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木村 大 リサイタル


 
2001.9.9(日曜日) 19:00開演  

人吉カルチャーセンター

レポーターはコージさんです。
どうも九州から情報提供、有難うございました。



先ほど、コンサート会場から戻ってまいりましたので、早速、レポートをしておきます。
今回のコンサートは、労音の企画でした。
ですから一般にはほとんど知らされず、僕が木村大のコンサートに気付いたのはごく最近になって現代ギター社の情報によってです。
券が残っていれば買いたい旨、申し込んだところ、労音に加入し一年の通し券を買うことが条件でした。
迷った挙句、結局夫婦で四万円近い出費となりましたが、どうしても聞きたかったので、買う事にしたわけです。
ということは、木村大を聞きたい人がいても、労音の会員のみの聴衆でコンサートは行われるわけで、結局今日も2階席があるのにそこは使用せず、1階も70パーセントの入りのままコンサートが行われました。
なんともったいないことか。
通常のコンサートであるなら、そこら中から集まって満席だったに違いない。
これは考えさせられましたね。

さて、ステージに大君は上下黒の背広に銀色っぽいネクタイで登場。
労音ツアーのスタートとなります。
演奏は、スペイン帰りの時差ぼけがあるとのことで、絶好調とは言いがたく、若干のミスタッチがありました。破綻というほどではないけれど。
以外だったのは彼の音色。CDではやや硬質の音色と感じていましたが、かなり甘くきれいな音でした。

前半の曲目は、バーデンジャズ組曲、ムーンタン含むヨークの2曲。
そしてコユンババ。バーデンは良く歌っているけれど、くせがある。
同じフレーズを同じように弾くのは、いただけない。
音色の変化が少ないので、立体感がイマイチ。しかし、うまい。
コユンババは、会場の音響のせいかもしれないけれど、メロディラインが聞こえてこないのがもどかしい。それにしても早いなあ。

後半は、ヴィラロボスから2曲。ソルのグランソロ。そしてリブラソナチネ。
グランソロでは、唯一古典と言う事で、ほっとしました。
会場につくまで曲目も知らなかったのだけれど、予想どおりのメニュー。
初めて聞けばジャズギタリストかと思うくらい。
若さゆえ、と言う事にはなるけれど、テクニックで聞かせる曲が多すぎて、若い人には受けたに違いない演奏だったとは思うけれど、バルエコやラッセル、福田などのコンサートとは異質のものでした。
山下の若い頃とも違い、ただテクニックにまかせて弾きまくるという印象はなく、好感の持てるコンサートではありました。
ステージマナーも良く、演奏が終わるたびにニコっと笑うのが魅力。
終了後のサイン会におばちゃんが並ぶのもわかる気がしました。
ほかに書きたいことはあるんですが、長くなるので、ここまでにします。

追伸(補足)

アンドリュー・ヨークの2曲は、ウェイティング・フォー・ドーンとムーンタン。
全般最後のコユンババに入る前、調弦のためでしょう、
5分くらいしゃべっていました。
後半のヴィラロボスは、最初がエチュード第11番、2曲目がカデンツァです。
そしてアンコールは、サンバースト1曲だけでした。
ムーンタンを弾いたので、予想していました。
もっと聞きたかったのですが、
本人がもう弾かないとジェスチャーで意思表示をしました。
あまり乗らなかったんだと思いますね。
会場は、人吉カルチャーセンター、7:00−9:00です。
3年前に山下も来ています。
入りは、70パーセント500人くらいでしょうか。
下は小学生低学年から上は70歳位くらいまで。
若い人も多かったけれど、年配の人も多かったです。