さらば、映画の女よ


てっぽう玉『さらば、映画の女よ』☆☆(10/27,タイニイアリス)

 男二人と女二人。いろいろな組み合わせの二人組から、前提のない物語が始まる。二人が向き合い、何かを語るが、それは主語をもたない言葉たち。観客は二人の関係を、ただ推測するしかない、次に何が話されるかによって。。。

 芝居の間中、全面の水道から水が流れっぱなし。時々、水くみに来たり、こぼしに来たりで、終わる頃には舞台は水浸し。で、結局何を狙っていたのか意味不明。スタイルばかりが際だっていました。登場人物はそれぞれ映画のキャラクターのようで、キャラクターとしての暮らしの他に、架空世界での夫婦関係や友達関係を引きずっている。そんな中で、男二人の、幼いときに溺れた、見捨てられた、フリしただけなの、というエピソードが浮いている。やはり芝居は水物だけに、浮いちゃったのかな(^^;)

 前川さんの演じていたキャラクターは、ベティ・ブルー。いつの日か、前川さんで見たい気もするが、思い入れ激しい前川さんのこと、どうなるか心配。今回見れただけでよしとすべきかも。

時かけ


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