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第8回レッスン

今日は、道路がひどく渋滞していていつもより30分以上遅れ河合楽器には3時50分についた。レッスン室に行くと誰も居ない。もしかして今日はレッスンお休みだったかと心配になったが係りの人に確認したら先生は来られることになっていると聞き一安心。レッスン室で指ならしを始めて間もなく鎌田先生が駆け込んで来られた。今日は大井さんが風邪でレッスン休みの為、遅く到着されたとの事。先生と二人きりのレッスンは考えたら今回が初めて。大井サンが居られないのはなんだか寂しいが。いつもながらエネルギッシュで、椅子に腰掛ける間もなくいつものように雑談からスタート。爪の具合を聞かれたので19世紀ギタークラブの脇さんからシュタウファーにすれば指頭でも弾けるというアイディアを教えて頂いた話を披露した所、次回のレッスンにシュタウファーモデルを持ってきていただけるとの嬉しい提案。そういえば今度の弦楽器フェアでも鎌田先生は演奏をされることになっていたっけ。

以下雑談etc
19世紀ギターは当時はストラップを使用し立ったまま演奏していたが、その場合右手の小指を表面板上、もしくは専用の指を支える台に固定し、親指、人差し指、中指の3フィンガーでの演奏が多かった。その後ソルやジュリアーニが出て、椅子に座って右手薬指も使用することを提案、徐々に現在のスタイルに変化していった。19世紀ギターの指板が表面板と同じ高さになっている楽器が多いのは、小指を表面板に支える姿勢ではモダンギターのように指板の厚みがあると右手が演奏しにくくなる。指板を表面板と同じ高さにすれば小指を表面板につけても弦との距離が近くならず弾きやすくなるからだとの事。

最後のトレモロ〜A.バリオス作曲

まずこの曲の副題(Una Limosnita por Amor De Dios)から解説して頂く。Una Limosnitaとはレモン売りの女の意味で、南米ではレモン売りは日本でいうアサリや蜆売りのようなイメージに近い。この曲はバリオスの遺作.。前編トレモロだが曲想は判りやすい。
こうしたトレモロの曲を演奏する時は音量の変化をつけることに注意する。
T、X、W、・・・等の和声進行に合わせて音量をコントロールするのが理にかなっている。例えばTの和音よりX、Wの和音の部分の方が音量としては大きく演奏した方が自然な表現になる。先生に曲想、特に音量のコントロールを指摘して頂きながら通して弾いてみたが先生の解釈通り弾くとやはり弾きやすい。バッハのレッスンの時も感じた事だがアポジャトゥーラの処理や臨時記号も先生の言われる通り、音量の強弱をつけると音楽が自然に流れるのが実感出来る。
前回レッスンのワルツ3番でヘススベニーテス版の運指は必ずしも良いとはいえないという先生の指摘を聞いていた為、今回かなり運指を自分なりに変えて弾いてみた。ただ一箇所だけベニーテス版の運指を薦められたのが17小節の4フレットセーハ。私はセーハせずに弾いてみたが、私の運指では音が切れ易いので楽譜通りの運指を薦められる。


前奏曲第一番〜ビラロボス作曲

右手の爪に負担の無い曲という事でビラロボスの1番、5番を選んだ。実は12月のホームコンサートでも易しい曲なのでプログラムに入れようかと思いレッスン曲に選んだ。
ただ楽譜を読むのは実に十数年ぶり。確か自分が高校時代に当時渋谷に有ったギタルラ社?で買った譜面。つたない字で偉そうに色々書き込んである。久しぶりに本棚から探し出したのだが、自分の書き込みを見て当時を思い出し懐かしくなった。
レッスンの直前に楽譜を見ながら弾いた所、自分の記憶と随分違っている音があちこちに見つかった。レッスンではいつものように暗譜でトライしたが途中自信の無い個所が何箇所も出てきて演奏に集中出来なかった。。
やはりきちんと暗譜してからレッスンは受けないと先生の話にも集中出来ないことを痛感。今回は直前まで何を弾こうか爪の問題も有って迷っていたのも悪かった。

1小節目から2小節目〜出だしの5弦のシの音から7フレットへグリッサンドし、ミの音を6弦の開放と一緒に鳴らす個所を分けて(同時に鳴らさず)弾くなら6弦より5弦の音を大きく弾くように注意される。ギタリスト荘村清志さんはグリッサンド後の5弦7フレットのミは、右手親指で弾かずグリッサンドだけで処理している。つまり多くのギタリストのようには弾かず楽譜通り演奏するこだわりを見せているらしい。
17小節目の一拍目のミ(4弦)を弾く時、6弦開放のミと同時に鳴らし且つ、オクターブ上のミをメロディラインとしてはっきりさせる為、6弦ミを右親指で、4弦14フレットのミを右人差し指で弾く。
ギタリスト稲垣さんは右手は親指で4弦のメロディラインを弾きながら6弦開放のミは、左手のスラーで音を出し右手は使わないというユニークな運指で演奏されるらしい。メロディラインの音質を変えたくないというこだわりだろう。さすがプロ。
中間部のPiu mossoに入って3小節目の1拍目と2拍目のシの間を空けない。ここを譜面通り引けるかどうかがプロとアマチュアの差だと以前現代ギター編集長の菅原さんが仰っていたことがあるらしい。
同じくPiu mossoに入って6小節目、8小節目の2拍目の和音の中声部を2拍分音を伸ばす。
続くPoco menoの最後の2弦レ#から2弦12フレットのグリッサンド後のシはハーモニクス。

前奏曲第5番〜ビラロボス作曲

こちらは殆どというか全く練習せずに臨んだ。レッスン直前に譜面を読んだ所、大分間違えて記憶していた為、譜面通り弾こうとしたがさすがに無理がある。その都度修正。特に中間部はかなり間違って暗譜していた為、修正に一苦労。

5小節一拍目の和音の3弦ドは#。
14小節の左手の運指、一拍目の和音の2弦レを2で押さえず3で押さえ人差し指セーハのまま15小節も3の指はレで固定し弾く運指を紹介して頂く。この運指だと音が切れずに弾ける。なれるとかなり合理的。
続く Menoは、少しテンポを落とす意味。
MENOの最初の和音(Bm)及び同じ音形部分の左の運指を2フレットで入るか、7フレットセーハで弾くか迷っていたが、どちらでも良いとの事。先生は2フレットで演奏されていたが7フレットで弾くことは今までやっておられなかったようで今度7フレットで弾いて見るかといっておられた。
最後の小節 ffでクレッシェンドという指定は明らかにおかしいが、譜面はこれで間違いないようだ。ビラロボス本人は一体どんな演奏を望んでいたのだろうか。

おまけ

レッスン後、鎌田先生からGGサロンの上田さん夫妻のチケットが余分に有るとの事でこれから一緒に行かないかと誘って頂いたのだが私は実家に寄らねばならず残念ながら失礼した。仙台のギター製作家の三浦さんという方がいらっしゃっており、その方にGGサロンコンサートの後、会われるとの事。上田さん夫妻デュオは、藤井敬吾さんのお弟子さんとの事。道理で怒りの日を演奏される訳だ。この曲全曲演奏すると1時間近くかかる大曲らしい。行きたかったな。ホント残念無念。