中華人民共和国/河北省
邯鄲市

黄粱一夢

                     

盧生祠

Handansi
Huangliangyimeng
(2006.5.24)


唐代の枕中記は邯鄲の黄粱店の店先が舞台である。
盧生が店先で眠りのなかで味わった栄華は粟が炊ける間のわずかな夢物語(一炊の夢)でした。


蜀の国に盧生という若者がいた。
盧生は人生に疑問を持ち仏道の師を求めて羊飛山へ旅立った。
邯鄲の里に差し掛かると雨が降り始めたので黄粱店の店先で雨宿りすることになる。


女あるじが不思議な枕を見せて勧めるので盧生は横になり間もなく眠りに着いた。


すると楚国の帝の使者が来て盧生を起し譲位の勅を伝えた。
都へ導かれ即位した盧生は満ち足りた栄華を味わう。


揺り起こされて見るとそれは粱飯が炊ける間のわずかな時間であった。
茫然としていた盧生は人生のなんたるかを悟って心安らかに故郷へ帰ったということだ。

いい夢ならずっと見続けたいのが人情ではありませんか
しかし、盧生が見たようないい夢も必ずや覚めてその願は適いません。
また、悪い夢なら早く覚めたいと思うもの。
夢は良くも悪くも覚めるのがよろしいのでしょう。


黄粱夢の盧生はどんな悟りを得たのであろうか・・・
その後の盧生の人生は語られていない。
人生は儚いといって生きる手綱をゆるめるものでもあるまい
人生は浮き沈みを乗越えて強く進むものではあるまいか
塞翁失馬(人間万事塞翁が馬)

蓬莱仙境


今回は河北省の邯鄲市の盧生祠です。
ここは黄粱夢の舞台。人生に疑問を持った盧生は一枕の夢から覚めて悟りを得たという。
こんな物語を体験できる場があるのも中国のおもしろさです。
中国は行くところ行く所で新たなおもしろさが発見できます。
次回もお楽しみに!!

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