バッテリー電圧だけでは充電状態と放電状態は良くわかりませんね。
ということは、やはり実際に電流検出抵抗を使った測定値から考えて、ライトオン時には常に放電状態にあると考えていいんでしょうかね。
電流検出抵抗の値が大きすぎて、バッテリーとレギュレータの関係に影響を与えすぎている可能性もあるので、再度測定することがあれば、もっと小さい抵抗を使ってみたいと思います。
私のシェルパは、いろいろと電装系に関係あるところをいじっているので、消費電流が増えている可能性もあります。とくに、回転数に比例して消費電流が増えるのは、レジスターキャンセルによる影響かもしれません。もしそうだとすると、プラグのスパークの電力が上がっている証拠になりますね。
でも、このまま乗りつづけたらそのうちバッテリーがあがってしまうんでしょうか?